Servus AKIの「食卓のフォークロア」

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オーストリアの食文化を日本に正しく紹介し、より良い食文化交流行うことを目的として、営利を目的とせず、オーストリアの食文化を愛し、日本に正しく紹介してその普及に務める団体として活動していくマガジンです。

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メルマガ名
Servus AKIの「食卓のフォークロア」
発行周期
ほぼ 月刊
最終発行日
2018年01月08日
 
発行部数
100部
メルマガID
0000088610
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
グルメ・レシピ > レシピ > 基礎知識

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★☆★Servus AKIの『食卓のフォークロア』★☆★
2018年1月8日  発行
【254】 正月風景
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

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Servus(セアヴス)とは、ウイーンの方言で[今日は]と言う意味です
[フォークロア]とは、民間伝承、民俗学、と訳されています。
食に関するあらゆる、フォークロアな事柄をお届け致します。

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【弟子】  師匠、新年明けましておめでとうございます。
  師匠は暮れはいらっしゃらなかったようですが・・・・・?

【師匠】  イヤー。すまん、すまん。
  ちと、仕事が忙しくて留守がちであった。
  屠蘇でも飲んでくつろいでくれ・・て、もうくつろいでおるのか。

【弟子】  師匠、この屠蘇は美味しいですね。どうやって作るんですか?

【師匠】  それはぢゃ、味醂に数種の薬草を浸して作った薬用酒ぢゃな。

【弟子】  味醂って、料理に使う味醂ですか?味醂って飲めるんですか?

【師匠】  何を馬鹿なことを言っておる、味醂とはもともと飲むために作ら
  れたのであって、江戸時代の後期になり鰻のたれや蕎麦のつゆな
  どに用いられ、調理に用いられれるようになり、現在に至ってお
  るので、飲用としての味醂とは少し忘れかけてきておるが、正月
  だけは日本全国で味醂酒を飲んでおるようぢゃの。

【弟子】  そうなんですか、知らなかったのは私だけだったんですか。

【師匠】  そのようぢゃな、ではそのことについて話そう。
  「味醂」は日本独特の調味料といわれておるが、中国清明の時代
  の『湖雅巻八造醸』という書に「密淋(ミイリン)」と呼ばれる
  甘い酒があったと記されており、「淋」は「したたる」という意
  味なのぢゃ。
  密がしたたるような甘い酒、ということは西洋の蜂蜜酒を思い浮
  かべるがこの酒が蜂蜜酒だった、との記述は無い。

【弟子】  もしそれが蜂蜜酒だったら面白いですね。それではこの「密淋」
  が「味醂」の語源なんですか?

【師匠】  もうひとつ説があって、日本には古くから練酒、白酒などの甘い
  お酒があったんぢゃな。『蔭凉軒日録』という文献に「練貫酒
  (ネリザケ)」という甘いお酒が博多にあったとある。つまり昔
  の酒はアルコール度数が今より低く、腐敗しやすかったんぢゃな。
  そこで腐敗を防止するために焼酎が加えられたのが後に改良され
  今日の「味醂」になったというわけぢゃ。
 
【弟子】  「味醂」も米から作るんですね。

【師匠】  原材料はもち米と米麹と焼酎ぢゃ。麹には日本酒と同様に黄麹カ
  ビが使われておる。
  2~3ヶ月ほど熟成させると麹の作用でもち米のデンプンが糖分
  になり甘味が出てくるんぢゃな。これを数ヶ月から数年熟成させ
  ると「味醂」として市場に出回るのぢゃ。

【弟子】  師匠のことですから数年間熟成させた「味醂」なんですね。

【師匠】  これは愛知県の蔵から取り寄せた特別な「味醂」ぢゃ。
  十年間熟成させた「黒味醂」なのぢゃ、どうだ、美味いぢゃろ。

【弟子】  いや~、美味しいですね。十年間もですか、これをどうやって
  「屠蘇」にするんですか。そこを教えてください。

【師匠】  「屠蘇」とは一年間の邪気を払って長寿を願う薬酒なんぢゃが、
  昔から「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病
  無し」と言われて、正月には欠かせないものなのぢゃ。

  「屠蘇」とは「蘇」という悪鬼を「屠」(ほふる)という意味ぢ
  ゃ。これから一年を無病息災で過ごせるように願ったわけぢゃ。
  昔は人生四十年・五十年といわれ、今と違って少し重い病気にな
  ったら死しかなかった、つまり長生きしたい希望がこめられてお
  ったのぢゃな。

【弟子】  それではもっと戴かねばなりませんね。「薬酒」といわれました
  がどんなものが入っているんですか?

【師匠】  一説によるとこの「薬酒」、三国時代の薬学・鍼灸の名医・華佗
  (かだ)の処方ともいわれておる。
  入れるものにもいろいろあるが昔は毒物の「トリカブト」が使わ
  れておったが今は使われてはおらん。

【弟子】  「トリカブト」とは恐ろしいですね、今使われていないと聞いて
  安心です。

【師匠】  薬というものは、そのほとんどが有毒なものが多い、昔から「毒
  にも薬にもなる」といわれていた位で、うまく用いれば体にいい
  薬となる。
  ぢゃから薬の用法・用量はきちんと守らなければならないのぢゃ。

  内容物の一部ぢゃ。
  白朮(びゃくじゅつ) キク科の植物でおけらの根。利尿作用、健
  胃作用、鎮静作用。
  山椒の実。健胃作用、抗菌作用。
  桔梗の根。鎮咳去啖作用、鎮静・鎮痛作用
  肉桂の樹皮。シナモンぢゃな。健胃作用、発汗・解熱作用、鎮静
  ・鎮痙作用
  防風の根。発汗・解熱作用、抗炎症作用。

  その他にも丁字(ちょうじ)、陳皮(ちんぴ)、茴香(ういきょ
  う)、薄荷(はっか)などが加えられておる。

  これを見てもわかるとおり、胃腸の働きを整え、のどや気管支を
  守る成分がある、つまり風邪の予防薬として期待できる飲み物と
  いうことぢゃ。

【弟子】  なるほど、風邪は「万病の元」といいますから、昔の人はこのよ
  うな飲み物で健康を維持していたんですね。
  それじゃ、沢山飲めば風邪をひかないということなんですね。
  それでは戴きます。

【師匠】  ばかもの。沢山飲めば効くというものではない。これだから飲ん
  べえはこまる。

  これには飲み方があってな、小・中・大の盃を用いて、年齢の若
  い者から順番に飲んでいく、若い人にはこれからに時代を担って
  いかなくてはならないからな。

  宮中では、一献目に屠蘇、二献目に白散、三献目は度嶂散を一献
  づつ呑むのが決まりがある。この儀礼がが武士の間にも広まり、
  やがては庶民の間にも伝わるようになったんぢゃな。

【弟子】  師匠、小・中・大の盃を用いて、飲むなんて、結婚式の「三・三
  ・九度」に似ていますね。

【師匠】  その通りぢゃ。酒とは世が「栄え」とか邪気を「避ける」という
  意味合いがあって神にささげるお神酒のことぢゃな。神の捧げ物
  というものは酒や食べ物を後で皆で分け与える、つまり同じ釜で
  煮炊きした食物を共食すること「同じ釜の飯を食う」という風習
  が非常に強い信仰関係を持って「むら(共同体)」を作っていく
  という風習が「夫婦固めの盃」「親族固めの盃」という神酒に繋
  がっているのぢゃ。

【弟子】  なんで「三・三・九度」といって、三なんですか?

【師匠】  中国では三という数字、つまり五・七・九など奇数は昔からおめ
  でたい数とされておって、今でも三月三日は「ひな祭り」、五月
  五日は「こどもの日」、七月七日は「七夕」、九月九日は「菊の
  節句」などが行われるのは知っての通りぢゃ。

【弟子】  それでは私の結婚式でもこの儀式を守らなくてはいけませんね。

【師匠】  なんぢゃ、おぬし結婚するのか。

【弟子】  いえ、いずれはと言う事で・・・・・・。

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