ことばの話

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この「ことばの話」は、翻訳者が綴る主にことばや文化に関する様々な記事を掲載しています。知って得する豆知識、翻訳に関する話題、役には立たないけど少し面白い話など翻訳に携わる私達の話を読んで何かを感じて頂ければ幸いです。(毎回バックナンバーも紹介します)

   
 

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ことばの話
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隔週刊
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2011年05月31日
 
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語学・資格 > 日本語 > その他

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今号のタイトル: いつもの朝
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今回の記事は、朝のひと時を書いた散文です。

No.72
ことばの話>その他>フィクション>散文      
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          いつもの朝


 毎朝、通学のため子どもを駅まで車で送って行ったり、
時間の決まっているやらなくてはならないことがあると、
時計を見なくても、いまだいたい何時かが分かることがある。


僕の場合は、あるおじさんである。
朝7時15分過ぎから、その人は自分の家の周りの掃き掃除を始める。
彼は、大雨か台風でも来ない限り、ほぼ毎日必ず家のまわりの掃除している。
彼の素晴らしいところは、他人の家の前まで、掃除してしまう点である。


江戸しぐさと言って、江戸時代、超過密なお江戸八百八町を少しでも、
心地よく過ごそうと商人を中心に発達した社会的マナーがあるのだが、
(たとえば、「肩引き」というのがあって、それは人とすれ違うときに、
すれ違う側の肩をすっと後ろに引くことである。


浅草の仲見世で是非試して欲しい。
うまくぶつからずにすれ違うことができると、けっこう気もちがいい。)


 その江戸しぐさの一つ、「のばし箒(ほうき)」を知ってかしらずか
実践しているのが彼である。“レレレのおじさん”よろしく、
彼はほぼ毎日朝の掃除を続けているのである。こちらは車を運転しているので、
「お出かけですかぁ?レレレのレー」などと頭をかきながら彼から
ことばをかけてくることはない。ことばを交わすことはないが、
毎回彼の掃除している横スレスレを、ゆっくり車ですれ違っていると
なんだか知り合いのような気がしてきて不思議だ。


 彼の掃除領域は広い!自分の家の領域をはるかに超えて、
前後左右約50メートルは“越境”している。のばし箒の意味するところは、
「自分の家の前だけでなく、お隣やお向かいの所までお掃除の範囲を広げる様、
心掛ける。」である。


 彼は、向こう三軒両隣どころが、10軒先くらいまで、掃き掃除をしているのである。
これでは、江戸しぐさの定義を超えて、「スーパーのばし箒」である。


おそらく彼は、几帳面なひとだと思う。手を抜くことができないので、
ここまでと決めてその範囲を終了し、
ふとその数十センチ先に落葉を見つけると、彼は進んでその落葉を広い、
またここまでと決めて掃くのをやめようとふと顔をあげたら、


またまたそのちょっと先に落ちているポイ捨てタバコに気づいてしまい、
そこまで掃除をする。そのようにして彼は版図を広げていった
(自然と広げてしまった)に違いない!


 先日、休みの日に、ある60過ぎらしいおじさんが、小さな男の子の手を引いて、
にこにこしながら小道を歩いていた。このとき僕は自転車だったので二人と
移動速度が違うので、あっという間に、この二人を通り過ぎてしまった。
通り過ぎた瞬間、あれどっかで見たことある顔だなぁ~としばし思案・・・。
数秒後、7時15分の”掃除おやじ”だぁ。おもわず声を出してしまうほどであった。


 子どもはおそらく彼のお孫さんであろう。その孫に「君のおじいちゃんは、
毎朝欠かさず近所をお掃除してくれているんだよ。お爺ちゃんにありがとね。」
とそっと耳打ちしたくなるほどの微笑ましい光景であった。

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【発行者プロフィール】
岡安裕司 1900年代後半東京原宿の竹下通り生まれ。血液型不明。
東京農工大卒業後、セールス・エンジニアを経て翻訳家に転向、以後技術文書、
文芸作品の翻訳に従事するフリーランサー(正しくはフリー・ランス、私訳: 
風来坊)。訳書に「フランク・ロイド・ライト 建築家達への手紙」(1)(丸善)、
「遠い国の犯罪」「結晶する魂」(以上早川書房)など。
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