居酒屋おやじの知ったかぶり。料理と酒とウンチクと

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創業30年の居酒屋おやじが語る、酒肴旬菜。おもしろ話、旬ばなし。ウンチクと雑学。料理用語の解説。酒のつまみや料理のヒント。毎回、酒席の話題が満載。お酒と料理がお好きな方はもちろん、開業予定の方や同業の皆様も。どうぞ酒盃片手におつきあいください。

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メルマガ名
居酒屋おやじの知ったかぶり。料理と酒とウンチクと
発行周期
疎刊
最終発行日
2015年01月13日
 
発行部数
517部
メルマガID
0000161682
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
グルメ・レシピ > 口コミ情報 > バー・居酒屋

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□■□■ 居酒屋おやじの知ったかぶり。料理と酒とウンチクと ■□■□

■□■ 第043号 梅は咲いたか? [第1話]■□■

              2015/1/13 (火)

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いらっしゃいませ。
今年もよろしくお願いします。

初詣は、どちらへいらっしゃいましたか。
私は先ほど湯島の天神様にお詣りしてまいりました。


受験を控えているわけではございませんが、
あの近くに所用がございまして、ついでと言っちゃバチ当たりですが
初詣をしてまいりました。

湯島天神(湯島神社)にお詣りしたのは
2006年以来の9年ぶりになります。

湯島天神と言えば梅です。
2006年のメルマガからふたたび。


ーーーーーーーーーーーー■今日の品書き(目次)ーーーーーーーーーーーー


【1】「梅は咲いたか? 曽根崎心中」( 2006/2/13 (月) )
【2】女が先か男が先か( 2006/2/13 (月) )

【3】酔中歌(あとがき)( 2015/1/13 (火) )

ウェブサイトはこちら↓
http://www.tate-mono.com/cat0005/1000000133.html
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【1】「梅は咲いたか? 曽根崎心中」( 第021号・2006/2/13 (月) から)


 居酒屋なんかをやっていますと、よきにつけ悪しきにつけ、
季節の先取りが習性となっておりまして、

早くも 品書きには筍や春の山菜が並んでおります。

筍は千葉大多喜からおくっていただいています。
早くは12月から採れるんですね。
山菜のほうは不本意ながら、栽培もの。

4月に入ったら、天然ものを送ってもらったり、
時には山へ採りに行くこともあるのですが。

香りも味も、まったくちがいますね、天然のものは。
タラの芽、コゴミ、コシアブラ、、。待ち遠しいですな。

早咲きの梅のつぼみが まだ固いというのに。気が早いものです。

 ♪梅は咲いたか/ 桜はまだかいな /柳ゃなよなよ風次第
/山吹ゃ浮気で 色ばっかり/ しょんがいな♪(端唄)



 梅の花といえば、私は近松の「曽根崎心中」を連想してしまうのです。
どういう関わりがあるのか、お尋ねですか。
良くぞ聞いてくださいました。お話しましょう。
例によって、端折りますからね。
それでも、お前の話は長すぎる、と言われるのですから。

■時は元禄16年、4月の7日。
大阪は曽根崎、露天神社(つゆてんじんじゃ)の森の中。
事件が起こります。

 堂島新地天満屋の遊女「お初」と醤油問屋、内本町平野屋の手代
「徳兵衛」。添い遂げられぬ仲、二人の心中です。

 この事件を題材に脚色したのが近松門左衛門(1653~1724)の
浄瑠璃、「曽根崎心中」。
事件から ひと月後の5月7日、竹本座で上演されるや、大評判。
庶民を主人公とした、「世話物」の始まりでもありました。

■では、「お初、徳兵衛」道行の名調子。
 音読してください。  プリーズ、リピート アフター ミー。

  「この世のなごり 夜もなごり
   死にに行く身をたとふれば、
   あだしが原の道の霜
   一足づつに消えて行く
   夢の夢こそあはれなれ
   あれ数ふれば暁の
   七つの時が六つ鳴りて
   残る一つが今生(こんじょう)の
   鐘の響きの聞き納め
   寂滅為楽(じゃくめつ いらく)と響くなりーー」




■どこが梅と関わりがあるのだとおっしゃるのですか。
 種明かしとまいりましょう。

 梅といえば、菅原道真(845-903)ですね。菅公は筑紫、大宰府へ
左遷配流されるのはご存知のとおり。

途中、大阪は福島に船泊まりされたそうな。その折に、近くの大融寺へ
参拝の道すがら、霧で露が多かったことと、自身の胸の内を歌に託して、
詠む。

  露と散る涙に袖は朽ちにけり 都のことを思い出づれば

この故事にちなんで名付けられたのが「露天神社」。
「曽根崎心中」の現場。よって 別名「お初神社」。
今では寧ろこちらの名のほうで通っています。

■まとめますよ。梅といえば、菅公。露天神社は、菅公に縁(ゆかり)あり、
そしてそこは、曽根崎心中にも縁あり。それだけのことでした。すみません。

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【2】女が先か男が先か (第021号・ 2006/2/13 (月) から)

 先日の日曜( 2006/2/12)、湯島天神(湯島神社)の梅もまだ蕾でした。

「切れるの別れるのって、そんな事は、芸者の時に云うものよ。
……私にゃ死ねと云って下さい。」

『湯島の白梅』の有名な科白(せりふ)ですが、
原作とされる、泉鏡花の『婦系図(おんなけいず)』(明治40年新聞連載)
にはこのシーンはありません。

柳川春葉の脚色で新富座で上演されて、このシーンが評判になった後、
鏡花は大正3年『湯島の境内』という作品で、
お蔦(おつた)と早瀬の別れの場面を描いています。

 早瀬の名は主税(ちから)でしたね。歌謡曲にもあります。

「♪湯島通れば 想い出す お蔦、主税の 心意気 知るや白梅 玉垣に
残る二人の 影法師? ♪」(佐伯孝夫作詞「湯島の白梅」)


「お蔦、主税」 の物語ですね。先ほどの「曽根崎心中」は
「お初、徳兵衛」の道行。
「お夏、清十郎」は井原西鶴の「好色五人女」の第一話「姿姫路清十郎物語」。

日本の物語では、女の名が先です。西洋では

「アダムとイヴ」(旧約聖書)
「シーザーとクレオパトラ」(バーナード・ショウ)
「ロミオとジュリエット」(シェイクスピア)
「ポギーとベス」(デゥポーズ・ヘイウオード→G.ガーシュイン)

男が先ですよね。
逆のような気がするのですが。どうでもいい事なんですけど。

         つづく

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【3】酔中歌(あとがき)( 2015/1/13 (火) )

■今回は2006/2/13 (月) 第021号・から再録しました。

■「梅は咲いたか? 」近日中に続編をお届けします。(・・;)

■「初天神」は1月25日です。
天神様菅原道真の誕生日が3月25日で、命日が6月25日だそうでして、
江戸の昔から毎月25日を縁日としている神社(天満宮・天神社)が多いようです。

■「鶯替え(うそかえ)神事」は初天神あるいはその前後に行われる行事です。旧年中についた「ウソ」を天神様におねがいして「まこと」に替えていただきます。(・・;)


■落語の「初天神」。元は上方落語でしたが、東京でも演じられることが多い人気演目です。
父親が息子「金坊」をつれて天満宮の初縁日に赴く噺。
「あれ買って、、」とせがむ金坊・・・最後には凧を買ってあげるのですが、父親が凧揚げに夢中になってしまい、
「こんな事なら、親父なんて連れてくるんじゃなかった・・」と金坊。


■角田光代の「曾根崎心中」は読みやすく、とてもおすすめです。

http://goo.gl/Rl50rV
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□■ 居酒屋親爺の知ったかぶり。料理と酒とウンチクと ー第043号ー
■□ 編集兼発行人  叶 彦一
□■ http://www.ooami.com/magmag/00026.html
■□ e-mail  amitei@apost.plala.or.jp
■■ 登録解除 http://www.mag2.com/m/0000161682.html

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