日本DV防止・情報センターメールマガジン

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DVの放置が社会問題であることを啓発し、必要な社会資源を掘り起こし、DVネットワークを広げ、DV被害者への情報提供を中心に活動しています。DV防止に関する情報、センター主催のセミナー・イベント情報、刊行物などDVに関する情報をお届けします。

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メルマガ名
日本DV防止・情報センターメールマガジン
発行周期
不定期
最終発行日
2013年06月25日
 
発行部数
312部
メルマガID
0000169073
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
ニュース・情報源 > 業界ニュース > その他

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メールマガジン最新号

日本DV防止・情報センター メールマガジン42号■ 
--------------------------------------- http://www.dvp-end-abuse.com/

「ハーグ条約」への加盟の承認と加盟後の国内体制に関する法案が5月22日、
参院本会議で可決され、成立しました。また、6月26日には、DV防止法と
ストーカー行為規制法の一部改正が成立する見通しです。

いずれも十分議論したとは言えないなかでの成立であったと感じています。
今後、DV被害者らの安全と、子の福祉を第一に考慮する解決策として
何をすべきか、まだ道はつづきます。

------------------------------------------------------------
 ≪ もくじ ≫
1)ハーグ条約の批准と国内実施法の成立のお知らせ
2)DV防止法3次改正
   -同居の交際相手へ適用拡大、ストーカー行為規制法も改善へ
3)北米における医療機関や大学、地域社会でのDVへの取り組みを学んで
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/////////////////////////////////////////////////////////////////

1)ハーグ条約の批准と国内実施法の成立のお知らせ

今国会で、いわゆるハーグ条約が批准され、同条約を国内で実施するための
法律「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律」
が、可決成立しました。

いわゆるハーグ条約は、
子どもがもといた国の法律で、監護権を有する人の承諾を得ずに、
国境を越えて子を移動させた行為・引き続き引き留めてもとの国に
帰国させない留置を「不法」とし、例外事由に当たらない限り、
監護権者の申立があれば、子が現在する国が、その子をもとの国に
返還する義務を負うことにしています。

この例外事由には、
「子を返還することによって、子の心身に害悪を及ぼすこと
その他子を耐え難い状況に置くこととなる重大な危険があること」とか
「子の年齢及び発達の程度に照らして子の意見を考慮することが適当で
ある場合において、子が常居所地国に返還されることを拒んでいること」
など一定の事由が条約上列挙されており、国内実施法28条も、
それをかみ砕いてあげています。

DVとの関連では、
もとの国での子の生活にDVがあったということは、子を返還することにより、
子の心身に害悪を及ぼしたり、子を耐えがたい状況に置くこととなる重大な
危険をもたらす場合にあたり得ます。

この点については、同条2項であげる以下の事情を考慮して判断することに
なっています。

 一 常居所地国において子が申立人から身体に対する暴力その他の心身に有害な
影響を及ぼす言動(次号において「暴力等」という。)を受けるおそれの有無

 二 相手方及び子が常居所地国に入国した場合に相手方が申立人から子に心理的
   外傷を与えることとなる暴力等を受けるおそれの有無

 三 申立人又は相手方が常居所地国において子を監護することが困難な事情の有無

DV事案で、
DV被害者が付き添って帰国するとDVが再開する危険もあり、
DV被害者が付き添わず、子だけを返還した場合に、子が帰国後安全に
適切な監護を受けられるのか、そもそも米国などでは監護権侵害の子の
国外移動を犯罪とするため、DV被害者でも、子に付添帰国すれば、
逮捕・刑事訴追されるリスクも強く懸念されます。

このような条約の実施には、
DVからの逃走を阻む結果にならないか、慎重な声があります。
条約実施法の国会決議には、毎年条約の実施状況を国会に報告し、
3年後をめどに条約実施体制を見直すという附帯決議がつきました。
条約実施後の運用を、慎重に見極めることが求められます。

なお、ハーグ条約は、父母の婚姻が破綻した以後の子どもの「親権」等
の問題を決める裁判管轄を、子がもと生活していた国にあることとした、
国際的裁判管轄に関するルールを定めた条約です。
つまり、加入国はそれぞれの国内法に基づいて「親権」等の実体裁判を
することが予定されています。

したがって、ハーグ条約が批准されたからと言って、
日本国内での子連れ別居に対する法的評価が変わるわけではないし、
日本の国内法を変えなければならないわけでもありません。

日本国内で起こるこうした事象をどう考え、国内法はどうあるべきかは、
日本に暮らす人々がきちんと考え、結論を出すべき問題です。これを
混乱しないで、理解することが重要です。

その際、家庭の中で暴力にさらされ、安全に暮らせない大人と子どもを、
社会がどう守るのかは、DV虐待の観点から、
しっかり検討しなければならないと思われます。

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2)
「DV防止法3次改正
  -同居の交際相手へ適用拡大、ストーカー行為規制法も改善へ」

すでに報道されているとおり、DV防止法が、
同居中の交際相手から暴力を受けた被害者(暴力を受けて別れた場合を含む)
に、適用が拡大されることになりました。

また、ストーカー行為規制法で、
加害者の住居所地以外の複数の都道府県警本部長が警告を出したり、
複数の都道府県公安委員会が禁止命令を出せる、被害者が警告や禁止命令
を申し立てられることとし、申立結果を被害者に速やかに通知しなければ
ならない、ことなどが盛り込まれることになりました。

これら改正法は、今国会で成立する見通しとのことです。

交際相手からのDV-被害者が逃げ出した後「DV型ストーカー」とも
呼ばれますが-は、被害者本人や家族を巻き込む非常に危険な暴力である
ことが知られながら、長い間、機能しないストーカー法に委ねられて、
凶悪で悲惨な事件を防げませんでした。

危険にさらされている被害者の安全を守るには、
被害者の申立に基づく罰則付きの保護命令の制度が必要である、
交際相手からの暴力被害者を保護命令の申立権者にして欲しい、というのは、
DV防止法の制定以来改正のたびに、当事者・支援者が求めてきた課題でした。

DV防止法が、同居の交際相手に適用が拡大されることで、被害者は、
加害者に対し、退去命令と接近禁止命令を申立てることができるように
なります。

 DV防止法が適用されるための「同居」とは、
「生活の本拠をともにする」ことで、その解釈はDV法10条1項2号の
退去命令の発令要件である「被害者とともに生活の本拠としている」という
文言について、裁判所で認められてきたところと重なることになります。
期間が何日以上でないと足りないという定めはありません。
そこを本拠に生活しているか、どうかの判断は、事案ごとに判断されます。

こうして、「同居した」交際相手間のDVは、配偶者間DVと同様、
配暴センターへの相談や一時保護、生活再建に関する支援等を受ける
ことができるようになるほか、DV防止法の要件と手続きのもとで、
保護命令を受けることができるようになります。

他方、そうでない事案は、ストーカー規制法の適応に残されましたが、
上記のとおり、今回の改正で、被害者は公安委員会への禁止命令を
申立てられることになりました。

被害者が申立てた禁止命令に対しては、危険な事案において、
公安委員会が却下してしまうことが起こらないよう、警察は申立事案に
関する適格な情報や証拠資料を提供する支援を果たすことが望まれます。

 そのほか、ストーカー規制法では、婦人相談所などによる相談等の
援助に努めるよう、国・自治体に求めています。

デートDVの多数を占めるであろう、非同居事案の被害者保護は、
これからが正念場です。


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3)
【北米における医療機関や大学、地域社会でのDVへの取り組みを学んで】 
  藤田景子

私は1月中旬から2か月間、ミシガン大学やピッツバーグ大学等において
医療関係者や社会福祉学部の院生へのDVに関する授業や病院での
取り組みを視察したり、Institute of Medicine(IOM)の
ワークショップや国連女性(UN Women)のミーティングに参加し、
医療に関するDVへの取り組みの実際を学んできました。

20年程アメリカでは医療機関においてDVスクリーニングを行い、
積極的な介入を推進してきましたが、すぐには被害者は被害から
逃げられない現状があり、この取組の限界を感じたことから、
現在では、コミュニティ(地域社会)で
いかにDVを予防し介入していくかに焦点を置いているとのことでした。

そして、コミュニティーベースのDVの取り組みや研究を行い、
検証していくことが重要であると学びました。

しかし、アメリカの医療者にDVの対応について尋ねると、
どの人も当たり前に医療機関におけるDV被害者への対応を理解し、
実践している話をしてくれたことから、この20年の取り組みにより、
医療者のDVへの意識と取り組みは根付いていることを感じました。

またIOMのワークショップを通して、
医療関係者や法律家、支援者等の実践家達が各々の立場で連携し、
本気で何とかしようとしているダイナミクスをも感じました。

日本の医療機関や教育機関でのDVの取り組みを進めるためにも、
いかに多職種で連携し事を動かすための波を作るかも一つの課題
かもと思いました。

もう一つの大きな学びは、
今回の研修で多くのDVに取り組む人々に出会い、皆、
確固たる信念や突き進む強さ、仲間を大切にする気持ち、優しさ
を持ち合わせ、職種も越え、国も越えたグローバルな視点で、
DVに取り組んでいたということです。

私も強い信念と優しさを持ち、暴力を容認する社会構造へメスを
入れられるような研究者、実践家になれるように、日々頑張りたいなと
思いました。そして、私ができることを少しずつでも実践し、
形にしていきたいと思います。

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━【日本DV防止・情報センター(DVP)】━━━━━━━━━━━━━
                  http://www.dvp-end-abuse.com/


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