ひろえのキャズ便り

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メルマガ名
ひろえのキャズ便り
発行周期
不定期
最終発行日
2018年06月01日
 
発行部数
106部
メルマガID
0000198185
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
アート・文芸 > 美術・デザイン > 美術館・ギャラリー

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メールマガジン最新号

ひろえのキャズ便り2018年06月01日号です。

 駅などに設置されている2メートル超の蛍光灯が、無造作に壁に立てかけられ
た状態で3本、床に1本。いずれも切れかけの状態でせわしなく瞬きながら、アー
トと非アートの境目のところでなにかを問いかけているように感じた、笹岡敬展
「Luminous2018」。そのシンプルな設えに反して、空間そのものの印象はすこぶ
る過剰なのだが、休みなくチラチラし続ける蛍光灯には、虫よけならぬ人よけ効
果(?)があるというべきか、鑑賞しようにもそこに1分ととどまることを許さ
ない完璧な居心地の悪さは、ある意味感動に値するかもしれない。
 もっとも、「切れかけ」という言い方は厳密には正しくないようで、蛍光灯を
不安定な状態にすることで、日頃は高速すぎてわれわれには認識できない現象が、
目に見える仕方で提示されているということらしい。つまり、表向きはオンかオ
フかしかない電気製品にも両者の「あいだ」があり、点・滅が交互に連なること
で現れる点灯未満の状態が、「移動縞」と呼ばれる動く縞模様。そして、照らす
という機能にとってはやっかいものでしかないこの縞を消すことは、長年、技術
者が取り組んできた重要課題のひとつでもあるという。そんな負の特性を逆手に
とって、1992年にスタートした笹岡作品、Luminousシリーズは、蛍光灯を本来の
目的から解放し、純粋に表現のためだけに存在する、新しいメディアへと進化さ
せた……なんて書くと、ちょっと格好良過ぎ(?)な気もするが、そのいかなる
物語も寄せ付けないクールさでもって、モダニズムが行き着くある到達点を指し
示していることだけは確かではないかと思う。鈍く濁りながら光を放つ蛍光灯は、
まるで眠りながら覚醒し続ける生き物のようでもあり、過去にも未来にも接続し
そこねた所在なさでもって、なにものでもない自らの存在を承認せよ!と鑑賞者
に迫っている……とあれこれイメージを膨らませてみるも、そこにあるのは蛍光
灯以上でも以下でもないという事実。というか、絵画であれば絵の具によって生
み出されるイリュージョンが蛍光灯によって生み出されていると考えれば、目に
しているのは、まぎれもなく蛍光灯による空間芸術なわけだし、いつの日か、蛍
光灯アートなるものが確立される時代がくるかもしれないなんて発想も、それほ
ど突飛なものではないかもしれないとも思う。
 妙なことを思いついたついでにもう少し考えてみると、将来、「蛍光灯アート」
みたいに語られるジャンルが登場した場合、蛍光灯を切れかけの状態で使うこと
は、たとえば、絵の具の使い方に近いような一般的なテクニック、20世紀末には
じまった新しい手法として語られることになるのだろうか。仮にそうなったとし
て、それが新しいものとして登場したときのオリジナル性みたいなものは、なん
らかの仕方で歴史に残るのだろうか。便器を逆さまにした瞬間に大転換が起こっ
たとされるアートの世界にあっても、同じものを同じように使えば同じことがで
きる既製品をメディウムにする限り、無名性という呪われた部分をバッテリーに
しているようなものではないかとつい思ってしまうのだが……。そして、ほぼ既
製品でてきてしまうばかりか、言語化しにくい、写真ではわかりづらいあたり、
まるで現代アートの三重苦を背負っているようだと思ってしまう笹岡作品。あた
らずといえども遠からずだとしても、それはひるがえって、ザ・現代アート的存
在であることの証なのかもしれない。

__展覧会のご案内________________________________________________________

CAS ACTION COMMITTEE
笹岡敬展「Luminous2018」

http://cas.or.jp/2018/SASAOKA/index.html

■会期 2018年5月19日(土)~6月2日(土) 14:00-19:00 火・水休み

アーティストトーク(鼎談):6月2日(土)16:00~(参加費¥500)
  「ジェネリックアートはキンギョ迷惑?」
  大野浩志(美術家)、山崎亨(美術家)、笹岡敬
  司会:室井絵里(インディペンデントキュレーター)

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特定非営利活動法人キャズ(CAS)
大阪市浪速区元町1丁目2番25号 
A.I.R.1963 3階
TEL/FAX 06-6647-5088
Web http://cas.or.jp/
E-mail mailto:info@cas.or.jp
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