海外の大学院留学生たちが送る!サイエンス・実況中継

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アメリカをはじめとする海外の理系大学院で教育を受けた、次世代を担う27人の科学者の卵が、最新のサイエンス分野を分かりやすく紹介。社会に貢献するトップ科学者の姿とは?また、最先端のサイエンティスト教育と研究環境を誇る、米国での留学生活の成功秘訣を語る。

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メルマガ名
海外の大学院留学生たちが送る!サイエンス・実況中継
発行周期
隔週
最終発行日
2018年04月15日
 
発行部数
1,561部
メルマガID
0000220966
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
教育・研究 > 科学・研究 > その他

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_/ 『海外の大学院留学生たちが送る!サイエンス・実況中継』
_/ April 2018, Vol. 103, No. 1
_/ カガクシャ・ネットワーク → http://kagakusha.net/
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- From editors --

前回から2回に渡って、テキサスA&M大学ガルベストン校の博士課程に留学中の梅木由有
さんに留学準備を通して考えたことを紹介していただいています。梅木さんのご専門は
海生哺乳類で、日本で獣医学科を卒業された後、2017年の秋からの留学です。後編の
今回は、特に大学院留学について検討している学部生の方へ向けて、具体的な留学準備
や渡航後に気づいたことについてまとめていただきました。

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○ 大学院探しの旅
私の場合、希望している分野にコネクションをもっておられる先生が身近にいらっ
しゃらなかったので、自分でその分野の研究を行っている研究室や、文献の著者などを
インターネットで探して、ラボの教授やadmission担当者にメールで院生を募集して
いるかどうかを問い合わせる、という作業をしました。

しかし、当初は国内の院とで進路を迷っていたこともあり、本格的に海外へメールでの
問い合わせを始めたのは7月頃でした。そもそも、海生哺乳類を扱っている大学院自体が
決して多くはなく、問い合わせても院生を募集していないこともありました。メールを
送った先生方のうち、現在の私のラボの教授から「来年、院生のポジションがあるから、
とりあえず推薦状を3通送ってくれる?」と返信があり、その後推薦状を提出した
ところ、案外すんなり受け入れの許可が出た、という流れでした。当時私は、11月の
卒業論文発表や翌2月の獣医師国家試験などの準備に追われていたこともあり、8月末に
その受け入れの返事があった時点で、他の研究室探しにある程度区切りをつけて、
TOEFL・GRE対策と出願手続きに移行しました。そのため、最終的に正式に出願したのは
Texas A&M Universityだけでした。一般的には、留学を決めた段階で、滑り止めも
兼ねて興味のある大学院に複数申し込む人が多いようなのですが、私のようにコネク
ションが無くても、運良く申し込んだところに転がり込めることもあるようです。
もちろん時間が許す場合は、できるだけ精査して自分の納得のいく院を見つけたほうが
いいと思います!

ちなみに、Texas A&Mに提出した推薦状は学部の研究室の教授、オーストラリアに留学
する際にお世話になった国際交流担当の学部の先生、オーストラリアで鯨類研究の
アシスタントのボランティアを一緒にしていたイギリス人の方に書いてもらいました。
教授からOKの返事があった後にDepartmentの募集要項に従い出願に必要な書類を提出し、
教授の要望でラボ訪問も行いました。

このように、全くつながりのない教授でも、連絡をとってみないことにはどう出るか
わかりませんので、恐れず遠慮せずどんどん自分から動いてみてください。アメリカの
教授はフレンドリーな方が多いので、見ず知らずの相手にでも意外と返信してくれます。

○ GRE, TOEFL対策
私は残念ながら院留学を決めた時点でTOEFLやGREのスコアを持っていなかったため、
一から勉強しなければなりませんでした。試験までの準備期間が短すぎた私からは
あまり具体的なアドバイスはできそうにないのですが、もし大学院留学を少しでも
考えているのなら、まずその時点でテキストを開いてみることをおすすめします。

GREに関しては、私のDepartmentはあまりスコアを重視しないところだったので、特に
下限の点数なども定められていなかったのですが、人気の大学院などはここで足切りが
入るようです。すでにいろいろな方がおっしゃっているように、GREは「アメリカの
学部卒生向け」の「大学院入試」なので、「留学生向け」の「英語試験」であるTOEFL
とは問われる内容も難易度も格段に違ってきます。簡潔に言えば、GREは各分野の専門
用語の詰め合わせのような試験です。TOEFLはまず問題を聴き取れるだけのリスニング
力をつけることが大前提ではありますが、TOEFL・GRE両方に言えることは、 とにも
かくにも「語彙力」が勝負の分かれ目となってくるということです。特に言語起源が
異なる日本人にとって語彙力は伸ばすのに時間がかかる分野だと思うので、十分余裕を
もった対策計画を立てることが理想的です。

また、これらの試験は受けられる日程や場所が限られており、受けてから正式な成績が
届くまでに数週間のタイムラグがあります。つまり、対策をしてある一定のスコアを得、
提出できるようになるまでには、少なくとも数ヶ月以上のスパンが必要と見積もって
おいたほうがよいです。人それぞれ勉強効率や得手不得手は異なるので一概には言え
ませんが、個人的には、TOEFLは2~3ヶ月ほどの短期間でも「戦略」を立てればある程度
点を伸ばすことができる試験だと思います。ただ、GREは付け焼き刃でどうにかなる
ほど甘いものではないなという印象でした。特に、2つの試験を同時進行で勉強しな
ければならない場合や、そこに卒業論文や国家試験、大学院への申請書類の準備も
加わってくる場合は、精神的にも体力的にもつらくなってくるので、早めに学習計画を
立てることを強くおすすめします。私は学部最終学年で全てをほぼ同時進行し、正直な
ところかなり消耗しました。

最終的に大学院留学をするにしろしないにしろ、英語は身につけておいて損は絶対に
ないですし、特にGREで学んだ専門的な語彙やライティングスキルは、その後も科学の
フィールドで強みになると思います。ですので、少しでも院留学の可能性を考慮して
いるのならば、あるいはしていなくても、ぜひパラパラとテキストに目を通してみて
ください。自分の現在の位置を把握するのにも役立つと思います。

テキストとしては、私は公式のものとPrincetonを購入しました。Princetonは問題形式
に対応した速く正確に解くための「裏ワザ」的な解説が載っているのが心強いのですが、
難易度的には少し公式より易しめかなと感じました。MagooshやBarronsなども有名
ですが、Magooshはよく出る順に単語がまとめられているパートがある点が良いなと
思いました。Barronsは公式よりも少し難易度が高めだと聞いたことがあります。
いずれにせよ、できる限り問題数をこなして(特に数学パート)、語彙力を強化し、
問題形式に慣れることが重要なんじゃないかなと思います。

○ 合格通知後の渡航準備
おそらく他の多くの留学生と同様に、私もビザ手続きには頭を悩まされました。

留学の場合はほぼF-1ビザを申し込むことになりますが、その手続きを進めるためには
留学先から発行されるI-20(入学許可証のようなもの)が必要です。このI-20と
その他の個人情報をオンラインで提出すると、アメリカ大使館での面接予約を行う
ことができるようになり、面接で問題なければビザ発行という流れになるのですが、
このI-20がまぁ届かない!

面接予約に数ヶ月待たなければならないこともあるという情報を目にしたことが
あった私は、3月末に大学から合格通知が届いて以降、何度もメールで催促して
いました。しかし、International Student Service (留学生係)からは何の
音沙汰もなく、いよいよ国際電話をかけなければいけないか…?そもそも本当に
留学できるのか…?と半ば疑心暗鬼になっていた7月の頭にようやく書類が届きました。

その後、面接は運良く1週間も待たずに大阪で受けることができ、無事怪しまれずに
済んだようで、ビザが発行されて届くまでも1週間もかからず一安心といったところ
でした。面接は、本当は福岡で受けたかったのですが、7月末まで空きがなかったため
やむを得ず大阪で受けました。面接自体は面接官にもよるとは思いますが、私の場合は
流れ作業的な早さで終了しました(笑)質問は、「どこで何年、何を学ぶのか」
「留学中誰がお金を払うのか」「留学後は日本に帰るのか」といった内容だったと
思います。

I-20到着後は比較的スムーズに手続きが進んでよかったのですが、それまでは正直
ヒヤヒヤでした。こちらが催促しなければその分遅れるといったことはよくあるので、
遠慮せずに問い合わせていいと思います。


○ もっと取り組んでおきたかった留学準備
● 英語学習と自己主張
論文を読みこなしたり、講義を理解するために専門用語の知識はもちろん必要です。
しかし、現地社会に溶け込むための日常英会話力も同じくらい重要だと私は思います。
というのも、大学院留学は長期戦で、少なくとも数年間はその土地で腰を据えて生活
することになります。その中でさまざまな人々と交流し、多様な考え方に触れたり、
有益な情報を得たりするプロセスは、生活を充実させるために大切なものだと考える
からです。そのため、ネイティヴ同士のカジュアルな日常会話の語彙やスピードにも
ある程度慣れておくことをおすすめします。

こちらの人は基本的に、何事に関しても自分なりの意見をもっており、些細なことでも
ディスカッションすることが大好きです。そういった小さなディスカッションは
自己主張の場であると同時に、相手の人となりを知るいい機会だからです。そのため、
そこでだんまりをしていると「何を考えているのかよくわからない人」という印象を
与えることになります。アジア人が一般的に「おとなしい」とか「ミステリアス」と
言われるのはそのためだと思います。私たちには日常的にその都度自己主張をする
習慣があまりないので、いざそういったアウトプットが求められる局面にいきなり
立たされると、案外言葉として出てこないものです。こういった会話の場に積極的に
参加できるようにリスニング力とスピーキング力を鍛え、そして自分の思考を常に
言語化する習慣をつけておくと、より早く周りと打ち解けることができると思います。

練習はすればするだけ自信にも繋がりますし、何より、コミュニケーションにおいては
「上手い下手」よりも「伝えようとする気持ち」が一番大切です。そもそも、
世界各国の「訛り英語」が入り混じったアメリカでは、誰も間違いなんて気にして
いないように思います。どうか、間違いを恐れずに、英語を使う機会を最大限に
活かして実力を伸ばしていってください。

● 日本や他国の文化・社会への理解
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これもよく言われることですが、こちらの友達と話していると、自分がいかに日本に
ついて知らないかということに気付いて愕然とします。例えば、私は友達に「日本って
なんであんなに果物が高いの?」 「神道って何なん?」といきなり聞かれて、
何となく知っているつもりのことばかりなのにうまく説明できず悔しい思いをしました。
そして、語彙の問題もありますが、実は説明できるほど自分は正確には知らないのだと
いうことに思い至りました。またある日は、中国人留学生に日本ではチベットは
独立国と習うかどうかについて聞かれ、「独立国だったと習ったと思う」と答えると
自信満々に「いやいや中国だよ!」と返されました。日本では経験したことのなかった
そのような会話の展開にも面食らいましたし、漠然とした知識しか持ち合わせず十分に
議論できない自分も情けなかったです。

このような思いをしないためにも、事前に日本や他国の社会や文化について学び、
それを英語で話題提供できるように準備しておくことは大事です。しかし、それだけで
終わらせず、ぜひその先の「自分自身の意見は何か」ということについても考えを
巡らせてみてください。知識は会話のきっかけ作りに役立つものですが、実際の
相手はあなたがどれだけ博識なのかを知りたいわけではなく、あなたがどんな
バックグラウンドから来て、どんな考えをもっているのかを知りたがっています。
少なくともこちらでは、知識に基き論理的に思考できることが教養であり、実際の
会話で本質的に重要視されているように感じます。

○ 次回のメルマガは4月下旬にお送りします。
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著者略歴:

 梅木由有(うめき ゆう)

 学部時代にトビタテ!留学JAPANに採用され、オーストラリアへ短期留学。
 その経験によりわかりやすく海外志向が刺激され、学部卒後の2017年秋に
 Texas A&M University のMarine Biology でPhD留学を開始。
 現在、海生哺乳類の潜水生理を研究すべく精進中。

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