シネマトコラム

  • ¥0

    無料

人間ドラマを中心に公開中の新作をわかりやすく、かつ踏み込んだ評論と時々コラムをお送りします。バックナンバーもご覧下さい。

 

メールマガジンを登録(無料)

※ご登録いただいたアドレスは大切にお預かりし、まぐまぐ!メールマガジン配信にのみ利用します。

他のサイトIDでメルマガを登録する

※ 各サイトのリンクをクリックすると認証画面に移動します。
※ メルマガはサービスでご登録したメールアドレス宛に届きます。

このメルマガを解除する

メールマガジンを解除

他のサイトIDでメルマガを解除する

※ 各サイトのリンクをクリックすると認証画面に移動します。

 

メールマガジン最新号

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

シネマトコラム vol.340 (2017.6.14)

 *新作レビュー「美しい星」
 *ちょっと蛇足
 *次号予告

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

*新作レビュー
「美しい星」(吉田大八監督・日本)
リリー・フランキー、亀梨和也、橋本愛、中島朋子ほか出演。 

 1962年発表の三島由紀夫原作のSF小説を、現代にアレンジした作品。
突然宇宙人になったと思いこむ家族の顛末を描いたもので、突飛な設定を
徹底したリアリティーで包み込み、異彩を放つ一作だ。

 予報が当たらないことで有名な気象予報士の大杉重一郎(リリー・フラ
ンキー)は、テレビの報道番組でメインキャスターの今野(羽場裕一)にい
じらながらもレギュラーで、アシスタント予報士の中井玲奈(有利恵)とは
不倫中。
 元球児で自転車メッセンジャーの息子、一雄(亀梨和也)は、ひょんなこ
とから衆議院議員、鷹森紀一郎(春田純一)の秘書、黒木(佐々木蔵之介)と
知り合い、鷹森の事務所で働き始める。
大学生の娘、暁子(橋本愛)は、路上シンガーの竹宮(若葉竜也)に傾倒し、
彼が活動する金沢に出向く。
 妻の伊奈子(中島朋子)は、主婦仲間に誘われ、美容に良いとされる水の
販促活動にのめり込んでいく。

 玲奈とドライブ中に不思議な体験をした大杉は、局の若手ADから、U
FOとの遭遇ではないかと言われ、やがて自分は火星人だと思い込む。
 一雄は黒木によって、暁子は竹宮によって、それぞれ自分は実は宇宙人
だと刷り込まれ、その気になっていく。突然おかしなことを言い出した家
族に伊奈子は戸惑う。
 大杉はついに番組でも宇宙人としての言論を言い放つようになり、極め
て厳しい立場に追い込まれる。暁子にもある異変が起き、唯一の”地球人”、
伊奈子は激しく動揺する。果たしてこの家族の行方は……。

 奇想天外な設定だけにバカバカしいB級コメディーを想像してしまうが、
演出もテンポも台詞も完成度が高く、実はかなりきちんと作られている。
3人が宇宙人だと思い込むこと以外は、現実感を追及していて隙がない。

 中島朋子演じる妻だけが普通の”地球人”のままで、大真面目なだけに
対峙の掛け合いが可笑しい。3人のオチもそれぞれ悲哀があってそれなり
にすとんと落ちる。人間ドラマとして充分通用する出来で、奇抜な設定で
損をしているかもしれないが、個性ある意欲的な作品なのだ。

 家族4人に佐々木蔵之介を加えた主要5人が、ぴたりとはまった配役で、
全員持ち味を充分出していてキャストの抜擢が見事。日本のカメレオン俳
優、リリー・フランキーは真面目なこだわりと適度に軽い主人公像に難な
く適合しているのはもちろん、つつましやかな妻役の中島朋子、無表情な
クールビューティー、暁子役の橋本愛も絶妙のハマリ具合、そして意外と
亀梨和也が好演である。役者としてスクリーンで観たのは初めてだが、そ
こらへんのチャラい若手男優より台詞も演技もずっとしっかりしていて、
少なくとも助演なら充分通用する。
 佐々木蔵之介の、鋭く裏のある議員秘書役は新たな境地といえよう。

 原作ではもちろん、お天気キャスターや地球温暖化などの設定はなく、
核と地球の問題がテーマになっているようだが、50年以上前にもうこうい
うSFを書いていた三島由紀夫の嗅覚と才能を感じざるをえない。思想面
ばかりがクローズアップされるが、科学の知識と想像力も備え持っていた
ことが窺える。
 
 だが、ひとつ間違うととんでもない駄作になりかねない内容を、これだ
け観られる映画に仕上げたのは、キャストやテイスト、台詞等、やはり監
督の手腕に依るところが大きい。自分の世界や色に安住せず、常に挑戦を
続ける吉田大八監督、次はどんなものをみせてくれるだろうか。

*「美しい星」公式サイト↓
http://gaga.ne.jp/hoshi/

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

*ちょっと蛇足
TOHOシネマズ海老名 スクリーン4 C-9にて 観客約30人。

 4番スクリーンはあまり記憶がありません。柔らかい革張り調で座面の
上げ下げなしの固定シートです。
 部屋は大きくないものの前後左右のピッチがゆったり取ってあります。
スクリーン位置がかなり低いため前の方が観やすい構造で、極端にいうと
この部屋に関しては最前列でも良いくらいです。チケット発券画面の中心
線が少しずれているので要注意、表示ラインより1列通路寄りがほぼ中心
になります。またしてもどんぴしゃの良い位置を取れましたが、足元のバ
ーの位置が悪い。こんなのない方が良いなあ。
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

*次号予告
 次号新作レビューは、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を取り上げる
予定です。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

シネマトコラム

発行者 上間秀彦
連絡先 g-note.uema@nifty.com
 『まぐまぐ』感想フォーム↓
http://form.mag2.com/trigawiowo

 発行板
*『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら→ http://www.mag2.com/m/0000231303.html

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

メルマガ全文を読む
 
 
メルマガ名
シネマトコラム
発行周期
月2~3回
最終発行日
2017年06月14日
 
発行部数
555部
メルマガID
0000231303
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
エンターテイメント > 映画 > レビュー・映画評

まぐまぐ!メールマガジンの用語集です。
下記の用語以外の不明な点はこちらをご覧ください。

 
発行周期
週1回、月1回などの発行頻度です。
部数
メルマガの配信数を記しています。
カテゴリ
まぐまぐ!に登録されているカテゴリです。
形式
メルマガには以下の配信形式があります。下部「メルマガ形式」をご参照下さい。
 
最終発行日
最後にメルマガが配信された日付です。
メルマガID
メルマガを特定するIDです。
RSSフィード
RSSを登録すると、更新情報を受け取ることができます。

― メルマガ形式 ―

  • PC向け
    パソコンでの閲覧に最適化したメルマガ
  • 携帯向け
    スマートフォンやフィーチャーフォンでの
  • PC・携帯向け
    PC・携帯どちらでも快適にご購読いただけます。
  • テキスト形式
    文書だけで構成された、一般的なメールです。
  • HTML形式
    ホームページのように文字や画像が装飾されたメールです。
  • テキスト・HTML形式
    号によって形式が変更する場合があります。

閉じる

 

▲ページトップへ

▲ページトップへ