放送作家 吉村智樹の「まぬけもの中毒」

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『VOWやねん』『VOWやもん』など関西版VOWシリーズの著者であり、街のヘンなものが気になって気になって仕方がない放送作家、吉村智樹がお届けする腰砕けな日常コラム。

 

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メルマガ名
放送作家 吉村智樹の「まぬけもの中毒」
発行周期
ほぼ 日刊
最終発行日
2017年10月14日
 
発行部数
470部
メルマガID
0001529310
形式
PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
日記 > テーマ別 > 日々のできごと

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「まぬけもの中毒」

▼アーカイブ(過去の配信分すべて読めます)
http://archives.mag2.com/0001529310/

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「月亭可朝」という落語家の名を、その奇異ないでたちを、若い方はご存じないかもしれません。

「月亭可朝」師匠は2018年に80歳になり、落語家生活60周年を迎える上方演芸界の大御所です。

とはいえ昨今、テレビでその名を目や耳にすることはありません・
あるとすれば、あのMay J.が可朝師匠のヒット曲「嘆きのボイン」をカバーしたのが最新かな。

May J. - 嘆きのボイン
http://www.dailymotion.com/video/x2zdowd

これをありのままに歌いきれるなんて、さすがカバーの女王、May J.見直したわ。

そしてこの歌の歌詞を聴いてもらえばわかるように、いまテレビには出せないんですよ、規格からはずれすぎていて。

カンカン帽をかぶったまま、女性を演じようとぬがない独特すぎる落語スタイル。
やることなすこと、なにもかもが、いまなら「炎上」必至でした。

遅刻の末に靴を履いたまま寄席の高座へ上がったり、高座へ上がったものの「いやほんまにほんまがほんまやからね~、ほんまのはなしが。いやほんまだっせ」と、ただそれだけを繰り返して落語もせず30分も持ち時間をもたせたり、出前で頼んだうどんを高座で食べたり、襲名披露で架空葬儀をおこなったり、などなどなどなど、アナーキーな伝説には事欠きません。

元コメディNO.1の前田五郎さん著『素晴らしき吉本芸人たち』にも可朝師匠のアウトローなのかなんなのか……困った一面をあらわしたエピソードが掲載されています。
いつものごとく寄席に遅刻してやってきた可朝師匠は、なんとスーツ姿のまま高座へ上がり「今から噺家が舞台へ上がるときの様子をお見せします」といって、高座の上で着物にきがえだし、着替え終わると、ゆうゆうとはけていったのだそう。

なんやそれ!

もうね、妖精ですよね。
存在がメルヘンとしか言いようがない(まあ著者の前田五郎さんも別の意味でたいていメルヘンな人ですが……)。

そんなわけで、人間国宝となった桂米朝師匠のお弟子さんではありますが、芸風や芸そのものの考え方が違いすぎるため、次第に米朝一門とは距離を置くようになり、月亭を名乗ることとなります。
いまだったら月亭炎上という名前だったかもしれません。

そしてフォークソングブームに乗ってギターを抱えるようになり、「嘆きのボイン」「出てきた男」など歌謡曲ならぬ「歌笑曲」で一世を風靡しました。
(ギターを買いに行かされたのは、当時まだ若かった弟子の月亭八方さんでした)。

放送コードが現在よりずっとゆるかった時代は、可朝師匠は映画にテレビに引っ張りだこでしたね。
僕が好きだったのは映画『ハレンチ学園』での登場シーン。
いままさに放校処分をくだされんとするハレンチ生徒たちは、不服を申し立て、学校へ籠城。
そこへ救援物資が届くのですが、箱を開けると突如、中からギターを抱えた可朝師匠が飛び出し「♪ボインは~」と歌いだす。

映画の内容と何の関係もない!
つながってない!

でもそれでよかったのです、あの頃は。

1971年には「酔った勢い」で第9回参議院選挙に全国区から無所属で出馬。
「一夫多妻制の確立と、風呂屋の男湯と女湯の仕切を外すこと」を公約とし、高速道路で走りながら演説していたといいますから、もう、やりたい放題です。
それゆえ立川談志とは気が合い、ひじょうに仲がよかったようです。

そんな、いまならギリギリどころか余裕でアウトな、伝説の落語家「月亭可朝」さんのベストアルバムやニューシングルが2017年11月15日(水)にP-VINEレコードから発売されます。

2タイトル同時発売!
●『ザ・月亭可朝ベスト+新曲』CD
●『嘆きのボイン2017/シャッシャッ借金小唄』7インチEP盤

この記念すべきリリースに、コメントを寄せさせていただきました。
http://p-vine.jp/news/20171011-170012

わが心の恩師・都築響一さんとコメントが並んでいることが恐縮しきりですし、似たようなことを言っているので、変えればよかったかなあと後悔しております。

そしてジャケットは人気お色気イラストレーター吉岡里奈さんによるフランク・ザッパ「いたち野郎」のパロディ。
大好きな吉岡里奈さんと、間接的にではありますがお仕事をご一緒させていただけたのが嬉しい。

可朝師匠のおかげです。

とはいえ、実はこの作品の前に一枚、自主制作で発表されたシングルCDがあるのですが、これこそが、これこそが超問題作なのです。

その作品とは、豊田道倫さんがプロデュースをした、月亭可朝さん33年ぶり(!)の新曲『いってる北朝鮮ep』。

当初はレコード会社からリリースされる予定でしたが収録される言語がヤバすぎたため、豊田さん自身のレーベル「HAPPENING」からインディーズで発売されることになったという、いわくつきのCDです。

もうすぐ80歳になる可朝さんの枯れた歌声がたまらない。
内容的には表題作より、カップリングで収録されている、なんばベアーズで昨年開催されたライブが放送倫理に引っかかりまくりで、「おいおい、すごい話してるなあ」と戦慄をおぼえました。

話術がものすごいんですが、トークの内容は、さすがにヒいてしまうところも……。
インディーズからの発売もさもありなん。

でもそれが不世出のパンクス可朝さんの黒い魅力。
芸も生き方も誰も後継できないし、しなければならない理由もないし、するべきではないとすら思うし、こういった存在そのものがもう二度と現れないという気がします。

そういう点でも、自主制作ではありますが、こんなに貴重なCDはありません。
いやほんまだっせ。

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放送作家/ライター
吉村 智樹 Tomoki Yoshimura拝

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