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週刊シネマデイジーFan
発行周期
ほぼ 週刊
最終発行日
2018年05月15日
 
発行部数
352部
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0001678652
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PC・携帯向け/テキスト形式
カテゴリ
エンターテイメント > 映画 > レビュー・映画評

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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ ■ 週刊 シネマデイジーFan ■ ■ ◇ 63号 ◇

                発行・編集 鳥居秀和  2018年5月15日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★毎週火曜日発行予定。

 □音声ガイドの最新情報、映画ファンの交流の場
  掲示板「週刊シネマデイジーFan倶楽部」はこちらです。
   http://9217.teacup.com/cinemadfc/bbs
  ご利用ください。

━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 1.今週の1本  『麗しのサブリナ』

 2.今週の特集  あの子に夢中!   

 3.シネマ・あんな話、こんな話 「ワイルダーならどうする?」
  
 4.UDCastの新しい挑戦

 5.シネマデイジーFan de クイズ  『天国と地獄』篇

 6.ちょこっとシネマ・ニュース

 7.今週取り上げたシネマ・デイジー タイトル 


━━━1.今週の1本 『麗しのサブリナ』━━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 「お月様も手を差しのべるバラ色の人生・・・・・・ラ・ビアン・ローズ!!」
 
 永遠の妖精と呼ばれたオードリー・ヘプバーン。ハリウッドデビュー作の『ローマの休日』でそのチャーミングな

魅力を世界中に振りまき一躍スターとなった彼女の主演第2作目は恋に憧れる運転手の娘。しかし、これこそ彼女の
人気を不動のものとしたラブ・コメディの決定版。若い女性のファッションにも大きな影響を与えた『麗しの
サブリナ』とはこんな映画です。


 <あらすじ>

 ニューヨーク・ロングアイランドは大金持ちの屋敷が集まる高級住宅街。なかでも格別の大富豪ララビー家の
お抱え運転手フェアチャイルドには年頃の一人娘がいた。彼女の名はサブリナ。まだ少年のようなあどけなさと
大きな瞳の愛らしさは、使用人の間でも人気者。彼女はララビー家の次男デヴィッドに淡い恋心を持っているのだが、
彼は大銀行の頭取の娘グレッチェンに夢中。片思いの娘を案じたフェアチャイルドは、叶わない恋をあきらめるように
言うが、傷ついたサブリナは車庫で排気ガスを吸い込んで自殺しようとする。異変に気付いてやって来たララビー家の
長男、ライナスによって助け出されたサブリナは、父の勧めでパリの料理学校へ留学することになる。
 パリでの生活は華やかで、失敗続きのサブリナは仲間に支えられながらも楽しく過ごす。そして2年後、無事に
料理学校を卒業したサブリナはすっかりレディになってニューヨークに帰って来た。
 サブリナの変わりようには父も使用人仲間もびっくり。見違えた彼女にデヴィッドも夢中になってしまう。夜の
パーティーに誘われたサブリナは、ステキなドレスに身を包みそれまで入ることが許されなかった屋敷へと向かう。
しかし、デヴィッドには婚約者がいた。ララビー家と取引がある実業家の娘で、兄のライナスも二人を結びつけようと
画策していたのだ。サブリナはデヴィッドとダンスを踊り、あとでパーティーを抜け出そうと誘われる。しかし、
デヴィッドの怪しい動きに気づいたライナスは彼を父のもとに呼び出し、サブリナと合わせないようにして、自分が
待ち合わせの場所に向かった。デヴィッドをサブリナから引き離すために自分がサブリナを誘おうというのだ。
 しかし、ライナスもまたサブリナの純粋な美しさに魅かれていく・・・。
 サブリナをめぐる恋の駆け引き、果たしてサブリナは誰を選ぶことになるのか?
 

 <解説>

 1945年、『失われた週末』でアカデミー賞に輝き名監督の仲間入りを果たしたビリー・ワイルダー監督。その後
『サンセット大通り』『第十七捕虜収容所』などの人間ドラマでも高い評価を受けてきましたが、もともと得意としていた
ロマンティック・コメディに取り組もうと企画したのがこの『麗しのサブリナ』でした。一人の少女がパリ仕込みの
美女に変身して戻ってくる。彼女の魅力に振り回される大富豪兄弟の恋という物語の主人公に、オードリー・ヘプバーン。
彼女に魅かれる兄弟に、『カサブランカ』や『マルタの鷹』などでハードボイルドな魅力を持つハンフリー・ボガートと、
『サンセット大通り』以来ワイルダー監督作品の常連のウィリアム・ホールデン。堅物の兄を大真面目に演じるボギー
ことハンフリー・ボガートと、軟派な弟を軽妙に演じるウィリアム・ホールデンの名優二人に挟まれながらも、まだ
新人のオードリーは持ち前の明るい魅力を存分に放ちました。
 撮影に入った時はまだ『ローマの休日』の公開前。オードリーのチャーミングな魅力にワイルダー監督は丁寧な演出と
彼女が最高に輝いて見える様々なシチュエーションを映画に盛り込みました。特にこだわったのが衣装です。彼女が
この映画で着こなしたのは、当時パリでまだ新人デザイナーだったユベール・ド・ジバンシイのドレス。この映画の後、
ジバンシイはオードリー作品の専属のようになり次々に彼女に衣装を提供、それらを見後に着こなすオードリーの
人気はやがて世界中に広がりました。
 ラブ・コメディのお手本として後に多くの作品に影響を与えるとともに、映画が最新のファッションをリードする
ようになったまさに記念碑的な作品です。


 <見どころ>

 父の「月に手を伸ばすのはやめろ」という言葉に「月が私に手を伸ばしているのよ」と自信満々に答えるサブリナ。
質素なエプロンドレスで木登りをしていた娘が、2年間のパリでの生活で洗練された美しさを身につけ、ジバンシイの
スーツを着こなし、プードルを抱いて駅に降り立つときから物語は急展開します。一番恋愛に縁のない堅物の兄貴が
自分の恋心に気がついてからの葛藤のおもしろさと、お尻に怪我をして無様な姿で活躍する弟の対比で笑わせながら、
おしゃれなセリフと次々に着こなすステキな衣装で男性ばかりか女性ファンの心を鷲掴みにし、まさに「妖精」の
ニックネームにふさわしいオードリーの魅力。この1作で、以後のオードリーのスタイルは確立していき、「パリで
一緒に」「パリの恋人」「昼下がりの情事」「ティファニーで朝食を」といった名作が次々と作られていきます。
 脚本も手掛けたワイルダー監督は、ロマンティック・コメディの元祖であり、名人といわれたエルンスト・ルビッチ
監督の下で修行をして、観客の想像の少し上をいきながら期待通りのエンディングにサッと着地させる手際のよい演出を
身につけています。この映画のラストもぎりぎりまで二人の思いがすれ違いながら最高におしゃれなラストシーンに
つながる鮮やかさは、まさに娯楽映画のお手本です。古き良きハリウッドの気品と、ちょっと皮肉のきいたブルジョア
風刺で大人の楽しむおとぎ話なのです。
 この映画で常に話題となる衣装を担当したイーディス・ヘッドはアカデミー衣装デザイン賞を受賞しました。今では
普通に使われる「サブリナパンツ」はこの作品でオードリーが着八分丈の足にぴったりフィットするズボンです。映画で
オードリーが履いているのは黒で、彼女の細い足のラインがすっきりと見られるスポーティで溌溂とした若さを強調した
デザインがたちまち話題となり、今や定番ファッションとなりました。オードリーはこの他にもヨットに乗るシーンでは
当時珍しかったホットパンツ姿(当時はショートパンツと区別されていませんでした)で登場、ボーイッシュな面を
強調し、一方でジバンシイのドレスを優雅に着こなすことで女性らしさを見せるオードリーを見て、アメリカの評論家は
「もはや肉体を誇る女優の時代は終わった」と、それまでグラマーが女優の条件であったハリウッドに新しい女性の
魅力をもたらしたと語りました。また、日本では戦後の貧しい時代からようやく復興なった頃でもあり、アメリカ文化に
対する憧れと、ファッションの発信源として、映画が大きな話題となる華やかな時代が始まったのです。


 <エピソード>

 ○ ライナス役で主演のハンフリー・ボガートはサブリナ役に妻のローレン・ばこーるを希望していましたが、監督の
ワイルダーからオードリーでいくと伝えられ始めは納得いきませんでした。オードリーとは年が離れすぎていること、
彼女がまだ新人で撮影中のNGが多いことなどに不満があったようです。しかし一方でオードリーに対して丁寧な態度で
接していて撮影の雰囲気が悪くなることはなかったと言われています。

 ○ 映画の撮影終了後に『ローマの休日』が世界的な大ヒット、オードリーはアカデミー主演女優賞に選ばれます。
この時主演男優賞を受賞したのがデヴィッド役で共演したウィリアム・ホールデン。彼も前作の『第十七捕虜収容所』に
主演しての受賞でした。また、ハンフリー・ボガートも2年前に『アフリカの女王』でアカデミー主演男優賞を受賞した
ばかりでしたので、『麗しのサブリナ』公開時にはアカデミー賞スター3人の共演ということになりました。

 ○ パリから帰ったサブリナの衣装についてワイルダー監督は「パリから帰ったのだから彼女のフォーマルな衣装は
パリのデザイナーのものにしたい」と衣装担当のヘッドに言いました。オードリーは監督と衣装の打ち合わせをし、
「パリのマネキンのような服を」という監督の指示で、単身パリにわたり衣装の買い付けを任されるのです。女優が
単身で衣装を買いに行くということは前代未聞でした。その頃、パリのジバンシイは冬のコレクションに向けて準備中
でしたが、パラマウント映画から「アメリカの女優のミス・ヘプバーンがあなたに会いに行くのでよろしく」と依頼
されます。ジバンシイは二つ返事で引き受けましたが、彼は『旅情』などの大スター、キャサリン・ヘプバーンが来ると
勘違いしていたのです。やって来たオードリーを見てジバンシイは失望します。痩せこけてショートヘアに大きな目、
太い眉のオードリーは自分の作品に向かないと思ったのです。しかし、彼女と話すうちに意気投合し、彼女の知的な
面に強く惹かれました。一旦は断るつもりで「ショーの準備で忙しい」といったものの、引き下がらないオードリーの
熱意にほだされ、「そこにある春夏のサンプルから自由に選んでください」と彼女に任せました。その時選んだ3着を
試着したオードリーを見てジバンシイは驚きました。彼女が見事にモデルとして着こなしているのです。この時から
女優オードリーと衣装ジバンシイのコンビが終生続くことになりました。
 数々の映画でオードリーを着飾り、彼女の魅力を最大限に引き出したファッションデザイナー、ユベール・ド・
ジバンシイは今年3月、91歳で亡くなりました。


 <原作>

 映画監督であり脚本家のサミュエル・A・テイラーによる戯曲「サブリナ」が原作ですが、日本語訳は出ていません。
サピエ図書館にもありません。思想家のサミュエル・テイラー コウルリッジとは別人ですので、お間違えのない
ように!サミュエル・A・テイラーは同じワイルダー監督の「お熱い夜をあなたに」やヒッチコック監督の「めまい」
「トパーズ」など映画化された作品も多いです。

 <データ>

 監督:ビリー・ワイルダー  脚本:ビリー・ワイルダー、サミュエル・A・テイラー、アーネスト・レーマン
 音楽:フレデリック・ホランダー   
 出演:オードリー・ヘプバーン  ハンフリー・ボガート  ウィリアム・ホールデン  ほか 
 1954年 アメリカ映画


━━━2.今週の特集  あの子に夢中! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 キュートな魅力の女の子。そんな恋物語はいかがでしょうか?
 いくえみ綾のコミックを映画化した『潔く柔く』は幼なじみの恋人を失った悲しみから、人を愛せなくなった
少女の恋と成長の物語。高校1年のカンナは幼なじみのハルタと思いを通じているが、交通事故でハルタは他界して
しまう。大人になり映画宣伝会社で働くようになったカンナは出版社に勤めるロクと出会う。不躾なロクに反発する
カンナだったが、次第に二人はたがいの心の傷に気がつくようになる・・・。長澤まさみが15歳から社会人までの
カンナを爽やかに演じています。

 『カノジョは噓を愛しすぎてる』もベストセラーになった青木琴美のコミックを実写化した作品。サウンド
クリエイターのシュウは所属してた人気バンドがメジャーデビューする直前に抜けて、ゴーストライターとして楽曲を
作っている。ビジネス優先で自分の素性を隠して仕事をしていることにうんざりしていたシュウは、自分の所属していた
バンドのファンで女子高生の理子と出逢い付き合い始めるが、やはり彼女にも素性を隠している。そんな彼女の歌声に
音楽プロデューサーが目をつけスカウトしに来る。
 シュウには現在放送中の朝ドラ「半分、青い」に出演中の佐藤健、理子にはこの映画でデビューし、現在歌手としても
活躍中の大原櫻子。

 韓国で大ヒットしたネット小説の映画化で、社会現象にまでなった韓国映画『猟奇的な彼女』。「猟奇的」という
フレーズはここでは「奇妙な、けったいな」といったニュアンスに近い意味で使われています。
 ナンパな大学生キョヌの彼女は可愛いけれど最強。お年寄りに席を譲らないとどつき、援助交際のカップルには
文句をつける。キョヌも何かというと彼女にどつかれ振り回されていつも傷だらけ。しかし、彼女の態度には深い
理由があった。彼女のためにキョヌの奮闘が始まる。
 日本でも大ヒットし、テレビドラマ化もされたロマンティック・コメディの傑作です。

 ステキな恋人たちの物語り、シネマ・デイジーでお楽しみください。


━━━3.シネマ・あんな話、こんな話 「ワイルダーならどうする?」━━━━◇◆◇

 シリアスな人間ドラマから軽妙なラブコメディまで、数々の名作を送り出した名匠、ビリー・ワイルダー監督。その
名前はオールドファンには懐かしく、楽しい思い出と共に蘇ってくるでしょう。
 生涯に手がけた作品はおよそ60本。特に1940年代から60年代にかけて数々の大スターと共に送り出した名作は、どれも
心に残る傑作ぞろいです。1906年にオーストリア・ハンガリー帝国のガリツィア(現 ポーランド領)で生まれた
ワイルダーは、本名はサミュエル(ドイツ語読みでザムエル)ですが、ニューヨークにいた経験があり西部劇が大好きな
母によって「ビリー」というあだ名をつけられました。
 大学進学をせず地元の新聞記者として働き始め、ベルリンに移り住んでからは記者をしながら映画の脚本を勉強し
始めます。当時のドイツは世界的な映画の都、数々の名作を生み出していました。中でも最高の映画会社のウーファに
招かれたワイルダーは脚本家としてデビューします。しかし、ヒトラー政権の誕生によりユダヤ系のワイルダーは
フランスへ亡命、さらに伝手を頼ってアメリカへ向かいました。英語のハンディもあり脚本家として苦労しながらも
稼いだお金で一旦ヨーロッパに戻り、ウィーンに住んでいた母をアメリカに移住するように説得しますが再婚していた
母はこれを断りました。これが母との最後の別れになり、後に母とその再婚相手も強制収容所へ送られて命を落とした
ことが確認されています。
 1937年、ハリウッドへ移ったワイルダーは次第に脚本家として認められ、ロマンティック・コメディの巨匠、
エルンスト・ルビッチによって映画化されます。ルビッチ監督はワイルダーと同じドイツ系ユダヤ人、ドイツで数々の
ヒット作を作り、アメリカへ移ってからもヨーロッパ風のおしゃれなユーモア、機転の利いたセリフ、観客の予想を
越える展開などで「ルビッチ・タッチ」と呼ばれる作風を築きました。日本でも小津安二郎監督などルビッチに学んだ
映画人は多くいます。ワイルダーはそんなルビッチ監督を師として脚本を学び、アイデアにつまると机に貼りだした
「ルビッチならどうする」というメモを見て考えたと言います。
 1942年、『少佐と少女』で監督デビュー、1944年の『深夜の告白』は保険金殺人というテーマを始めて扱った
サスペンス映画で大ヒットしますが、翌年監督した『失われた週末』ではそれまでタブーだったアルコール依存症を
真正面から取り上げたものの「暗い」「救いがない」という批評家の言葉に意気消沈。ハリウッドを離れて戦後ドイツで
映画製作の規定づくりに協力したり、強制収容所のドキュメンタリーを撮ったりします。しかし、アメリカに戻ると
失敗作と思われた『失われた週末』はアカデミー作品賞受賞、ワイルダー自身も監督賞・脚本賞という快挙。一躍
ハリウッドを代表する監督となりました。その後もハリウッドの内幕を描く『サンセット大通り』や捕虜収容所の人間
ドラマ『第十七捕虜収容所』などヒット、アカデミー賞ノミネートの常連になりました。
 『麗しのサブリナ』はそんなワイルダーにとって師匠譲りの「ルビッチ・タッチ」に挑む作品。キュートな女性を巡る
恋の駆け引きがおしゃれな会話と巧みなストーリー、そして映画が初めて「ファッション」を主役にしたと言われるほど
衝撃的な衣装。以降、ロマンティック・コメディではマリリン・モンローのスカートがめくれる名シーンで映画史に残る
『七年目の浮気』、オードリーと再び組んだ『昼下がりの情事』、アカデミー作品賞・監督賞・脚本賞のトリプル受賞に
輝く『アパートの鍵貸します』、トニー・カーチスとジャック・レモンの名コンビで笑わせる『お熱いのがお好き』など
豊富なアイデアと洗練された会話で世界中の人々に愛されます。一方、アガサ・クリスティの法廷ミステリーを映画化した
『情婦』や大西洋単独横断飛行の英雄リンドバーグを描いた『翼よ!あれが巴里の灯だ』など、人間ドラマでも名作を
生みだしました。
 「私は芸術映画は作らない。映画を撮るだけだ」と語っていたワイルダー監督。アカデミー賞ノミネート回数は20回、
ジョン・フォード、ヒッチコックと並ぶハリウッドを代表する映画監督として、1988年に優れた映画人に贈られる
アカデミー賞の特別賞アービング・G・タルバーグ賞を受賞しました。
 映画監督のキャメロン・クロウは90歳を超えたワイルダー監督にロングインタビューしたものを「ワイルダーなら
どうする?」と題して出版。同じくワイルダー監督を尊敬する三谷幸喜監督はテレビ番組のインタビューで会った時に
「私ならこうする ビリー・ワイルダー」と色紙に書いてもらいました。
 ワイルダー監督の数々の名作、あいにくシネマ・デイジーになっているのは『麗しのサブリナ』のみです。日本語
吹き替え収録のDVDが出ていないのが原因でしょうか。残念なことですが、最近旧作の再発売に際して「吹き替え
完全版」というDVDが出ることも多くなっています。ぜひシネマ・デイジーに増やしてほしい監督です。

                                              
━━━4.UDCastの新しい挑戦 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 映画館でいつでも音声ガイド、UDCastが新しい試みを始めました。現在公開中の『蝶の眠り』についている
UDCastの音声ガイドには通常のナレーターによる音声ガイドの他に、合成音声による音声ガイドが選べるように
なっています。パソコンで使われているスクリーンリーダーのような合成音声でガイドを読み上げたもので、普段
パソコンを音声でお使いの方にはなじみがあるものでしょう。ガイドの内容は同じです。制作したパラブラ株式会社
では、聞いてみたご感想を募集していますのでご協力くださいとのこと。
感想メールのあて先はこちらです。
 info@palabra-i.co.jp

 また、現在UDCastのリニューアルも準備されているとのこと。詳しい情報が公開されたらこちらもお知らせ
しますので、しばしお待ちください!


━━━5.シネマデイジーFan de クイズ ━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 映画の知識を腕試し、クイズコーナーです。まずは先週の正解です。

 問題1 『キューポラのある街』の舞台となっているのは何県?

  正解は ウ. 埼玉県 でした。。
    
 問題2 吉永小百合さん演じる主人公のジュンが進学の費用のためにしていたアルバイトは?

  正解は ア. パチンコ屋の店員 でした。

 問題3 次の作品のうち吉永小百合さんが主演していない映画は?  
     
  正解は ウ. 陽のあたる坂道 でした。

 さて、今週は第12号で特集した『天国と地獄』からの問題です。すべて4択式です。

 問題1 『天国と地獄』のテーマとなっているのはどんな犯罪事件ですか?

    ア. 誘拐事件
    イ. 殺人事件
    ウ. 汚職事件
    エ. 戦争犯罪

 問題2 『天国と地獄』の舞台となった港町は?
    
    ア. 長崎
    イ. 神戸
    ウ. 横浜
    エ. 函館

 問題3 『天国と地獄』では被害者を演じた三船敏郎さんが、若い頃に刑事役を演じた黒澤明監督作品は? 
     
    ア. 悪い奴ほどよく眠る
    イ. 酔いどれ天使
    ウ. 醜聞(スキャンダル)
    エ. 野良犬

 黒澤明監督の執念が生んだ犯罪映画の傑作、シネマデイジーでもう一度お楽しみください。正解は次号です。


━━━5.ちょこっとシネマ・ニュース ━━━━━━━━━━━━◇◆◇

 世界三大映画祭の一つ、フランスのカンヌ国際映画祭が開かれています。南フランスのカンヌで毎年5月に開催される
映画祭、今年は71回目になります。今年の話題は最高賞のパルムドールに挑むコンペティション部門に日本映画が
2作品参加していること。是枝裕和監督は『誰も知らない』や『そして父になる』などでカンヌ映画祭の常連。『海街
diary』以来5年ぶりの参加です。作品は6月に公開予定の新作『万引き家族』。『誰も知らない』『奇跡』など「家族」
をテーマに深い作品を発表してきた是枝監督が、今回も実際の事件をヒントに構想10年をかけて「ある家族の姿」を
描く話題作です。リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林ら実力派メンバーに是枝作品初参加の松岡茉優さん、
そして是枝監督といえばオーディションで選ばれた子役たちの活躍も楽しみな作品ですね。昨日、カンヌでの上映があり
大変好評だったと報じられています。
 もう一作品は濱口竜介監督の『寝ても覚めても』。行方をくらました恋人とそっくりな男性に出会った朝子。自分に
対する思いをストレートにぶつけてくる彼にとまどいながらも次第に魅かれていく若い女性の姿を、東出昌大、唐田エリカ
のコンビで描きます。濱口監督は前作『ハッピーアワー』で神戸に暮らすアラサーの女性たちの姿を自然体な会話で描き
5時間を超える上映時間ながらキネマ旬報など各賞で高評価を受けた若手の実力派。今回も何気ない会話のみずみずしさに
笑ったりハラハラしたりといったセンスが光ります。
 今週土曜日に発表される結果が期待されますが、いずれも注目される作品ですね。両作品とも間もなく公開予定、
UDCastによる音声ガイドがつくかはまだ不明です。 


━━━6.今週取り上げたシネマ・デイジー タイトル ━━━━━━◇◆◇

 1.『麗しのサブリナ』
 2.『潔く柔く』
 3.『カノジョは噓を愛しすぎてる』
 4.『猟奇的な彼女』
  
 
 <編集後記>

 恋愛映画には人間の夢や希望、そして悲しみやおかしみが詰まっています。冒険ファンタジー映画はひと時の興奮と
子どもの頃の夢を蘇らせてくれます。そして深い人間ドラマは生きる辛さや喜びをじっくり味わいます。そんな映画の
ジャンルについて、次号の週刊シネマデイジーFanは特集をしたいと思います。お楽しみに!


  □週刊 シネマデイジーFan 第63号
  □発行部数  351部
  □発行責任者 鳥居秀和
  □発行日:2018年5月15日
  □ご意見・ご感想をお寄せください。
    wanikozou34@yahoo.co.jp

  □シネマ・デイジーのカタログがダウンロードできます。アドレスはこちら
    http://www.naiiv.net/material/?2016102802

  □掲示板「週刊シネマデイジーFan倶楽部」はこちらです。
   http://9217.teacup.com/cinemadfc/bbs

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