志葉玲
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ジャーナリスト志葉玲のたたかう!メルマガ ― ちょい過激に斬る社会問題・国際情勢

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ジャーナリスト志葉玲のたたかう!メルマガ ― ちょい過激に斬る社会問題・国際情勢

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最近、「新聞やテレビがだらしない」という声をあちこちで聞く。報道の低俗化、ことなかれ主義の蔓延が進行していると言える。今、必要とされているのは、大局を見据え、タブーに臆せず、既存のジャーナリズムの限界を超えるべく果敢に挑戦していく「たたかうジャーナリズム」だ。本メルマガも、しがらみのないフリーランスの強みを最大限に活かす場としたい。

著者プロフィール

志葉玲

1975年東京生れ。番組制作会社を経て、'02年から、フリーランスとしての活動を開始。「戦場ジャーナリスト」として、イラクやレバノン、パレスチナ等の紛争地で最前線を取材、新聞や雑誌などに記事、テレビ局などに映像を提供してきた。環境関連も得意分野で、原発問題や自然エネルギーに関する記事を多く書いてきた。3.11の原発事故では、福島第一原発20キロ圏内の取材を敢行。イラクでの劣化ウラン取材の経験から、3.11事故後の放射能放出と人体への影響も最近の取材テーマ。著書に『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共著に『イラク戦争を検証するための20の論点』(合同出版)、『ガザ通信』(青土社・写真提供)、『脱同盟時代』(かもがわ出版・鼎談に参加)、『地球が危ない!』(幻冬舎)など。志葉玲ウェブサイト http://reishiva.jp

何の後ろ盾もない、一匹狼の私ですが、皆さんの応援のおかげで頑張ってこれています。本メルマガの利益は取材資金となります。この腐った世の中を変えるべく、奮闘していきますので、ご支援いただければ幸いです。

サンプル号
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        ジャーナリスト志葉玲のたたかう!メルマガ
        ちょいカゲキに斬る社会問題・国際情勢

            2012年12月26日号
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【今週の脱原発】東ドイツ11基の原発を止めた男
【今週のイラク検証】外務省の「検証」への批判
◆───-- - -                  - - - --───◆
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こんばんは、ジャーナリストの志葉です。今回のメルマガでは、先週に引き
続き、先のドイツ取材で会ったドイツ脱原発のキーマンのインタビューを取り
上げます。

【今週の脱原発】東ドイツ11基の原発を止めた男
────────────────────────────────
 ドイツ脱原発の功労者といえば、セバスチャン・プフルークバイル博士
のことにも言及しなくてはいけないでしょう。同博士はチェルノブイリ
原発事故と健康障害の関係についての報告や、福島第一原発事故後、日本
政府の食料中の放射能の安全基準について警告を発した、ドイツ放射線防
護協会の会長として知られています。しかし、博士の功績はそれだけでな
く、東ドイツの特に危険であった11基の原発を止めた人物でもあるのです。

 プフルークバイル博士は、民主化運動によるベルリンの壁崩壊後、東ド
イツでの暫定政府「円卓会議」(1989~1990年)の評議員を務めました。
その時、東ドイツの原発に関する機密文書を発掘したそうです。

「冷戦時代に独裁体制下にあった東ドイツでは、原発のトラブルや欠陥は
ひた隠しにされ、国民に知らされていませんでした。円卓会議評議員に
就任し、政府の極秘文書を読む権利を得た私は、原発の管理の余りの
ずさんさに驚愕したのです」。

 プフルークバイル博士は、その極秘文書の現物を見せながら、解説して
くれました。

「例えば、原子炉の圧力容器は中性子線による劣化に耐えられる特殊鋼を
使わないといけないのですが、そうした鉄を使っていなかったり、冷却水
が通る配管が破断した際の対策を取っていなかった、つまりメルトダウン
が容易に起きうる構造であったり、という問題がありました。その他にも、
高圧電線と、コントロールルームと原子炉をつなぐ配線とが併設していて、
万が一、電線が火災を起こしたら、配線も焼かれて原子炉がコントロール
不能に陥る構造であったり、原発建設において、ある部所において5万件
もの変更点があったにも関わらず、その変更点の具体的な記録を残してお
かなかったり、などと何重にも欠陥がありました。そのまま原発の運転や
建設を続ければ、重大事故につながる恐れもあったのです」。

 事態を重く観たプフルークバイル博士は、1990年3月、極秘文書を公開、
記者会見を開きました。この会見と開示文書は、東ドイツの原発を引き継
ぐ予定だった西ドイツ側にも衝撃を与え、当時の環境大臣であったクラウ
ス・テプファー氏は、東ドイツの原発の安性についての調査を指示。東ド
イツの原発の管理を請け負う予定だったシーメンス社も結局、欠陥修復に
多額のコストがかかるとして引継ぎを断念しました。こうして、5基の原発
建設計画が中止され、稼働中だった6基の原発が停止したのです。ちなみに、
このテプファー氏は、福島第一原発事故後、メルケル政権での脱原発方針
を方向付けた、「ドイツ・安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」の
委員長も務めています。何か因縁めいた興味深い動きですね。ともかく、
もし、プフルークバイル博士が情報開示しなかったら、ドイツでもチェル
ノブイリ級の事故が起きていたかもしれません。プフルークバイル博士は
「ヒーローみたいに祭りあげないで下さい」とは言いますが、博士は、
ドイツのみならず、世界を放射能汚染の拡散から救った人物、と言えるの
かもしれません。

 プフルークバイル博士は「自分が開示したのは東ドイツの原発につい
ての情報だが、どこの国でも、原発というものは多くの危険を抱えている」
と語っていました。福島第一原発においても事故以前に津波による電源喪
失が危惧されていながら、しかるべき対応が取られなかっただけに、博士
の警告は説得力があります。決して過去のことではなく、現在の日本にも
通じる指摘でしょう。

(了)


【今週のイラク戦争検証】外務省の「検証」への批判
────────────────────────────────
 先週21日、外務省は突然、「対イラク武力行使に関する我が国の対応
(検証結果)」との文章を公表しました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/taiou_201212.html

 これは「2002年初めから2003年3月の米英等による対イラク武力行使
に至るまでの外務省内における検討や意思決定過程を検証した」との
ことで、イラク戦争の是非についての検証ではありません。報告書は
非公開とされ、要旨のみが公開されていますが、それを読む限り、
単に、外務省が「イラクの大量破壊兵器」について、正しい情報を持
たなかったことを明らかにしただけにすぎません。とても「検証した」
とは言えないシロモノですが、以下、具体的にその問題点を指摘します。

1)特に検証するとも発表せず、政府内ですら情報共有していないなど
の秘密主義。検証方法・内容について、国会議員や有権者の意見を取り
入れ、議論する機会すら用意しなかった。 

2)日本政府のイラク戦争支持への具体的なプロセスが検証されていない。

3)外務省内の身内による身内のための「検証」。第三者の目が全く入ら
ず。米国では与野党議員による特別委員会、イギリスやオランダでは第三
者による独立検証委員会が情報開示や関係者への聴取を行った。今回の
外務省の「検証」では、当時の小泉純一郎首相など政治家への聴取を行っ
ておら ず、外務省内の聴取の範囲や内容も不明確。

5)非公開性。「分厚い」とされる報告書が公開されず、外務省HPでA4
四枚分の要旨が報告されているだけ。外交的配慮を理由に検証報告の内容
を公開しないとしているが、英検証委員会ではブレア元首相の指示などの
政府文書の機密解除、関係者への聴取の公開などをしている。

6)詭弁のオンパレード。「調査の結果,当時,イラクに大量破壊兵器が
存在しないことを証明する情報を外務省が得ていたとは確認できなかっ
た」とあるが、むしろ何をもって大量破壊兵器がイラクにあると判断した
のか、だろう。外務省は「当時はイラクが大量破壊兵器を隠匿している可
能性があるとの認識が国際社会で広く共有されていた」というが当時の
ハンス・ブリクスUNMOVIC委員長も500箇所を査察した上で「米国 の言う
大量破壊兵器があるとの『証拠』は、全くお粗末なもの」と評価。

7)英国やオランダの検証では行われている国際法上のイラク攻撃の違法
性の評価から逃げた。オランダの検証では「違法」、英国の検証でも当時
の法律最高顧問がブレア首相(当時)に「国連決議1441だけでは無理」と
助言したことを証言。 

 以上、ざっと観た限りの指摘ですが、こんないい加減なもので「日本の
イラク戦争の対応を検証した」と、内外に誤解されても困ります。

 既に、読売新聞は12月22日付けの記事で、「外務省は21日、2003年の
イラク戦争における同省の対応についての検証結果を公表した。当時の
政権によるイラク戦争支持について、『おおむね適切』と結論づけた」
と書いていますが、これは外務省の「検証」結果とすら異なる内容で、
誤報と言うべきレベルです。上記した様に外務省は「イラクの大量破壊
兵器」についての情報について「検証」したのであって、イラク戦争へ
の日本の支持・支援についての評価自体はしていません。それにも関わ
らず、「イラク戦争支持について、『おおむね適切』」と書くのは、
悪意すら感じる誘導的な報道です。読売新聞は、イラク戦争前、繰り返
し「イラクの大量破壊兵器」の脅威を煽り、開戦時も米国を支持しまし
た。そして、誤った情報を元に戦争支持をしてきたことに対し、一度も
真摯な反省はしていません。米国の新聞ですら、ニューヨーク・タイム
ズ紙は謝罪記事を載せ、社内での検証を行いました。今回の外務省の
「検証」については、今後、私も参加するイラク戦争の検証を求める
ネットワークが、声明を発表する予定ですが、マスコミに対しての批判、
声明も必要なのかもしれません。

(了)

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著者:志葉 玲
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