小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」

小澤一郎の「メルマガでしか書けない
サッカーの話」

  • 大手メディアではかけない、ここだけの内容!
  • 企画やプレゼントのリクエストができる
  • メールで直接、メッセージや質問が送れる
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有料メルマガを始めた理由を教えてください?

私自身メルマガには、以前から注目していました。

個人ジャーナリスト=(イコール)媒体になってきていることに加え、特に日本のような縛りがキツイ環境の中では、自分が書きたいことを書ける場所というのを確保する必要があります。

スペインでは厳しい取材制限もなく、簡単なコメント取り程度であれば、相手に対して「取材したいんですけど」と言って、相手がOKしてくれたらその場で取材できます。一方、日本の場合どうかというと「イヤ、広報部を通してください」とか、原稿チェックがあったりと、色々なしがらみがあるのが現状です。

また、私はなかなか大手メディアでは取り上げにくい育成テーマの記事を書きたいジャーナリストですので、そういうものを発表する場としてもメルマガを使っていきたいですね。

どんなメルマガにしたいですか?

今の日本では、言いたくても言えないことがありますし、それを我慢して書いているライターも多いんですよ。自分はそれだったらあまり意味がないと思うし、自分がやりたいこと、言いたいことは、ジャーナリストとしてぶつけたい。その場として、僕はメルマガを使っていきたいと考えています。

そういう意味で、何万人という大きい単位を対象とするのではなく、数は少なくとも、それが日本サッカーのため、サッカーの本質を突いているものであれば、遠慮なくズバズバと発言、発信していきたい。そういうことを今の日本のサッカーメディアでは、発信できていないんじゃないかとも思っているので。

例えば、雑誌媒体では広告が入ります。「某メーカーの広告宣伝塔はこの選手です」となると、なかなかその選手を批判するような記事や企画は書けない。現場は書きたくても営業の人間から「広告が入らないんで、ボツにしてください」と言われたら、現場は書けないのが現状なんですよ。そういうストレスはメルマガにはないですし、他の媒体が言えないことを言える場ではないかと考えています。

日本とスペイン、ジャーナリストの環境の違いは?

向こうのメディアでは、基本は「この人がいるから読む」「この記者の記事があるから読む」です。でも、日本の新聞なんか特にそうですが、署名入り記事が少なくて、誰が書いているかわからないことが多い。

日本でも今後、間違いなく署名入りの記事や記者に読者が付く時代になっていくと考えています。私は、そういう先駆けのジャーナリストになりたいと思っています。

小澤一郎さん

サッカー面で、日本とスペインの違いは?

サッカーというより、人生、人生観の違いだと思います。彼らは、人生を楽しむためにサッカーをやっているので、サッカーも「楽しむためにやっている」と言います。

日本の場合は変に教育の一環とか、何らかの鍛錬になっていたりします。すると、真夏のすごく暑い中で一日中練習することが「あり」になってします。そんな中でサッカーをやって楽しいはずがないし、サッカーが上手くなるわけがない。

オフについての考え方も、両国の人生観の違いに通じる部分があると思っています。スペインでは、1カ月のバカンスが労働者の権利として認められています。サッカーでもシーズンオフがあり、監督も選手も夏は何週間もサッカーから離れます。そこで充電するからこそ、オンシーズン、やるべき時に全力を出せるんですよ。

休みなくサッカーをする日本の場合、いつ休んでいいのか、いつ気を抜いていいかわからない。強豪校のサッカー部では、365日ある中で年間数日しか休みがないチームがまだあります。そうした環境で、どう学生生活を、人生を楽しむかは絶対にわかりませんよ。

そうすると本当に伝えたいことは?

私のフィールドであるサッカーを通して、日本人の生き方とか社会の在り方に対する提言までできればいいのかなと思っています。

サッカーって人生そのものなんですよ。だから、サッカーを通して自然に、「ああ、人生ってこうあるべきなんじゃないかな?」と考えてもらえるかもしれない。

サッカーにも人生にも絶対的な正解はないので、私は正解を発信するのではなく、「こういうやり方、生き方もあるんじゃないですかね?」という1つの選択肢を発信していきたいと思っています。

日本とスペイン、指導者の違いは?

余裕のあるなしでしょう。

基本的にスペインでは、指導者一本で食べている人はプロ以外、少ないです。例えばバルセロナやレアル・マドリードほどのビッグクラブの指導者であっても、仕事を持って副業的にサッカーを教えている人が多いです。クラブも、それを応援しています。なぜかというと、指導者というのは、サッカーを知っているだけではダメだから。良い指導者とは突き詰めていくと、人間としての器の大きい人、社会性のある人なんです。

逆に日本は、小さな町クラブの指導者がサッカー指導だけで生活していたりします。指導者にとっては幸せな環境ですが、ある意味ではサッカー指導に固執して生きていかざるを得ません。また経営上、40人、50人と多くの子供を抱えて指導せざるを得ないですから、往々にして指導の質が低下してしまいます。

どんな人に読んで欲しいですか?

一番読んでもらいたいのは指導者や選手ですが、自分がこれからどうサッカーと関わっていこうか? という人にも読んでもらいたいですね。ただ前述の通り、サッカーを突き詰めて行くと人生や社会における普遍性が見えてくると思っているので、サッカーにさほど興味のない人にも読んでもらえる内容になるかなと思っています。そういう人が楽しめるような要素をちりばめてはいきたいです。

ちなみに今年のW杯で、優勝したスペインの勝因は?

彼らは自分たちがやっているサッカー、積み重ねてきた育成スタイルを信じて長年ブレずに継続してきています。それが勝因じゃないでしょうか。正解がないからこそ、これだと思うサッカー、やり方を信じてやり切ることが重要です。

これからの日本の課題は?

信じられるものをしっかり定めることじゃないですか?

いつまでもあれがいいかな? これがいいかな? とブレていては、いつまでたってもオリジナリティは生まれてきません。日本人は、向上心がすごく高いので、外国の良いとこ取りをするのが好きだし、上手い。でも、そろそろ「日本のサッカー、育成システムは、これがいい」と決めて、それを信じてやり抜く時期だと思います。日本は、サッカーに関わらず、色々なことをやり切れてないですよね。

小澤一郎さん

小澤さんのメルマガ読者へのプレゼントも今後ありますか?

取材やインタビューを行った際、選手のサイン入りグッズをもらったりできればいいですよね。まあ、そういうことはできるんじゃないかな?

逆に、メルマガは読者の皆さんと一緒に作っていくメディアだと思うので、こういうことして欲しい、こういうプレゼントが欲しいという声を聞きたいです。書き手、作り手である自分がダイレクトに読者の声を受け取れるということは、色々な可能性を生み出すと感じています。

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小澤一郎さんプロフィール

77年、京都市生まれ。早大卒業後、社会人生活を経て2004年にスペイン移住。バレンシアCFの練習リポートをテーマにしたブログが話題を呼び、翌年からジャーナリスト活動を開始。現在、スポーツナビ、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧などで執筆中。著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)。2010年3月に帰国するも、スペイン在住5年の経験を活かしバレンシアCFの日本語HPを担当している。

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