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中国「BL規制」は戦争準備か。米国との領海争い激化、サブカル規制強化で若者に“男らしさ”強要し軍隊強化へ

サブカルに対する規制が強化されている中国だが、今度はオンラインゲームの運営会社に対して「ボーイズラブ」などを断固排除するよう求めたと報じられ、大きな波紋を呼んでいる。

中国では今月2日に、アイドル育成番組やタレントの子どもが出演するリアリティー番組などの放送の禁止、さらにオネエタレントのような「女っぽい男」やイケメンタレントなどの排除などを目指した規制が発表されたばかり。

今回の件は報道によると、中国共産党の中央宣伝部などがオンラインゲーム運営する企業などに対し「誤った価値観や違法な内容を含むコンテンツ」を厳しく禁じると指示。そのうえで、ボーイズラブや「女性っぽい男性」などを含むコンテンツを「不良文化」と位置付け、排除するよう要求したという。問題を放置している企業に対しては、厳しく処分するとも警告しているようだ。

現地の腐女子による「革命」を予測する声も

今年8月には、国営の新華社通信系の新聞が「ゲームは精神的アヘン」と大々的にぶち上げ、その後「未成年のネトゲは週3時間まで」などの制限が政府によって発表されていた中国。現地でもボーイズラブ、いわゆるBLの人気はかなり高いようだが、今回の「BL規制」もネトゲと同様、そんな若年層を狙い撃ちにしたものといえそうだ。

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ネトゲなどのゲームへの規制が行われていた際には、所詮は「対岸の火事」といった見方も多かった日本国内だが、その規制の範囲がBLやイケメンタレントなどにまで及んでくるとなると、たとえ中国での話とはいえ身につまされる方も多かった模様。ネット上では「第二の文化大革命」といったワードも取沙汰されるなど、少なからず危機感を持つ層も増えているようだ。

そのいっぽうで、国家権力によって虐げられる格好となった中国国内のBL愛好家、いわゆる腐女子の皆さんが蜂起し、逆に革命が起こるのではといった、まさかの推測も。「お腐れを甘く見るなよ」と、現地の同好の士を慮る声も多くあがっている状況だ。

数々のサブカル規制はやはり「戦争準備」か?

ネトゲなどのゲームのみならずイケメンタレントやBL文化にまで広がっている、中国政府による若者文化への数々の規制。その裏にある狙いは何なのか、ということで多くの人々が指摘しているのが「戦争に向けての準備ではないか」というものだ。

最近は自民党総裁選のニュースばかりの日本ではあまり話題になっていないが、今月9月にはアメリカの駆逐艦が、南シナ海にある南沙(スプラトリー)諸島を航行したと、CNNが報じられている。

南沙諸島の領有を主張している中国は、今月1日にそれらを含めた南シナ海の大半などの海域を通る船舶に対し、船名やコールサイン、現在の位置、次の寄港地などを報告するよう求める、新たな海上識別規則を施行していた。しかし、米駆逐艦はそれを無視しての航行だったようで、中国は声明で「米艦が違法に領海に進入した」と非難。さらに別のアメリカ現地メディアでは、中国が「米国領海内に軍艦を送る」と脅迫をしていると報じられるなど、もうバチバチの状態である。

戦争準備ということでいえば、旧来の「一人っ子政策」が徐々に緩和されている流れで、今年5月には子供を3人まで容認する方針を示したことも、大いに関りがありそうだ。1979年に人口増加の抑制を目的に導入された同政策だったが、結果的には少子高齢化の加速で国力低下を招いたとされ、また親がたった一人の子どもを過剰にかわいがり甘く育てるが故に、ネトゲなどサブカル趣味に耽る子どもが増えたとの指摘もある。

ネトゲやBL趣味、イケメンタレントを弾圧することで、体制に従順な若者を量産して戦地へと送り込む。そんな中国政府の思惑も、一連のサブカル規制からは透けて見えるだけに、やはりこの件は決して「対岸の火事」では済まなそうだ。

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