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バフェットに学ぶ長期投資。「日銀金融政策決定会合」との向き合い方=栫井駿介

4月28日の日銀金融政策決定会合で追加の金融緩和が見送られたことにより、株安・円高が進みました。長期投資家はこのような動きにどう向かい合ったら良いのでしょうか。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

【特集・黒田ショック】 急速な円高株安、連休明け1万6000円割れも

ウォーレン・バフェットが「金融政策」について語ったこと

日銀金融政策決定会合とは?

日銀金融政策決定会合とは、年8回開かれ、総裁・副総裁・審議委員からなる9名の政策決定委員により当面の金融政策が話し合われます。

ここで決定される金融政策の内容は、政策金利や預金準備率、資産の買い入れなどです。1月にはマイナス金利の導入を決定し、大きな注目を集めました。

金融政策は短期的な市場の動きに大きな影響を与えるため、市場関係者は注視しています。例えば、予想より金融緩和の規模が大きければ「ポジティブサプライズ」として株価に好影響を与える場合がありますし、その反対もあります。

アベノミクスの金融政策と「黒田ショック」が起きた背景

アベノミクスでは、金融政策を操り、市場を活性化させようと試みました。具体的には「インフレターゲット」と「量的緩和」です。市場に出回るお金の量が増えたことで、「一時的には」円安と株高が実現しました。そういった意味においては一定の成果をあげたと言えるでしょう。

しかし、この1年は株価が高止まりし、これまでの金融政策の限界が見えてきました。そこで1月の金融政策決定会合で導入されたのがマイナス金利です。マイナス金利を通じて、より多くのお金が市場に出回ることを意図したのです。

この政策がかえって混乱を呼びます。株価は思うように上がらず、円高も進みました。そのことで市場は追加の金融緩和を期待しましたが、結果が「現状維持」だったことで、「ネガティブサプライズ」として結果的に株安と円高を招いたのです。

Next: 金融政策への反応は事前に予測できるか?/バフェットの教え

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