Q10:その企業の株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか
PER:10.59倍
安いですね。バフェットが買っていることが発覚し、確かに株価は上昇しましたが、それ以上に四半期利益の減少で落ち込みました。だからと言って「もうiPhoneも終わりかー」と考えるのは、早計だと思いますね。
Q11:株式の利回りと利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
【1.予想成長率を求める】
まずは株主資本の予想成長率を求めましょう。
(必要な値)
10年平均ROE:35.6%
配当性向:20%
(式)
株主資本の予想成長率=5年平均ROE(1-配当性向)
(答え)
株主資本の予想成長率:28.4%
【2.予想BPSを求める】
さらに、今求めた、株主資本の予想成長率を使って、10年後の予想BPSも求めます。
(必要な値)
直近のBPS:23.81
株主資本の予想成長率:28.4%
(式)
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
(答え)
10年後の予想BPS:¥290.9
【3.予想EPSを求める】
この10年後の予想BPSに平均ROEをかけます。すると、10年後の予想EPSが得られます。
(必要な値)
10年後の予想BPS:¥290.9
平均ROE:35.6%
(式)
10年後の予想EPS=10年後の予想BPS×5年平均ROE
(答え)
10年後の予想EPS:¥103.42
【4.10年後予想株価を求める】
さて、予想EPSを求めたら、これに10年平均PERを掛ければ、10年後の株価を求めることができます。
(必要な値)
10年平均PER:24.8
10年後の予想EPS:¥103.42
(式)
10年後予想株価=10年平均PER×10年後予想EPS
(答え)
10年後予想株価:¥2,564.80
【5.年間期待収益率を求める】
10年後の予想株価を使って、年間にどれくらいのリターンが期待できるのかを計算します。
(必要な値)
・10年後の予想株価:¥2,564.80
・現在の株価:¥95
(式)
・年間期待収益率=((10年後の予想株価/現在の株価)^1/10)-1
(答え)
年間期待収益率:39.0%
【結果】
年間期待収益率高すぎねーか!?と思われるかと思います(笑)
はい、高すぎです。これはいくつかの理由がありまして、まず、アップルはこれまでずーっと人気株でしたので、PERが高いのです。
この計算では、PERは過去10年の平均に回帰するという考えのもと計算していますので、現在の10倍前後から、過去10年平均の24.8倍に戻ると計算しているのです。
しかし、これ以上の成長が期待できず、PERは低いまま落ち着く可能性もあります。
もし、PERが24.8倍にならず現状維持であっても27.7%、現在から半分のPERになったとしても19.1%の期待収益率です。
うん、バフェットが買う理由がよくわかります。安全域を十分に持ち、高い利回りを確保できる株式です。