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成功率はどれくらい? 日本人が沸いた「海外不動産投資ブーム」の栄光と挫折

フィリピン不動産投資ブーム

このタイミングで、1,000万円前後で購入でき、経済成長により不動産価格の上昇が期待できる国として、マレーシアと入れ替わるような形でフィリピンの不動産投資ブームが始まりました。フィリピンの不動産投資は、そのわかりやすさが魅力でもありました。

ブームの原因

フィリピンはちょうど人口ボーナス期の入り口を迎えており、かつての日本の高度経済成長を予感させるような時期にさしかかっています。

ブームのその後

フィリピン不動産は、マレーシア不動産のように規制が入ったわけではなく、現在でも投資先として人気です。フィリピンで不動産投資先として注目されたエリアは、首都のマニラに加え、リゾート地として有名なセブ島も同じくらい人気がありました。

現在は、一時ほどの人気はなくなってきています。その原因が、供給過多と言われています。特に首都のマニラでは、投資家向けに1,000万円前後の1ベッドタイプのコンドミニアムが同時期に大量供給されたため、賃貸が思っていたようにつかない状態になっている物件もあります。現地の一般的なフィリピン人の収入では、まだ投資家が持っている不動産を購入できるような状態にないのです。

順調に経済は成長しているので、長いスパンで見れば価格上昇の期待は大きいのですが、短期的には同グレードの物件が供給されすぎているため、高い利回りやキャピタルゲインを手に入れている投資家があまりいないのが現状です。

これにより、日本の投資家は、国の経済成長力だけでなく、不動産の供給量やターゲットを考えることが必要だということを学びます。つまり、特定のターゲットに対して供給が足りていない状況にある不動産に投資しよう、という考えになるのです。

Next: 住宅供給量で投資エリアを決めるのは正解か? タイ・シラチャ不動産投資ブーム

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