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【理論株価】日経平均は静観の範囲内、現状の底割れリスクは低い(4/3)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

日経平均株価は「居心地のいい」中間地点に向かっている

理論株価と通常変動の上側は上向き

日経平均は年度末の3月31日にかけて300円ほど下落し不安定な動きを見せましたが、一方でこの間に予想EPSが142円台へ持ち直し米ドルも110円台から112円台へ上昇したことから理論株価と通常変動の上側は上向きました。

結果として日経平均は理論株価と通常変動の上側の間の真ん中、安定領域のうちの安定位置に向かった形です。

下図は日経平均、理論株価、通常変動の上側と、理論株価の決定要因である予想EPSと米ドルレートの推移を2016年11月1日から直近の3月31日まで示すグラフです。各指標名の後ろにある数値は3月31日の値です。

日経平均、理論株価、通常変動の上側と予想EPS、米ドルレートの推移
2016.11.1~2017.3.31

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紺色の線が日経平均、青色が理論株価、赤色が通常変動の上側で緑色が予想EPS、紫色が米ドルを示します。年度末にかけて日経平均とその他の指標が逆行し、日経平均が赤線と青線の間の中間地点に向かっていることが分かります。

株式相場が不穏(危険)になるのは通常の変動範囲からハミ出すことで、底値のメドがつかなくなる時です。すなわち、日経平均が通常変動の上側と下側の境界を外れる場合に警戒域となります。その意味で現状は静観の範囲と言えます。

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投資の視点』(2017年4月3日号)より一部抜粋

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