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舛添要一氏の「退職金2200万円」 実際の手取りはおいくら万円?=中村宏

先月6月21日に東京都知事を辞職した舛添要一氏。支給される退職金は約2,200万円と報道されていますが、税金を差し引いた実際の「手取り額」はいくらになるのでしょうか?(『生活マネー ミニ講座』中村宏)

プロフィール:中村宏(なかむら ひろし)
山口県生まれ。大阪市立大学経済学部卒。ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。個人相談件数は1,500を超える。セミナー講師、新聞や雑誌・Webの記事執筆や取材協力等でも活躍。

所得税と住民税を差し引いて…舛添氏が実際にゲットする金額は?

退職金2,200万円にかかる税金

先月6月21日に東京都知事を辞職した舛添要一氏が就任したのは、2014年2月11日。都知事の在任期間は861日になります。約2年半だったということですね。

支給される退職金は約2,200万円と報道されていました。すべて一時金で支給される場合、退職金にはどれくらいの税金がかかるのでしょうか。

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一般的に、退職金の税金の計算方法は以下の通り。

まず退職所得を計算します。

退職所得 = (支給額 – 退職所得控除額) ÷ 2

退職控除額は、勤続年数が(1年未満切り上げ)20年までは、1年につき40万円、21年以上は1年につき70万円です。

なお、法人の取締役、執行役、監査役、国会議員、地方公共団体の議員、国会公務員、地方公務員の場合、上の計算式の「÷ 2」の計算は適用されません。

舛添氏は知事でしたので、特別職の地方公務員。したがって、地方公務員ということでなれば、以下の計算式になります。

退職所得 = 2,200万円 -(40万円 × 3年) = 2,080万円

この退職所得に、「所得税」と「住民税」がかかります。

所得税

2,080万円の退職所得にかかる所得税率は40%、控除額は279.6万円。

実際の所得税額は、

2,080万円 × 40% – 279.6万円 = 552.4万円

この額の2.1%が復興特別所得税となりますから、

552.4万円 × 2.1% = 11.6万円

上記を合計して、

552.4万円 + 11.6万円 = 564万円

所得税額は「564万円」ということになります。

住民税

いっぽう住民税は、一律10%です。

2,080万円 × 10% = 208万円

退職金にかかる税金合計

所得税 + 住民税 = 564万円 + 208万円 = 772万円

舛添氏の退職金、手取り額は?

とすると、舛添氏の退職金の手取り額は、

2,200万円 – 772万円 = 1,428万円

となります。

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生活マネー ミニ講座』(2016年7月8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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