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日経平均は業績と為替のサンドイッチ相場、理論株価は1万6848円に(8/4)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

筆者プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

日経平均株価、8/3大引け時点の理論株価は1万6848円に

日経平均は業績と為替のサンドイッチ相場

2016年初から大きな変動を繰り返し不安定な動きを続ける株式相場ですが、相場決定の主要な要因と言える業績と為替の動きと対比して見ると一定の秩序の下にあることが読み取れます。

下図は2016年初から直近の8月3日までの日経平均と、業績(日経平均ベースの予想EPS)と為替(米ドルレート)の日次ベースの動きを併せて示したものです。青色が日経平均、橙色が日経平均ベースの予想EPS、紫色が米ドルレートです。

日経平均と予想EPS、米ドルレートの推移 2016年1月4日~2016年8月3日

日経平均と予想EPS、米ドルレートの推移
2016年1月4日~2016年8月3日

米ドルは年初の120円程度から直近期の100円程度まで一貫して下げ続けています。一方、業績は前期実績に縛られる4月まで低下しその後、今期予想が反映される5月から135円程度にジャンプアップし安定的に推移していますので、年初から直近にかけて為替と業績の間でかい離が広がっています。そして日経平均は、この相場を主導する2つの要因で囲まれた領域内で推移しており、業績と為替にサンドイッチされた形でそれなりに安定した動きを見せています。

足元、4~6月期の業績が相次いで発表されており、減益がやや多いようですが、市場全体でみると今期の通期業績見通しの大きな変更には至っていないようです。

今後、今期の業績見通しが大きく下方修正されてサンドイッチの天井が低くなるということがなければ、株式相場は為替の動向で振られることはあっても業績が下支えする形で粘り強く推移していくものと思われます。

Next: 詳細グラフ:理論株価の推移/変動範囲の上限・下限/直近5日かい離率

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