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超えられるか? 日経平均の理論株価は1万6669円(8/29)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

日経平均株価、8/26大引け時点の理論株価は1万6669円に

足元はかい離拡大も、静観の範囲内

米国FRBイエレン議長が26日に利上げに前向きの発言をしたことから、週末の東京為替市場は対ドル1円余りの円安となりました。

半面で今期の業績見通しについてはこれまでのところ変化が見えないことで理論株価は上昇。日経平均と理論株価のかい離は広がる傾向にあります。下図は2014年末から直近の8月26日までの日経平均と理論株価のかい離率とかい離率の平均、および通常の変動範囲と変動の限界を示したグラフです。

日経平均と理論株価のかい離率と通常変動の範囲、変動の限界
2014.12.30~2016.8.26

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青色の線がかい離率、中央の黒い横線がかい離率の平均、平均を挟んで上下にある緑色の線が通常の変動範囲、そして通常変動のさらに上側と下側にある赤色の線が変動の限界を示します。かい離率が緑色の線の範囲の変動に収まっていれば相場は通常変動の範囲ということで異変は起きていない、自然体と言える状態、赤色の限界線を越すと相場は行き過ぎの領域に入り反転の可能性が高まることを示します。

2015年以降で見ると、この赤線の限界を超えたのは2015年の4月と9月、2016年の1月と2月の4回でいずれも直後に相場は反転しています。

足元、かい離率はマイナス1.85%まで広がっていますが十分、通常変動の範囲に収まっており、静観の範囲と言えそうです。

Next: 詳細グラフ:理論株価の推移/変動範囲の上限・下限/直近5日かい離率

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