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日経平均は理論株価を挟み1万6700円~1万7200円のボックス形成中(9/5)=日暮昭

当マガジンは日経平均の妥当な水準として統計的処理で求めた理論株価をもとに、足元の相場の位置づけを評価する材料を提供するものです。原則として日経平均と理論株価の位置関係を示すグラフと表に若干のコメントを合せて毎週1回配信いたします。皆様のより良い投資成果のための一助にして頂ければ幸いです。
※「理論株価」についてはこちらをご覧ください。(『投資の視点』日暮昭)

プロフィール:日暮昭(ひぐらしあきら)
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を用いた客観的な投資判断のための市場・銘柄分析を得意とする。

日経平均株価、9/2大引け時点の理論株価は1万7006円に

理論株価の収まるボックス圏で安定した動きへ

9月2日の日経平均は前日比1円16銭安とほぼ横ばい。このところ日経平均の変動は小動きになっているようです。背景には理論株価が一定の範囲で安定的に変動する中で、日経平均が理論株価に接近している状況がありそうです。下の図をご覧ください。対象期間は予想EPSに今期業績予想が全て反映される6月から直近の9月2日です。

日経平均と理論株価のかい離率と通常変動の範囲、変動の限界
2016.6.1~2016.9.2

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日経平均は紺色、理論株価は青色で通常変動の上側と下側は赤色の線で示しています。理論株価は2本の緑の線ではさまれたボックス圏で推移しているのが分かります。この線は理論株価の2つの決定要因のうち、予想EPSを137円で固定し米ドルレートを100円と105円に設定した時の理論株価の位置です。上の線は1ドル105円に対応し、下の線は1ドル100円に対応したもので、それぞれ1万7223円と1万6707円となります。
※予想EPSは5月末以降136円から138円の間での安定した動きとなっています。

図から、6月24日の英国のEU離脱ショックが収まるのにつれて、日経平均は理論株価に向けて接近していることがわかります。今後、9月の米国FOMCで金利引き上げが決まるなど、外的な要因で為替が大きく変動することがなければ、日経平均は理論株価に沿った動き、すなわち、1万6700円から1万7200円の間がメドとなりそうです。

Next: 詳細グラフ:理論株価の推移/変動範囲の上限・下限/直近5日かい離率

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