ポートフォリオの構築
次に、算出した各資産のリスク・リターン・相関係数を組み合わせてポートフォリオを構築し、リスク量に応じてリターンが最大になるような構成を計算します。
例えば、保守的でリスクの低いポートフォリオでは、
米国株:14.7%
日欧株:5.0%
新興国株:5.0%
米国債:35.0%
物価連動債:30.3%
金:5.0%
不動産:5.0%
積極的なリスクの高いポートフォリオでは、
米国株:35.0%
日欧株:31.8%
新興国株:13.2%
米国債:5.0%
金:10.0%
不動産:5.0%
などとなります。
投資する商品(ETF)を選ぶ
そして、次に投資する商品(ETF)を選びます。ETFを選ぶ基準は、下記の順番でスクリーニングをして選んでいきます。
- パッシブファンド
- 純資産総額が一定以上
- 流動性が十分である
- 外国投資信託の届け出がある
- 低コスト
ここでは、NY上場の下記が選ばれています。
米国株:VTI(Vanguard)
日欧株:VEA(Vanguard)
新興国株:VWO(Vanguard)
米国債券:AGG(iShares)
物価連動債:TIP(iShares)
金:GLD(SPDR)
不動産:IYR(iShares)
やはりETF大手の「Vanguard社」と「iShares」のシリーズが選ばれているのも納得です。
その後は、定期的にリバランスをしていくことになります。ここでのリバランスのルールは、下記となっています。
- 6ヶ月リバランスが行われていない
- 最適化のされたポートフォリオから5%以上乖離した資産クラスがある場合
また、上記で説明した最適ポートフォリオも、時間とともに変化していきますので、3か月ごとに最適ポートフォリオも計算し直すことになっています。
ホワイトペーパーを読めば個人投資家も真似できる
ここまでWealthNavi社の運用アルゴリズム(ホワイトペーパー)について解説してきました。結論としては、
- ホワイトペーパーを読めば、個人投資家でも同じようなことは可能である
とも言えると思います。
もしも、自分でローコストに組み立てようと思うのであれば、このホワイトペーパーを見ながら自分でNYでETFを購入すれば同じことができます。それが面倒だ、とても継続できそうにないという人は、ロボアドを使ってみれば良いのではないでしょうか。
『億の近道』(2017年4月19日・5月10日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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