fbpx

ドル急落。トランプまさかの「就任初年度弾劾」はあり得るのか?=今市太郎

過去2回の米大統領弾劾を振り返ると?

大統領で弾劾裁判の対象になったのはこれまで2名で、そのひとりがウォーターゲート事件を引き起こしたリチャード・ニクソン大統領。この時は、下院が訴追を決定する前に本人が辞職したため、弾劾裁判は開かれませんでした。

そして、もうひとりが「不適切な関係」で有名になったクリントン大統領で、こちらは上院で3分の2の賛成が得られなかったため無罪となっています。まあしかし、ホワイトハウス内で自ら引き起こした女性問題で弾劾裁判になるというのも、かなり情けない話ではあります。

ということで考えますと、今回トランプ弾劾の可能性はかなりありそうな状況で、もし就任1年目にして弾劾でクビということになれば、名実ともに歴史に残る大統領となることだけは間違いなさそうです。

6月FOMCの利上げにも影響が出かねない状況

直近のFedWatchを見ますと、6月の利上げ確率は一時90%に達し、間違いなく利上げがあると思われていました。ところが、これが16日には一時的に60%台まで下落し、足元では何とか70%台に戻るといった状況です。

今後の事と次第によっては、この利上げ確率が漸減し、チキンな性格のイエレンFRB議長が突然利上げを延期する可能性すら囁かれ始めています。

こうなると、かなりの予定調和がトランプによりぶち壊されることになりそうですが、なんとも皮肉なのは、トランプのおかげでなぜかNYダウは2万1000ドルを超え、トランプ起因でドル安が進むという政権の目論見がしっかり履行できてしまっていることです。

これでFRBの利上げさえも見送らせることができれば、トランプの意のままに事が進む状況となるわけですから、なんとも呆れさせられます。

今のところ「ロシアゲート」は、報道こそ出ているものの事件とはなっておらず、ロシアの要人に機密を漏らした話のほうが法的な問題になりそうで、予断を許さない状況と言えます。

さすがのVIX指数も上昇をはじめていますし、市場全体がトランプリスクにかなり敏感になりつつありますので、先行して為替に大きなインパクトが現れることにも注意が必要になりそうです。

しばらくはこの事態が本当に事件へ発展するのかどうかを見守らなくてはなりませんが、まだまだよくわからないところも多く、早合点して売りポジションで待ち構えても思い通りにならない可能性が残されていますので、しっかり事態を見守り事実を掌握することが重要になりそうです。
続きはご購読ください。初月無料です


※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2017年5月18日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】7のつく年のアノマリー「逆セルインメイ」からの暴落は実現するか?=今市太郎

【関連】現実味帯びる「トランプ辞任ショック」市場が怯える2つのリスクとは=斎藤満

【関連】専門家が予測するトランプ失脚と「2020年アメリカ内乱」のシナリオ=高島康司

1 2

今市太郎の戦略的FX投資』(2017年5月18日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

今市太郎の戦略的FX投資

[月額880円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日]
個人投資家がもっと得難いファンダメンタルズを徹底的に集めテクニカルで売買チャンスを探るFX投資家のためのメールマガジンです。土日を覗く平日毎日の配信となりますので、確実に日々の売買に役立てることが可能です。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー