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FX取引で不運ばかり重なって「大ラッキー」が起こらないのはなぜか?=児島康孝

欧州中央銀行(ECB)政策金利発表でも

今度は、欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の際の、ユーロ・ドルを見てみましょう。発表は6月8日(木)の20時45分です。

このときは、景気に前向きな内容とインフレ率の予想引き下げという両方の要因があり、ユーロ・ドルは上下に大きく動いた後、下落しています。そして、このユーロ・ドルも、前日の6月7日(水)の23時台に高値1.1282付近をつけ、下落しています。

これが発表の22時間前です。これも、頭を押さえられて突然売られたため、買いポジションの投資家は取り残されます。そして、22時間後に発表を迎えましたが、上下動はあったものの、買いポジションは損失方向=ユーロ・ドルの下落に巻き込まれます。

経験則では、このような現象を多く目にしていましたが、おおむね発表の16時間~20時間前の相場の動きを見ますと、このようなケースが実に多いことに驚きます。

つまり、発表のおおむね16時間前~20時間前に、相場の動きが突然止められて、それまでの動きのポジションが損失に転じる。損失に転じたポジションを持続していると、おおむね16時間~20時間後の発表でやられてしまうことが多いということです。

もちろん、発表時の動きは両方ありますから、絶対にこうなるというわけではありません。ですが、経験則上も今回の動きをみても、そのようなケースが多いことに気づきます。

これが、FXで大損失が起きやすく、大ラッキーが起きにくい理由です。

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年6月10日)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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