バブル崩壊後も面白い値動きを続けた店頭株(現・JASDAQ)
さて、日経平均が1989年末で最高値をつけ、翌年から急落を演じる一方で、店頭株(現在のJASDAQ)を含めた中小型株は面白い値動きを続けました。
バブル相場崩壊後に異常とも言える人気を集めたのはベンチャーキャピタルの雄であるJAFCO(当時の社名は日本合同ファイナンス)や商工ファンド・日栄といった商工ローン株、消費者金融株でした。
また、店頭株に代表される中小型株が押しなべて異常な値動きを続けたのも、バブル相場崩壊で痛手を受けた投資家のリカバリーのための徒花になったと言えます。
バブル相場崩壊後にIPOをした中小型銘柄(例えば1991年の大成温調やテノックス)はいずれも公開時に異常な高値をつけています。まるで損した投資家に補てんをしたかのような高株価を演出してしまいました。それぞれ上場時の業績は良かったのかも知れませんが、その後の株価は20年以上にわたり低迷を余儀なくされました。
相場は二律背反で、流動性の高い銘柄が買われる時は中小型株はさほど関心がなく、大型株が人気離散となれば中小型株に関心が高まるというものです。こうした点は今にも言えることなのかも知れません。
繰り返すバブル相場
この後のバブル相場は2000年にあった第1次ITバブル相場です。こうしたバブル相場現象は、投資家の世代交代があれば絶えず繰り返すのかも知れません。2004年から2006年に起きた第2次ITバブル相場では、ホリエモン事件がメディアで騒がれました。
株式相場では、気がつかないうちにバブルが発生します。歴史は繰り返し、もしかしたら今もどこかでバブルが形成されているのかも知れません。
『億の近道』(2016年10月17,24日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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