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北朝鮮と対峙する日本に必要なのは遺憾の意か?敵基地反撃能力か?=三橋貴明

軍備増強ができない日本

先日も書きましたが、自民党は今年の3月に「弾道ミサイル防衛に関する検討チーム(座長・小野寺五典元防衛大臣)」を発足させました。検討チームはすでに「弾道ミサイル防衛の迅速かつ抜本的な強化に関する提言」を政府に提出し、「我が国独自の敵基地反撃能力の保有」の実現のための予算措置などを求めています。

とはいえ、現在の自衛隊は敵基地への反撃が可能な装備体系にはなっていません。敵基地攻撃を実施するためには、敵基地の位置情報の把握、レーダーサイトの無力化、そして精密誘導ミサイルによる攻撃能力などが必要になりますが、自衛隊は保有していないのです。

自衛隊が敵基地反撃能力を保有するためには、兆円単位の追加的な予算と、時間を必要とします。

無論、日本国が核武装しないというのであれば、北朝鮮という現実の脅威がある以上、敵基地反撃能力の保有は当然です。

とはいえ、日本には敵基地反撃能力の保有について、例により「お花畑左翼」の方々が、猛烈な反対運動を繰り広げるでしょう。

さらに、PB黒字化目標に縛られた日本政府は、果たして敵基地反撃能力の保有に十分な予算を投じることができるのか。「PB黒字化目標があるため、日本は対北朝鮮の軍備増強ができない」などというオチになる可能性がゼロでない時点で、我が国は狂っています。

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三橋貴明の「新」経世済民新聞』2017年7月7日号より

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