株価チャートだけでは判断できない「バフェット流投資の真髄」
コカ・コーラ株で成功したバフェットの投資判断を今から振り返って分析すると、「質と価格のバランスが崩れている時」に買ったことが大きな成功要因だったと思われます。
当時の株価チャートを見ると、コカ・コーラ株は毎年のように上昇していました。特にバフェットが買い増した1989年は「超・強気相場」でした。当時のコカ・コーラ株はS&P500に対しても、大きく勝ち越している状況でした。
<コカ・コーラ株 VS S&P500 (1982年~1989年)>
この株価チャートを見て、ずっと株価が上昇しているので投資するのは危険だ、と判断するのは間違っています。
大切なことなので、繰り返しますが、コカ・コーラは当時、毎年18%前後のペースで利益を増やしていたのに、PERが18倍以下だったのです。
チャーリー・マンガーの「投資ゲームでは、常に質と価格の両方を考えなければならない」という教えに照らし合わせると、当時のバフェットはとても賢明な判断をしていました。
PERと予想成長率という2つの指標がアンバランスになっている時は、「大きな買い場」だと言えるでしょう。
まとめ
- バフェットは当時、コカ・コーラの成長率を18%程度と推測していた。
- 1988年、1989年のコカ・コーラ株のPERは14~18倍(中央値)で、予想成長率18%に比べて、割安な株価で放置されていた。
- 「質」と「価格」のバランスが崩れている時に買うことが大切である。
- 株価チャートが一直線に上昇していても、予想成長率がその上昇率を上回るのなら、「買い」である。
- 市場平均株価(S&P500)を大幅にアウトパフォームしていても、その銘柄が本物の成長企業であった場合、「割高」にはならない。
次回メルマガでは、このコカ・コーラについて、バフェットが投資を開始した1988年よりも以前の財務的な状況にスポットを当てて、どのようにして投資判断を下したのかを追っていきます。
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『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2017年7月9日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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