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突撃取材「家主の私がレオパレスを訴えた理由」集団訴訟はなぜ起きたか?=姫野秀喜

家具・家電を自分でメンテナンス vs メンテナンスサービスを利用する

サブリース業者が実施しているような家具・家電付きのサービスに、一定の需要があることは確かです。

そこで、家具・家電を自分でメンテナンスする場合と、サブリース会社のメンテナンスサービスを利用する場合について比較してみます。

一般の賃貸経営では、家具・家電をつけることはあまりないのですが、エアコンなどは大家さんが準備することが多いので、エアコンの事例から考えてみます。

ある大家さんは、大手家電量販店でエアコンのセールがあると、そのセール品を10台まとめ買いするそうです。通常3万円のところセールで2万円になるだけでなく、取り付け工事費などが無料になるお得な時を狙って買います。

そして、壊れたエアコンや古いエアコンなどを、格安かつ取り付け工事費無料で交換することでコストを大幅に下げるそうです。

このエアコンのように、テレビ、冷蔵庫、洗濯機なども工夫して購入すれば、テレビは2万円、冷蔵庫は1万円、洗濯機は2万円で購入できます。これは決して無茶な金額ではなく、個人でも工夫すれば家電量販店などで新品を購入可能な金額です(家電は一人暮らしサイズを想定)。エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の合計で7万円くらいでしょうか。

一方、メンテナンスサービス月々2,000円などの固定費を支払います。7年に一度新品に交換してもらえるとして、期間中に支払うメンテナンスサービスの合計金額は約17万円です。

家電を自分で交換するよりも10万円くらい高いです。まあ、メンテナンスサービスは上記4つの家電だけではないので、それ以外の家電を含めると、その差はもう少し縮まるのかもしれませんね。

自分で清掃・修繕を行う vs 清掃・修繕サービスを利用する

サブリース業者に限らず、物件の清掃・修繕を行ってくれる管理会社は多いです。

テレビCMなどを行っている大手管理会社では、月々一戸あたり数千円の固定費を支払うことで、電球交換や水道パッキンなどの簡単な修理などを行ってもらえます。

清掃に関しても、多くの管理業者が小規模・中規模の賃貸物件向けに、一棟あたり月々5,000円から1~2万円のサービスを展開しています。

このサービスに関しては、使い方次第で善し悪しが決まると私は考えます。

例えば、物件が遠方にあって頻繁に清掃できない場合や、オーナーが超多忙であったり、高齢であったりして、清掃や修繕を自ら行えない場合などは積極的に利用すべきだと思います。

簡単な掃き掃除、ゴミ拾い、除草剤散布などを月に1~2回(除草剤は年に1~2回)実施するだけでも、物件の雰囲気は変わるからです。

割れたガラス窓を1つでも放置していると、次第に周辺のガラス窓も割られてしまうという “割れ窓理論”は、アパート経営においても完全にあてはまります。

数多くの物件を調査して分かったのですが、共用部の掃除が行き届いていない物件は、入居率も悪く、入居者の共用部使用マナーも悪いことが多いです。

これは、共用部をまったく掃除しないことで入居者のマナーが悪化し、ゴミのポイ捨てなどが常態化し、マナーを守る入居者に敬遠されるという悪循環を招いているからです。

少なくとも業者が月に2回以上、掃き掃除、ゴミ捨て、不法投棄物の廃棄などを適切に行っていれば、こういった悪循環に陥ることはありません。

ただ、可能であれば物件購入後、最初の頃は自分の手で掃除をしてもらいたいと私は考えています。

というのも自動車の洗車と同じように、掃除することで物件の細かなヒビ割れや、ペンキの状態などを把握できるからです。

新築であれば問題ありませんが、中古物件を購入したのであれば、どこかしら痛んでいるところがあるはずです。掃除をすることは、それらの問題箇所を早期発見するきっかけになります。

「物件のメンテナンスは掃除から」の心がけで、購入した物件の掃除を楽しんでみてはいかがでしょうか。

Next: 「サブリースの費用 vs 通常の管理費用」詳細な比較で見えてきた真実

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