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PS4絶好調でも油断できない、過去最高益を伺うソニーの不確かな未来=栫井駿介

コスト削減の余地がなくなった今、魅力は大きくない

もちろん、ようやく構造改革が終わり、今後新たな成長分野を見つけ出すかもしれません。そうなれば、いつかかつてのソニーの輝きを取り戻す可能性はあります。

しかし、少なくとも現在の事業構造を見て、最高益を更新し続けるような状況にはないと考えます。バリュー株投資では、見えない未来に対する期待は禁物です。

ソニー<6758> 日足(SBI証券提供)

ソニー<6758> 日足(SBI証券提供)

投資するなら、今ではなく、構造改革前の赤字を出している時でした。今期の利益も特に売上高が伸びているわけではなく、コスト削減をしているにすぎません。逆に言えば、コスト削減だけでそれだけの利益を出せたということです。

コスト削減は、将来を確実に見通せる数少ない「成長戦略」と言うことができます。その余地がほとんどなくなった今、敢えて投資する理由は見つけられません。


つばめ投資顧問は相場変動に左右されない「バリュー株投資」を提唱しています。バリュー株投資についてはこちらのページをご覧ください。記事に関する質問も受け付けています。

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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2017年8月15日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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