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来たるべき原油高に備え、日銀は追加の金融緩和は温存か!?

グローバル経済では、2015年は、早ければ、今年半ばあたりから、グローバル規模で原油価格が穏やかに反転し始めるリスクというか、危険が、存在しています。

黒田日銀は、「今年後半から、原油高によるスタグフレーション」リスクを懸念しています。

今現在の原油価格は、WTI先物価格ですと、1バーレル50ドル前後で極めて安値圏で安定して推移していますが、この原油価格、早ければ今年半ばあたり(?)から来年2016年に向けて、1バーレル55ドル~60ドル~70ドルになったりする可能性は、ゼロではないのです。こういった可能性というか、危険性は厳然と存在するのです。

もし仮に、今年半ばあたりから、原油価格が、60ドルとか70ドルなどなどに向かってそれなりに上昇を開始し始めたならば、その時、もし仮に、ドル円が今以上の円安(たとえば、1ドル125円~130円などなど!!!)になっていたら、

国内の原油価格やガソリン価格は、あっという間に1.25倍~1.5倍くらいに急騰してしまいます!

すると、その時の日本経済は、「かなり深刻なスタグフレーション(物価高の中の不況)」に陥ってしまう危険があります!今の日本経済で、こんな「スタグフレーション」が起きたならば、ちょっと悲惨ですね!!!!

というわけで、黒田日銀は、「今年後半から、原油高によるスタグフレーション」リスクをとても懸念しているはずです。ですから、日銀は4月にはバズーカ砲を撃たないし、できれば、原油価格の動向次第では、7月のバズーカ砲や10月のバズーカ砲も控えたいところ。

今年2015年に限って見ると、黒田日銀は、追加の金融緩和(第三のバズーカ砲)をそう簡単には発射しなくないはずなのです!

すなわち、今年後半からは、「深刻なスタグフレーション」予防のために、日銀は、2015年に限っては、追加のバズーカ砲を発射できない可能性がかなり高いのです!

とはいえ、今の日本経済は、内需がまだまだ弱く、黒田日銀は、「2015年度中に2%インフレ目標を達成する」という公約が守れない可能性も高いです。

そうなると、日銀の威信が傷ついてしまって、2016年以降の金融政策がやり辛くなってしまいます。

こういった状況も十分考慮すると、今年半ばあたりから原油価格が反転し始めた場合は、安倍自民党と浜田宏一参与とが日本財務省(黒田日銀の出身母体!)に圧力をかけて、政治の動きとして、財務省に補正予算を組ませて、追加の財政出動(ばらまき)を行わせる可能性があります!

2015年の日本では、原油高リスクを前もって予防するという観点から、景気浮揚策としては、「年後半の大型の補正予算(=追加の財政出動、拡張的財政出動、ばらまき)」で対応するのではないでしょうか?

再来年あたりの2016年以降の黒田日銀は、ドル円が再び1ドル100円とか105円あたりの円高へ揺り戻されたときに、再びバズーカ砲を発射すればよいのではないでしょうか?この頃になれば、さすがにアメリカ財務省もアメリカ・イエレンFRBも、「再び強いドルは国益政策」を掲げ直して、「最初の利上げ着手」が出来そうです。

かくして、サブプライム危機後の先進国経済は、為替相場でも仲良く輪番制を採用するのではないでしょうか?

ちなみに、拡張的な(積極的な)財政出動(ばらまき)は、金融緩和よりも即効性があり、即座に実体経済を浮揚させます。さらに、積極的な財政出動は、国債を発行するので、日本国内の金利をいくばくか上昇させて、為替市場では円は円高に振れます。

「今年後半から、原油高によるスタグフレーション」リスクを懸念する日銀としては、願ったりかなったりでしょう。

2015年では、これ以上のドル高を望まないイエレンFRBも、後述するように、これ以上のドル高を望まないアメリカ財務省も、願ったりかなったりでしょう。

藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』4月14日号より一部抜粋

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