2017年8月7日に行われた、ダンロップスポーツ株式会社2017年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料
連結損益概要
木滑和生氏:それでは、第2四半期の決算の状況についてご説明させていただきます。まず上期の業績についてご説明をいたします。
上期の結果でございますが、売上収益が362億円。営業利益が24億円。税引前利益が25億円。純利益が13億円という結果でございました。
今回ここに書かせていただいている数値につきましては、修正させていただいた2月14日の数値でございます。
それぞれ売上はマイナスですが、営業利益・純利益については上回っているという状況でございます。
前提条件になるマーケット環境ですが、我々はゴルフ・テニスが中心で、国内ゴルフ用品市況はゴルフクラブを中心に厳しい状況だったということもあり、対前年比97パーセントでございます。
国内テニス用品市況は、テニスラケットがけっこう厳しいということもあり、対前年比98パーセントでございます。
アメリカゴルフ用品市況もゴルフクラブがかなり悪い状況です。対前年比は96パーセントでした。ゴルフ・テニスとも環境はあまりよくなかったという前半戦でございます。
そんな中で、先ほど申し上げましたとおり、もともとの計画から比べると(第2四半期累計の連結営業利益は)11億円プラス、(通期の連結営業利益は)7億円のプラスということで修正させていただきました。
全体的に国内は非常に厳しかったのですが、海外が好調だったということ、そこでの打ち消し合い並びに為替予約を昨年、行っておりました。その時の差益がそんなに損をしなかったということもあり、このプラスにつながっております。
製品別売上収益
カテゴリー別に見ると、ご覧のとおり国内が非常に厳しく、海外でプラスとしたというのが前年との比較でございます。トータルでは、為替を除くゴルフクラブでマイナスでしたが、ゴルフボールではプラスでした。
ゴルフ用品が厳しかったということもあり、全体としてゴルフ用品ではマイナス、テニス用品、ライセンス収入はほぼ計画どおり推移しました。ウェルネスがプラスで、全体としてはマイナス2億円です。
地域別売上収益
地域別に見ると、日本では24億円という非常に大きなマイナスですが、それをアメリカを中心とした海外でカバーしたという状況でございます。全体といたしましては、海外比率も大きくプラスをしたという状況です。
ここで1つ、欧州は前年マイナスのように見えています。為替を除くとプラス、これはポンド安による影響でマイナスとしております。このプラスの3億円というのは為替の状況が大きく影響しているということです。
北米は、昨年末にダンロップのブランドを住友ゴムグループとして取得をし、その中でアメリカのテニスの事業だけは我々が受け皿となっており、その部分のプラスが2億円ほど入っております。
そのプラスがあって13億円ということですが、少なくても11億円以上の非常に大きなプラスがこの北米ではあったということでございます。
営業利益増減要因
利益の増減分析でございます。日本では前年と比べて国内が不調ではございましたが、その部分を海外がカバーしています。
原材料のマイナスですが、これは当初2月の時点でこの原材料については6億円ぐらい上期ではマイナスすると見ておりましたが、3億円ぐらいでおさまっているということで、原価改善とも相まってほぼ打ち消し合ってくれたという状況も、上期のプラスの影響になっております。
為替・経費とも少しプラスになっております。とくに国内が厳しかったということもあり、国内では経費を抑えました。
逆に言うと、アメリカ等では経費をプラスで使ったということのプラスマイナスで、結果プラスになっております。昨年と比べてプラスの1億円ということで24億円になったということでございます。
財政状態計算書(バランスシート)の状況
バランスシートですが、先ほどダンロップブランドを取得したというグループの話をいたしました。我々はそのダンロップブランドをやっておりますダンロップインターナショナルというところに3分の1の出資をしております。
その20億円という出資がございます。この流動資産の部分ではそれが入った数字として、プラスになっているということでございます。
大きな流れとしてはそんなに変わっておりません。昨年末と比べますと、在庫なんかで増えていますが、同期比レベルで見ますと2億円ぐらいのプラスです。そんなに大きな変動はございません。
同期比で見ると借入も6億円ほどのマイナスになっています。この有利子負債のレベルから言うと、そんなに変な状況ではないです。
資本の部も利益は13億円あり、プラスしてもよいようにみえますが、配当等しておりますので、プラスの8億円というのが結果でございます。
連結売上収益・営業損益 推移
この流れは、昨年と比べて上期と比べますと上に触れている状況、ここだけの短いスパンですが、こういうことはセクションの2年目としては中々なかった状況ですので、今年は非常に検討しているのではないかなと思います。その原動力は、海外のプラスの影響ではないかと、みております。
連結損益予想
続きまして年間の業績についてご説明をいたします。
もともと2月の時点では760億円という見方をしておりましたが、今回765億円ということにさせていただきました。
営業利益も35億円ということで、上期の状況のよかった部分を加味いたしましてプラスの7億円、それにつられて純利益も当然プラスになりますので22億円という結果で業績を見通しております。
先ほどマーケットの環境は、あまりよくないと申し上げましたが、下期もそんなに大きく改善できるという見方はしておりません。上期の流れそのままにという状況かと見ております。
この結果、今年の配当の予想も変更させていただいておりまして、もともとの予想は年間で35円、中間で10円、期末で25円だったのですが、今回中間で10円、期末で30円ということで年間につきましては、40円の予想とさせていただいております。
製品別売上収益(予想)
それでは個別に製品別を見させていただきますと、これは先ほど上期と全然違う様相を呈しています。
通期で見ますと、結局日本ではマイナスの2億円、それと用品ではマイナスの4億円ということで、6億円のマイナスを見ております。
海外ではゴルフクラブ・ゴルフボールともにプラスということで、全体といたしましてはこの部分だけ良好性に影響しているというのが全体の流れでございます。
為替を除きましても、前年比としては26億円のプラスということで、非常に前年と比べましても大きな数字になっております。
先ほどもご説明しましたけれども、テニスの部分については海外のアメリカのテニスの部分がここに当然記録されているわけで、これが5億円から6億円入っております。
ですので、実質国内のテニスはプラス3億円程度ということになろうかと思います。
昨年比なかった数字がそこに入っているわけで、その部分もここに大きく寄与していると思います。
ただ、個別に見ましてもそれぞれ、ウェルネスは新店の効果もありますし、ゴルフボールは北米、韓国を中心に増収をしておりますし、日本も減収ではございますが、ほぼほぼ前年近いところまで戻せるという考えでこの計画を組んでおります。
地域別売上収益(予想)
地域別に見ますと、ウェルネス等のプラスもありまして日本もプラスということで、年間では500億円を見ております。北米は勢いもありまして、テニスも含めて大きなプラスになります。
欧州も先ほどご説明しました通り、為替の部分がございますので、これも順調だと思います。
アジアはちょっとでこぼこがありまして、中国はさすがにちょっと厳しいのですが、韓国も含めてそれぞれのエリアでプラスをするということもあり、なんとかそのマイナスをカバーしてプラスで終われるかなという見通しを立てております。
連結営業利益(予想)増減分析
損益の増減分析ですが、先ほど申し上げましたとおりアメリカを中心とした海外のプラスで、国内のマイナスを打ち消してプラスという状況です。
原材料については、先ほど上期で3億円ぐらいプラスプラスの結果になりましたと申し上げたとおり、もともとは11億円ほどマイナスするだろうと思っておりましたので、その部分については縮小しております。
ただ、下期についてはそこそここの原材料のマイナスは効いてくると見ておりますので、マイナスの8億円というのは妥当なところではないかなと思っております。
当然原価の改善はやりますが、それはこのマイナスは補えないなというのが状況でございます。
為替の部分については実際年間を通じて見ますと円安になりますので、その分のマイナスということと、この経費のマイナスは主にプロの経費をこういう見方を今していると。
去年活躍しなかったので、利益が少し上振れしましたと申し上げたのですが、これは松山君が勝ったということもあり、このとおりになってしまうかなというのが今の見通しでございます。
トータルいたしますと、残念ながら40億円に対しては35億円までなのかなということで見ております。
多少保守的に見ていると考えられなくもないのですが、この経費、このあたりの部分については振れることは十分考えられます。
連結売上収益・営業損益 推移
結果といたしましてはこの流れ、残念ながらゼクシオの初年度、2年目こうなることについては、残念ながらその傾向は今回出てしまったかなという見方はいたしております。
以上が上期および年間の業績のご説明でございました。
ゴルフボール 国内シェアNo.1
それではトピックスです。国内のゴルフボールシェアは順調で、トップの座は維持できていると思います。
上期、多少マーケットの中では動きがございまして、我々の高価格帯のボールは苦戦して、やはりマーケットの中での比率が下がる傾向にございます。
SRIXON Z-STARシリーズ、世界で通算500勝達成
そんな中、下期では先週発売した「SRIXON-X-」に非常に期待しております。
おかげさまでそれなりの話題にもなっているかと思うのですが、これを中心にテコ入れをしていこうという考えでございます。
「SRIXON-X-」とは別に「SRIXON Z-STAR」シリーズも世界通算で500勝をあげるということで、活躍している状況です。
ゴルフ国内市場活性化
こちらは毎回ご説明するのですが、ゴルフのマーケットが縮小しております。なんとか歯止めをということで、ずっと言い続けております。
一定の効果は間違いなくあると思うので、これも続けていかないといけないなと思っている「+G(プラス!ゴルフ)」というプロジェクトでございます。
今年はゴルフネットワークさんと『ゴルフのたすき』という番組を作ったり、新しい活動はしておりますが、これは続けていかざるを得ないかなと思っております。
北米
北米のトピックスとしては、この秋にクリーブランドゴルフの新しいクラブを出すことができるようになりました。
これでようやく北米が軌道に乗るかどうかもわかるかなと思っています。これを見ていただければわかるとおり、急回復しています。
先ほどの業績でもおわかりいただいたように、ようやく北米が立ち直ってきたということでして、非常に期待をしているという次第でございます。
契約選手(ゴルフ・テニス)
こちらはゴルフとテニスの契約選手です。
【ウェルネス】コンパクトジム出店順調
最後にウェルネスです。今年はコンパクトジムを2店舗オープンをさせていただいております。
これからまたオープンする計画がないわけではありませんが、上期実績としてお話しできるのはこの2店舗でございます。ここの部分もこれから伸ばしていきたいと思っている、第3の柱でございます。
以上、ご説明をさせていただきました。どうもありがとうございました。