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イエレンFRB議長「4年間の任期全うするつもり」発言は大きなサプライズ=児島康孝

ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』2016年12月15日号より

市場予想通り0.25%利上げ。その後イエレン会見でサプライズ発言

米ドル急伸

FRBは、現地14日(日本時間15日4:00)に、0.25%の利上げを発表。イエレン議長が日本時間4:30からの会見で言っているように、この利上げは米国経済への信認です。

2017年にかけて景気は上昇するということです。ドル円は初期反応で、116円中盤へ上昇。欧米の機関投資家は、クリスマス休暇前に、良い利食い場となったでしょう。

あるいはゴールドマンサックスから、トランプ次期政権への要職が相次いでいますから、こうした情報からドル高が確信できれば、越年ポジションもあるかもしれません。

いずれにしても、これ以上に上がっても、織り込み済みで下がっても、多くの欧米の機関投資家の運用者は利益確定で、2016年の高いボーナスが約束されたわけです。あとは、安心してクリスマス休暇を待つばかり、ということです。

「4年間の任期全うするつもり」

FRBの0.25%利上げは予想通りであったのですが、イエレン議長から、サプライズ発言が出ています。

(トランプ)政権移行チームと接触している
4年間の任期を全うするつもり

イエレン議長が、会見でこのように述べています。

米ドル/円 1分足(SBI証券提供)

米ドル/円 1分足(SBI証券提供)

トランプ次期大統領と「和解」か?

今回の発言が、イエレン議長自身の希望とか、考え方であれば、あまり、サプライズではありません。

しかし、すでにトランプ次期政権の人選が進み、FRBとトランプ政権移行チームが接触している中での発言なので、大きなサプライズです。

これまで、トランプ次期大統領は、FRBに批判的で、FRBはいったいどうなるのか?という感じでした。もちろん、イエレン議長が交代するのかどうかも含めてです。

トランプ次期政権とFRBの対立が混乱を呼ぶのではないか、と心配されていたのです。これはマーケットの大きな懸念材料でした。

しかし、トランプ政権移行チームと接触している中で、イエレン議長が、4年間の任期を全うするつもり、と発言したわけですから、これは大きな意味を持ちます。

FRB議長人事の混乱回避となれば、大きなサプライズです。

image by: Wikimedia Commons

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2016年12月15日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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