弱気な見通しは冴えない運用成績の「言い訳」か?
さて、ダリオ氏のファンドは運用成績の問題だけでなく、後継者への継承でも問題を抱えているようです。このような事情もあり、焦りが見え始めているといえそうです。
このように、ブリッジウォーター・アソシエイツがありきたりのヘッジファンドになりつつあります。
そのような状況の中、ダリオ氏は従来からの主張である、「原則に従って真実の追求を行うことが、パフォーマンスのカギ」という主義を示した『原則』という名の著書を9月中旬に出版するといいます。この著作はぜひ読んでみたいと思いますが、今の市場に対する苦しい思いが示されている可能性もあります。
いずれにしても、上述のように、運用成績が冴えない中でのダリオ氏の弱気な見通しが言い訳であるとすれば、それは非常に残念なことです。
結果的に、ダリオ氏の取る弱気ポジションが、ブリッジウォーター・アソシエイツに収益をもたらすことができるのか、または想定以上に堅調な地合いが続き、空売りの買い戻しを強いられるのか。
ちなみに、ここまでお読みになればおわかりだと思いますが、ダリオ氏と私の考え方はまったく逆です。そして、保有すべき資産は一部は似ていますが、その理由はまったく異なります。
特に米国株に対する見方が真逆といえるでしょう。もっとも収益貢献が期待できる資産を外すのかと正直驚いていますが、さてどうなりますか。今後の市場動向を見守りたいと思います。
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2017年9月4日号の目次
・マーケット・ヴューポイント~「ナスダック指数の高値更新の意味を知る」
・株式市場~米国株は8月は堅調に終了、日本株はいまだに反応なし
・為替市場~ドル円は上値の重い展開、ユーロドルは上昇
・コモディティ市場~金は高値更新、原油は下値固め
・今週の「ポジショントーク」~ハイテク株の堅調さがポートフォリオを下支え
・ヘッジファンド投資戦略~「リスクを回避せよ?」−投資戦略構築のポイント~
・ベースボール・パーク~「土曜日は名古屋でセミナー、日曜日は野球の練習」
・セミナー・メディア出演のお知らせ
本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2017年9月4日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、バックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した米国株式、為替、コモディティ各市場の詳細な分析(約20,000文字)もすぐ読めます。
『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』(2017年9月4日号)より一部抜粋
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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。