ウェブボットによる2017年経済予測(1)
<トランプの大統領就任に関して>
Q1:
オバマ政権はトランプの就任をブロックしたいようだが、トランプは大統領に就任できるだろうか?
A1:
危機を示すデータがイスラエルに集中している。これは、国連安保理のイスラエル非難決議が可決されたことを示すものだ。2月にはイスラエルでなんらかの争いが起こり、これが混乱を引き起こすかもしれないが、トランプに関する限り、就任前の暗殺を示すデータはいまところ存在していない。だから、予定どおりトランプは大統領に就任するだろう。
<経済の予測>
Q2:
市場は高値をつけ、まだ上昇しつつあるが、2017年の経済はどのような状況になるのか?
A2:
感情値の視点から見ると、政治の領域では多くの人がトランプの勝利を受け入れることができず、悲鳴のような感情の放出が起こっている。これは国民のみならず民主党や共和党の既存の支配層にもいえることだ。彼らは支配エリートの地位を追われつつあり、自分たちの地位が確保できないでいる。
他方市場は、トランプの就任を歓迎し、楽観的な感情の蓄積が行われている。
Q3:
いま米国債の価格は下がり金利は上昇しているが、経済がクラッシュするようなことは起こるのか?
A3:
アメリカの実体経済はすでに相当に悪い状態だ。仕事を見つけられず困窮している膨大な人々がいる。しかし、株価や社債の上昇という経済の金融的な側面に隠され、実体経済の状況はまったく報道されていない。そうした実体経済から見ると、すでに経済の崩壊は起こっていると見ることもできる。
一方ドルだが、ウェブボットのデータでは、2017年の2月から3月初めにドルの価値が大きく下落すると出ている。これは続いていた「トランプ・ユーフォリア」と呼ばれる楽観的な状況が終了し、市場が下落する転換点に入ることを示している。
<ドルの価値の推移とバンク・ホリデー>
Q4:
2017年はドルの価値はどのように推移するのか?
A4:
データでは、今年はドルと不動産の下落が連動しており、後者のほうが深刻な問題となるとある。トランプの就任に伴う楽観的なムードが終わる今年の春以降、金利が急上昇する可能性が示唆されている。下手をすると9%近くまで金利が上昇するとデータにはある。
この背景のひとつとなるのが、地方銀行の収益が悪化し、一斉に貸し渋りと貸し剥がしを行うことだ。銀行は自己資金が枯渇するので現金を必要とする。そのため、現金の流出を防ぐ必要から、貸出し金利を上昇させるとデータにはある。これが9%まで金利が跳ね上がる理由だろう。
この影響をもっとも顕著に受けるのが不動産市場だ。銀行の貸し渋りからローンが供給されないので、住宅がまったく売れず、価格崩壊する。これはアメリカのみならず、ドルを使っているカナダとオーストラリアでも起こる。
Q5:
バンク・ホリデーのような銀行の一時閉鎖が正式に宣言されることはあるのか?
A5:
あるかもしれないが、それは統制のとれたものとはならない。銀行の閉鎖が相次ぐので、さまざまな銀行が資金の流失を防ぐために、一時的に閉めるようなことは多く起こるだろう。