中期の景気サイクル
中期の景気サイクルは、年末から来年(2018年)初めにかけてピークを迎え、下降転換します。
今回の中期サイクルは、超長期の景気サイクルが上昇している中での調整で、大型のクラッシュにはならないと思われます。しかし、中期サイクルが転換しますと、景気は下降に向かいます。
2017年の日経平均は、4月に18000円台まで下落して警戒されましたが、当メルマガで上昇するとお伝えしてきましたように、再び2万円を突破して高値水準にあります。
保守的な投資家はポジション調整を
保守的な投資家の場合、中期の景気サイクルが下降転換する前に、ポジションを若干、調整します。超長期の景気サイクルが強いので、大きなクラッシュは予想されないとはいえ、中期のサイクルが転換しますと、それなりの調整があります。
ポジションを調整しておいた方が、無難でしょう。全部を売り切るのではなく、ポジション調整です。さらに上がれば残りのポジションが上がっていきますし、下がればポジションを減らしていて助かった、というやり方が保守的な投資家の手法です。
ドル円は上値が微妙に
2017年のユーロ円は、122円付近から132円付近へと、ユーロ経済圏の景気の上昇に伴ってセオリー通りに上昇しました。
ドル円は、北朝鮮リスクが大きかったことや利上げが遅れていることもあり、上昇が鈍くなっています。ドル円は、円安予想であるものの、2016年に比べて上昇は鈍いと言ってきましたが、もう少し戻っても良さそうな感じでした。今年の残りで、もうひと上げはあるのか。あるいは、もうこれぐらいで、ぐずぐずして終わるのか。微妙なところです。
いずれにしましても、中期の景気サイクルは転換する時期を控えており、そろそろポジション調整をすべきタイミングとなってきています。
FRB議長が新任なら要注意
さて、次期FRB議長の人事がどうなるか。繰り返しになりますが、イエレン議長が続投すればあまり影響はないと思われますが、新任の場合はいつも就任前後にマーケットが調整します。
いわば、洗礼のようなものですが、来年(2018年)2月にはFRB議長が交代するタイミングと、トランプ大統領の就任1年というタイミングが重なります。ですから、中期の景気サイクルは、2018年初めにそれなりに調整しても不思議ではないのです。現状の日経平均株価は、中期に限れば高値圏といえるでしょう。
長期景気予測
上昇(20年~30年単位)
中期景気予測
2017年の年央まで:円高・株式はレンジ
2017年の年央から:円安・株式上昇
2017年末または2018年初めから:景気調整局面へ
『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2017年10月9日, 14日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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