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【レイプ疑惑】元TBS記者・山口氏「言い逃れ」の絶対感覚、その源流とは=三宅雪子

司法の常識も狂っている

裁判官・非常識判決48選』(著:間川清著/刊:幻冬舎)を読んでいます。本のタイトル通り「びっくり判決」ばかりなのですが、現実にあった判決なので、当事者は堪らないでしょう。

司法の世界では、過去の判例は参考にするものの、裁判長によって判決は大きく変わります。言い方は悪いのですが、裁判長の「あたりはずれ」があるんですよね。1審、2審、最高裁と争って、最終的にトンデモ判決が覆ることがあるのが救いです(しかし、その逆も)。

例をあげると、有名なのが「認知症裁判」ですね。85歳(当時)の妻がうたたね寝している隙に91歳の夫が家を抜け出し、電車に轢かれて死亡した事件です。気の毒に思った方が多いと思いますが、こともあろうに、鉄道会社はお見舞いどころか、85歳の妻らを監督責任を果たしていなかったとして訴えたのです。さらに、驚くべきことに大方の予想に反し、1審、2審の判決は妻の責任を認めるものでした。

経験者はおわかりになると思いますが、家族が24時間要介護者を見張っていることなど不可能です。結局、最高裁で鉄道会社の訴えは棄却されましたが、訴えられた妻は、高齢でもあり、棄却になるまでの心労を考えると気の毒でなりませんでした。当然、社会の批判も集まりました。鉄道会社が仮に勝訴したとしても、請求金額以上に社会的評価を下げたように見えます。それを考えると、なぜこのような裁判を起こしたのか、まったくもって不思議でなりません。

私の(国会議員)現職時代には、「アスペルガー裁判」が問題になりました。罪をおかした障害者が「引き受ける先がない」という理由で、求刑(16年)より長い懲役を判決で言い渡されました。16年後のことなど誰にもわかりませんし、引き受ける先を探すのが行政の仕事です。発達障害の議員連盟では、会議を開き、法務省などに強く申し入れをしました。結果、判決は相応なものになりました。

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人生で一度は裁判を経験する時代

ここ数年で日本も訴訟国家になりました。周囲を見渡しても、訴え、訴えられです。人生で一度は裁判を経験する時代ですね。

昔は争い事があっても、かならずいい意味で「お節介な仲介役」がいて、話し合いで解決していました。最近は、やりとりなくいきなり裁判です。こうした風潮は人間関係が希薄になったからでしょうか。

なにがあるかわかりませんから、裁判保険は安価ですし、入っていた方がいいかもしれません。

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※本記事は有料メルマガ『三宅雪子の「こわいものしらず」』2017年11月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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三宅雪子の「こわいものしらず」』(2017年11月3日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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