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「ググれカス」はもう古い。賢明な投資家のための情報収集術(上)=俣野成敏

【情報収集能力を向上させるための2つのポイント】

ここまでで、ご自身の現状把握はできたことと思います。それでは次に、これをどうすれば変えていけるのかを、考えることにしましょう。私からのご提案は、

  1. 自身の検索キーワードを研ぎ澄ます
  2. 情報のリソースは、自分が欲しい分野のスペシャリストを選ぶ

の2つになります。

まずは(1)の検索キーワードについてですが、キーワードによって、グーグルの検索結果が違う内容になるのは事実です。ぜひ、ここを磨くように意識してみてください。続いて、より重要なのが(2)のリファレンス(誰が言っているのか?)です。情報収集で大切なのは、特別な情報を見つけることよりも先に【自分のフィルターの精度を高めること】です。

私は基本的に、情報収集をする際に「どうやって大量の情報を集めようか?」と考えてはいません。確かに、量はある程度、必要な時もありますが、その前に、そもそも脳が情報を拾えるようにならない限り、いくらたくさん情報を集めたところで、あまり意味がありません。つまり、問題は「調べ方ではない」ということです。

私の情報収集のスタンスとは、「情報を持っている人をどうやって抱え込むか?」と考えることです。一例を挙げると、私は現在、とあるFP協会とタッグを組んで、マネースクールを運営しています。実は、彼らとの出会いも「金融に関して、一番良い情報を持っているのは誰か?」と考え、紆余曲折を経ながら行き着いたのです。

私は、これまでにも度々言及してきたように、元友人の詐欺師にダマされたという過去を持っています(当メルマガのバックナンバー:Vol.24「投資家VS詐欺師」などを参照)。当時の私は、金融に関するフィルターに大穴が開いている状態でしたので、彼らを知ってから、最初にしたこととは「金融のプロである彼らを『自分のフィルター代わりに使う』」ということでした。

たとえば、自分の気になる投資商品などがあれば、先に自分で仮説を立てた上で、彼らに精査してもらい、「どこが良くてどこがダメなのか?」といったことを教えてもらいます。その“答え合わせ”を繰り返していくうちに、やがて自分の中にもノウハウが蓄積され、自分のフィルターも入れ替えることが可能となります。いわば彼らのフィルターを自分自身に移植したイメージです。

意外なことかもしれませんが、実はこのように、情報収集とは「誰とつながるか?」というのが重要なポイントとなってきます。結局のところ、情報は人が運んでくるからです。そういう点ではある意味、人脈論にもつながるところがあります。

本当に自分にとって役立つ情報とは、ネットの中にはありません。ネットの中にあるのだとしたら、それは“出会うきっかけ”です。そこを糸口にして、自分から実際に取りに行かない限り、有益な情報は得られません。

Next: とびきりの情報は「人を介してしかやってこない」

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