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好材料もチラホラ。今週の日経平均はどう動く?

弱気ムードの反動高で上値を試す場面

前3月期の決算発表は、先週末でほぼ終わった。金融、電力を除けば、4.2%増収、経常5.9%増益、純利益は6.9%増といった結果。そして、今期予想は3.0%増収、経常8.7%増益、純利益は13%増とまずまずの内容だった。これにより、東証1部全銘柄ベースのPERは、前期基準の18.26倍、今期予想17.22倍程度に低下し、欧米主要国の株価との比較で割安感は増す方向にある。

業種別日経平均株価500種(週足、ザラバ値ベース)を見ると、自動車や電気機器は先週末に高値を切り上げてきており、サービスは2008年1月以来の高値に進み、その他製造や窯業はリーマンショック後の高値を更新中。また、13日には繊維、鉄鋼、非鉄・金属がリーマンショック後の高値をつけていた。これらは見切り発車の形で逸早く走り出した格好だ。

米国ではS&P500株価指数が先週末に高値2123、終値2122と史上最高値を切り上げ、ダウ工業株30種平均は前日比20ドル高の1万8272ドルと、3月2日に付けた史上最高値1万8288ドルにあと16ドルと迫っている。

そして、CMEの日経平均先物の清算値は105円高の1万9795円と大阪取引所の先物の終値1万9760円を35円(東証現物の終値1万9732円を63円)上回って引けており、今週の東証の日経平均はこの辺を目安として高く始まりそうだ。

一方、財務省が13日に発表した14年度の国際収支統計速報によると、経常収支は7兆8100億円の黒字となり、4年ぶりに増加している。また、海外子会社からの配当や利子などを合わせた投資収益は19兆2489億円の黒字となり、前年比で10.5%増え、96年度以降で最も多かった。そして、旅行収支は13年度の5304億円の赤字から14年度は2099億円の黒字になった。旅行収支の黒字は1959年度以来55年ぶりとのこと。そして、知的財産権等使用料の収支も1兆9745億円と96年度以降で最も大きくなった。

また、同日発表の15年3月のデータでは、貿易収支が6714億円の黒字(1年9カ月ぶり)となった。知的財産権等使用料の黒字幅が大きくなったことなどでサービス収支も85年度以降で初めて黒字になった。

このように、少しは明るさも見える材料が散見されるようになり、このところの弱気ムードの反動高で上値を試す場面がここらで出現してもよさそうだ。

キッチンカブーのメールマガジン』2015/05/21号より抜粋

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