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コストゼロの株を持て!「株価2倍で半分売る最強投資法」成功の条件=山田健彦

「時間分散」でコストをゼロにする

コストゼロの株を持つための方法は「時間分散」をすることです。

異なる商品に投資資金を分散する「ヨコの分散投資」に対して、1つの商品に集中投資はしますが、投資するタイミングを分散させるので、「タテの分散投資」と呼ばれます。時間分散の代表的な例は、「ドルコスト平均法」というものです。

ドルコスト平均法は、「定期・定額購入法」とも呼ばれ、ある一定の期間毎に、継続して一定額ずつ商品を購入する投資方法です。例えば、毎月10日に、1回につき2万円で、ある銘柄を継続して購入し続けるというものです。

この方法により、中長期で平均購入コストを引き下げることができます。さらにこの方法で、コストゼロの資産を持つこともできます。

私のブログに、いくつかの例を挙げておきました。まずはセブン&アイ・ホールディングス<3382>です。

こちらでは、「2011年10月を起点として毎月、月初の始値で3万円ずつ同社の株式を購入した」としてシミュレーションしました。セブン&アイ・ホールディングスの株は100株単位で取引されていますが、証券会社で提供している「ミニ株(証券会社により名称が異なりますが、1株から売買できる制度)」を利用して取引をします。2011年10月の月初の始値の株価は、2141円なので、3万円では14株買えます。一方、株価が上昇した2013年5月は、株価3770なので予算3万円の範囲では7株しか買えません。

このように、ドルコスト平均法では、株価が安いときはより多く、高いときはより少なく株式を購入していきます。その結果、投資開始日から約2年3ヶ月経った2014年1月の時点では、

  • 累計持ち株数:300株
  • 累計の投資額:80万4830円

となりました(※証券会社に支払う手数料は考慮していませんが、この間に配当も出ているので、実際の投資額は80万4830円よりは少なくなるはずです)。

ここで192株を売却すると、80万6400円(4200円×192株)のお金が返ってくるので、残りの108株はコストゼロの株式となります。

キャピタルゲインが出ているので、税金が課され、厳密にはコストゼロにはなりません。しかし、この108株をそのまま持っていれば、配当でさらにコストは下がっていきます。

ブログではその他に、毎月3万円で伊藤忠商事<8001>リクルート<6098>を購入した場合のシミュレーションも行っています。

共に100株を超えるコストゼロの株を目指すとすると、伊藤忠の場合は、2011年10月スタートで1年4ヶ月で達成。リクルートの場合は2014年10月スタートで2年3ヶ月で達成しています。

このドルコスト平均法ですが、株価の動向によってはなかなかコストゼロの株を作れないことがあります。次項では、どのような場合にこの方法が有効で、どのような場合に効果が期待薄なのかについて解説していきます。

Next: 「ドルコスト平均法」が使える銘柄、使えない銘柄

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