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なぜ今、賢人バフェットはキャッシュポジションを増やしているのか?=東条雅彦

バークシャーの現金比率(2006年~現在)

バークシャーの現金比率は次のように推移しています。

<バークシャーの現金比率(2006年~現在)>

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現在の現金比率は、ほぼリーマンショック直前と同じ状況になっています。バフェットが投資対象を探すのに困っていることは確かだと思います。

金融危機か? AI革命か?

現金を積み増す一方で、バフェットは去年からアップル株を買い進めています。アップルは現在、バークシャーの第2位の投資先になっています。

<バークシャーのポートフォリオ(2017年6月末)>

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そして、11月15日に、バークシャーの2017年9月末の投資状況が明らかになります(※編注:11月14日本稿執筆時点)。一体、どのように変化するのか、要注目です。

バフェットがアップルの保有比率を高めているのは、ITの重要度が増してきているからに他なりません。近年、FAANG(Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google)等のハイテク企業はオールドエコノミーの事業を奪いながら、成長を加速させています。

そして、2020年代中盤から本格的に立ち上がる第4次産業革命(AI革命)では、ハイテク企業が中心的な役割りを果たすと見られています。そのような背景がある一方で、現金比率を前回の金融危機の直前レベルまで高めています。

ただ単に今までの手法では投資対象が見つからないのか? それとも、株式市場が加熱してきているのか?

その答えを探るべく、バフェット本人の見解に耳を傾けてみましょう。

Next: 今の株式市場は過熱状態? バフェット自身が述べた見解

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