現状は割高であり、見送りが妥当
そもそも景気連動型(シクリカル)企業である以上、好景気の現状で長期投資する理由は見当たりません。さらに、長期的な競争力の維持も難しいとなると、なかなか投資対象にはなりにくいのです。
同社のPERは、不祥事による株価下落後でも13.9倍と、過去の同社のPER水準(10倍前後)と比較しても割高です。今後の景気減速、競争力低下を考えると、やはり買うメリットは見いだせない会社と言えるでしょう。
不祥事がチャンスになることはありますが、反射的に飛びつくのではなく、最終的には企業の価値の見極めが重要です。保守的な方法ではありますが、それでも時には大きなチャンスに遭遇することもあります。引き続き不祥事銘柄のウォッチを継続してまいります。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2017年12月6日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。