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トランプとプーチンは知っている?「次の金融危機」そのキッカケは何になるか

米国に対するロシアの警告

次に、米国が考えている次の段階の「対ロシア経済制裁」に対する、ロシアの事前警告を取り上げます。これは可能性の話であり、未来への警告です。
※参考:https://www.rt.com/business/411148-us-sanctions-russian-reserves/

ロシアや中国が本気で北朝鮮を押さえようとしているのかどうか? まったくわからないのですが、もしロシアが米国に協力しなければ、今度は米国がロシアへの経済的圧力を高めるはずです。

中露としては、米国一強を崩すために、ならず者国家「北朝鮮」の存在を利用するでしょう。

報道のポイントを、翻訳しながら解説します。

ロシアのAnton Siluanov財務相は、今後、米国の経済制裁がさらに強化されることを考えて、「そのリスクはすでに政府予算に織り込み済みである」と述べた。さらに、「もしロシアの外貨準備の没収をすると言うのであれば、それはロシアに対する金融戦争の宣戦布告となる」と述べた。

同財務相によれば「この予算には歳入不足のリスクも考慮しており、原油価格を現在のレベルよりも3分の1少ない、40ドル/バーレルで計算している」とのことである。

政府予算には、経済制裁などに備えて余裕を持って計算しており、ロシア政府債への投資禁止の場合、どのように対処するかなども考慮している。

同財務相は「もし予算に余裕を持たしていなければ、ロシアが弱体化されやすくなる。IMFから救済を受けると、今度はIMFに足を縛られ、一挙手一投足まで制限を受ける。もし、今後の経済制裁にロシア中央銀行の海外口座を凍結することを含めるような事態になれば、それはロシアに対して金融戦争を開戦通告したものとみなす。もちろん、現時点でそのようになるとは思っていないが」と語った。

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以下のデータは、2017年10月現在のロシアの金準備・外貨準備のリストです。

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外貨準備の海外預け入れ分は、薄緑色背景の赤字の金額です。金準備の場合はどれ程の量が海外に預けられているのかはわかりませんが、それを経済制裁の名目で没収するという言うならば「金融戦争の通告とみなす」というのは、大変に厳しい表現です。

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いつも感謝している高年の独り言(有料版)』(2017年12月7日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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