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森友学園報道に「温度差」新聞各紙は何を暴き何を隠しているか?=内田誠

【毎日新聞】見事な「独自ネタ」で攻め、他社を後追いに走らせる

【毎日】は、2面の予算案衆院通過の記事の中で、野党の「攻めどころ」である「隠蔽4点セット」の一覧表を掲げ、その一つとして、「森友学園の土地取引」を挙げている。他、関連して、31面社会面の記事。まずは見出しから。

2面

  • 予算案衆院通過
  • 都議選にらみ攻防
  • 野党「隠蔽4点セット」追及
  • 日程 政権ペース

31面

  • 小学校認可基準
  • 森友学園要望で緩和
  • 大阪府 「借入金で開校」容認
  • 「土は1年前から仮置き」
  • 園児「首相がんばれ」
  • 系列幼稚園運動会で唱和

uttii(内田誠)の眼

31面記事は《毎日》の独自ネタで、2012年に大阪府が森友学園側の要望を受ける形で私立小学校設置認可の基準を緩和しその後申請したのは森友学園だけだったというオチ。土地売却を中心に、この学校法人に対する「特別扱い」が目立っているが、これもその1つ。テレビ新聞各社は後追いに走っているようだ。

《毎日》はさらに、大阪府私立学校審議会の議事録から、学園の財務状況について「借り入れが今持っているものよりオーバーしている」との指摘がなされていることを発見。さらに、今月22日の臨時審議会では、入学希望者が定員の半数程度に止まっていると報告され、森友学園の財務状況を懸念する声が出ていたという。

現在、小学校用地にはゴミを含んだ土砂が積み上げられていて、豊中市は廃棄物処理法に基づいて造成担当の業者への聴取と現地調査を行ったが、業者は「1年前から仮置きしている」と無理な説明に終始しているようだ。

土中に含まれる廃棄物の問題は、小さくない。明らかに土木の常識を無視し、「仮置き」と強弁しながら、実際は現場に「埋め戻した」、つまり不法投棄された可能性が高い。また、土地価格の引き下げ分はまさしくこの廃棄物処理の費用なのだから、廃棄物を放置している以上、国有地売却の違法な引き下げがあったのではないかとの疑惑をいっそう強めることにもなる。

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