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米軍による北朝鮮攻撃の兆候か? 内外情勢の「不可思議」を結ぶ点と線=斎藤満

なぜ?大林組に「あえて」東京地検特捜部のメス

国内でも気になることが少なくとも2つあります。

1つは内閣支持率が回復気味の中で、身内の中からも反安倍の動きが目立つようになったことです。岸田石破両氏はポスト安倍の候補と見られていますが、両氏以外にも安倍再選を望まない声が上がっています。内閣支持率と安倍支持率は別だと公然と批判する向きもあります。

また、先のリニア新幹線の工事大林組に地検特捜部の捜査が入りましたが、本来なら公正取引委員会の案件でもよい問題です。

それを、あえて東京地検という米国CIAとゆかりのある組織が捜査に乗り出したのは、JR東海と安倍総理にも飛び火しかねない問題を承知の上で、あるいはあえて意図して捜査に出たか。

米国にも反安倍の勢力がいますが、トランプ氏の弱体化に便乗して安倍おろしを画策している可能性もあります。

中曽日銀副総裁が謎の海外出張

もう1つ、日銀の中曽副総裁がこの時期に目的が不明な海外出張をしています。会議とか講演の予定も見られません。日銀のホームページにも載っていません。

この時期に」としたのは、そろそろ安倍総理官邸が、次期日銀総裁の人事に動く時期だからです。安倍総理は黒田日銀総裁を「信頼している」と言い、再選の可能性も伺えますが、交代する場合、財務省出身の黒田氏の後は、日銀出身者が良いとの声もあります。

一部にはポスト黒田としては、安倍総理に近いスイス大使の本田悦郎氏や元副財務官を務めた伊藤隆敏氏の名も挙がっていますが、日銀出身者ということになると、現副総裁の中曽氏、影の参謀、総裁の右腕とされる雨宮理事が有力視され、OBでは山口元副総裁、稲葉元理事の名も挙がっていました。

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そこへ中曽氏が訪米して金融当局者や中銀の中銀と言われるBISを訪れたとすれば、国際金融市場に「中曽」の名を売り込むためとの指摘もあります。黒田総裁の口から、望ましい総裁像として、国際金融筋とのパイプの重要性が指摘されています。安倍総理が中曽副総裁を次期総裁として考えているとすれば、事前に彼の名を世界に売っておく必要があったとも言えます。

「本田総裁」なら一段とリフレ策強化が予想されますが、今の国際金融市場では必ずしも望まれていないように見えます。むしろ、「中曽総裁」なら、これまでの政策の延長で考えられ、国際資本との連携も図れる、との読みかもしれません。裏を返せば、それだけ日本の金融政策がG30など、国際資本の影響を受けやすくなる、ということでもあります。市場はますます金融マフィアの動きを追わねばならなくなります。

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image by:Alexander Khitrov | Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

※本記事は、『マンさんの経済あらかると』2017年12月15日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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マンさんの経済あらかると』(2017年12月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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