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我慢と損切り、どっちが正解? 投資のブラック案件&ホワイト案件 実例集=俣野成敏

【「我慢すべきか?」「損切りすべきか?」はどうやって見分けるのか?】

ところで投資を行っていると、出資したものの運用成績が思うように行かず、時には「被害を最小限に抑えて撤退し、次に賭けたほうがいい」という場面に行き当たることがあります。これを「損切り」と言います。

その一方で、「投資とは我慢比べ」だと言う人がいます。相場には波があり、絶えず上下を繰り返しています。自分の持っている銘柄が下がると、人は不安になって「これ以上、傷口を広げないよう」売ってしまいたい誘惑にかられます。ここで市場が再び上向くまで、その誘惑に耐えられる人は、それだけ「失敗する確率が低くなる」と言えます。

となると、銘柄が下がった時に「我慢すべきか?」それとも「損切りすべきか?」は、どうやって判断すればいいのでしょうか?

考え方の1つとしては、下がった時点で「今からこの投資を始めるとしたら、この値段で買うかどうか?」を自問してみることです。「今、手元に余裕資金があったら、この価格で買い増ししたいか?」と自問し、仮に「買いたいとは思わない」という答えなのであれば、「損切りを行ない、資金をもっとよい投資案件に回す」という選択肢が考えられます。

バフェット氏が今回、IBMの株を売却したのは、まさに「待つ戦法」ではなく、「資金のさらなる有効活用」を選択した結果だと言えるでしょう。

「上がるのを待つか?」「損切りするか?」を考慮する際に、もともと生活に支障のない余剰金で投資を行っていれば、多少の損失が出ても、相場の変化を待てるだけの余裕が生まれます。逆を言うと、相場の上下に一喜一憂してしまうのは、どこかでムリをしている可能性がある、ということです。

どうしたらホワイト案件だけを引き寄せられるか?」ということに関して、1つは情報を得ようとする際に、「時間とお金を節約しない」ことではないかと思います。一例を挙げると、私たちは高額投資をしている人に対しては、極力「現地視察ツアーに参加する」ようオススメしています。そうすることによって、現地のマクロ事情・ミクロ事情の両方とも深く理解できるようになるからです。少なくとも、情報の感度は間違いなく上がります。

世の中には、投資の勉強をしている人がたくさんいます。けれど結局、効果的な勉強法と言えば、基本的には「自分の経験にお金を払うか?」それとも「他人の経験にお金を払うのか?」の2パターンしかありません。しかもたいてい、自分で経験するほうが高くつきます。それよりは、他人の経験に学ぶほうが安く済むでしょう。

ホワイト案件をつかむ人は、「期間を延ばす(長期投資)」か「原資を増やす(増額によるリターンの増加、分散投資等)」かによって、リスクを調整しようとしている人がほとんどです。

Next: どれがホワイト案件? 選択の参考になる事例集

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