今週は下値固めの展開を想定する。上昇過程で3つの窓を形成したが、一番上の窓は解消し、2万3,510円から2万3,490円の2つ目の窓埋めを試す可能性は高い。(『証券市場新聞 公式有料メールマガジン』)
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2010年以来の「年始3連騰」
大発会から日経平均は3日連続で値上がりし、上昇幅は1,085円となった。年初から3日間上昇するのは2010年以来である。
背景には、最大のリスク要因であった北朝鮮が「平昌オリンピックに参加する方針」との報道により、オリンピック期間中には挑発的な行動はとらないだろうとの思惑から一気に買い戻しが入ったようである。
年末にヘッジを掛けていた投資家、地政学リスクが後退するなら他の国の株より割安な日本株を買いたい欧州投資家が、年初より買いを入れたようである。
円安に振れれば一気に高値も、裁定取引の買い残増に注意
9日にはザラバ中に2万4,000円にタッチしたが、急激な上昇により達成感も出て、その後は調整局面になっている。ただ、上昇過程において裁定取引の買い残も増加している。
11日時点の買い残高は3兆4,266億円。2年1カ月ぶりの水準である。裁定取引自体は相場に対してフラットであるが、相場が変動したときに解消売りが出て変動幅を大きくするケースが多い。買い残が時価総額の0.6%を越えてくると警戒水準と言われるが、現在は約0.48%程度である。すぐに警戒しなければいけない状態ではないが、買い残が積み上がっていることは注意したい。
今週は下値固めの展開を想定する。上昇過程で3つの窓を形成したが、一番上の窓は解消し、2万3,510円から2万3,490円の2つ目の窓埋めを試す可能性は高い。
この水準は4日からの9日の高値までの38.2%押し(2万3,511円)水準である。その下の水準としては一目均衡表の転換線(2万3,360円)がサポートラインとなろう。
上値はボリンジャーバンドの△2σ(2万3,850円処)、その上は2万4,000円となる。円高に振れてる状況下で、大きく下げない状態は強いといわざるをえない。円安に振れたとき一気に高値を取るケースもありえよう。
【連載】株式評論家「高野恭壽の株式情報これでどゃ!!」
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※太字はMONEY VOICE編集部による
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