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「金持ちになる読書」vs「貧乏になる読書」何がそこまで違うのか?=午堂登紀雄

実践を繰り返して、身につけたものだけが富を生む

たとえば、あなたがバスケの新入部員だとします。初めてバスケットボールを持ち、シュートしてみました。そしたら入らなかった。ここであなたは、「自分にはバスケのセンスはない。やめよう」と考えるでしょうか。そんな人いないですよね。何度も練習すればうまくなるはず、と考えると思います。ビジネスや投資も同じで、何度もやればうまくなる。でも、みんな途中であきらめるだけなのです。

スラムダンク』(井上雄彦)にこういう場面が出てきます。ルーキーの流川楓が、試合中に相手の反則でまぶたが腫れ、片目が開かなくなってしまいました。フリースローのチャンスですが、遠近感がつかめない。あわや外すか?と思われましたが、流川は目をつむってシュートを打ち、見事決めました。その直後に流川が言ったのが次のセリフです。

何百万本も打ってきたシュートだ。体が覚えてるさ

結局、本を読んでお金に換えるには、何度も何度も繰り返して練習しなければならないのだということです。(理論上は何百万本も打てないのですが、この際そんなことはどうでもよい)

もちろん、読んだこと全てがすぐに実務に使えるかというと、そういうものばかりではないですし、思考の組み替え作業が行動として表出するには、多少の時間がかかるでしょう。

しかし、スポーツやお稽古の場合は何千回、何万回も練習するのに、ビジネスや投資の世界では「1回やったけどダメだった」であきらめる人は山ほどいます

読んだ内容を覚えていることが重要なのではない。読んだ内容を実践し、試行錯誤して修正し、繰り返して錬磨し、目をつむってでも繰り出せるほどの技として身について初めてお金に換えることができるのです。

読んで頭に入ったから、覚えているから賢くなった、というのは幻想です。知っていることと実践することには、次元が違うと言ってもいいほどの隔たりがあります。

エンゼルバンク』(三田紀房 講談社)というマンガにこんな場面が出てきます。「成功の反対語って何かわかるか?」新人の社員はこう答えます。「成功の反対って言ったら失敗でしょ?」

違う。成功の反対は、挑戦しないことだ。成功とは失敗という基礎の上に成り立つものだから、成功と失敗は同義語だ

成功した経営者の多くは「いやあ、たまたま運が良かっただけなんですよ」言うことがありますが、運を引き寄せるべく努力をしてきた人が大半です。しかし、彼らの言う努力とは、読書ではないのです。

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