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【高城×三宅対談2】三宅さんは自民に行けば?高城剛が「爆弾発言」

世界を股にかけて活躍するメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者でクリエーターの高城剛さんと、2016年の参院選挙で25万票以上を集めたメルマガ『三宅洋平マガジン「感覚と科学」』音楽家・政治活動家の三宅洋平さんの異色対談、前回に続き第2弾をお届けいたします。今回も、お二人の有料メルマガをご購読いただいている読者限定で公開する対談を、ほんの一部だけ特別にお見せいたします。今回の対談で、三宅さんが「保守派」「自民党寄り」であることが高城さんの指摘で明らかに? 一体どういうことなんでしょうか。

【対談第1弾】【高城剛×三宅洋平】2040年代に世界は激変し日本が世界を牽引する?

三宅洋平は右派?自民党に転向すべき

高城:今、難民は、イタリアが止めてるんだけどね。ヨーロッパでは難民の問題すごく起きてるけど、なんで、あんなに難民を入れちゃったのかっというと、バチカンが「入れろ」って言うから入れたわけ。それでグチャグチャになっちゃった。だから、イタリア政府がバチカンに話をつけてもうやめましょう」っていうことで、入れるのやめたんです。

で、アフリカ大陸から欧州に近い所にリビアとチュニジアがあって、その沖合にランペデューザって小さい島があるんだけど、そこはイタリアなんです。僕、そこに行ってきて見たんだけど、アフリカから船がバンバン来るんだよ。で、上陸しちゃったら、もうEUに入っちゃうことになるの。だから、そこに船を出させないためには、彼らをリビアのビーチで止めるしかない。だからイタリアが中心になって、ドイツからも金を集めて、こっそりビーチに収容所を造ったんですよ。そこは「アウシュビッツ・オン・ザ・ビーチ」って言われてて、それはもう最悪なわけ。それをヨーロッパ人は見て見ぬふりしてるんです。そういうことが実際起きてるわけだけど、どこも報道しないよね。

三宅:そのイタリアといえば、今「五つ星運動」が勢いありますよね。

高城:あれはファシズムだね、新しい形の。

三宅:そうですかね。ポピュリズムとは言われてるけど。

高城:いや、ファシズム。完全に党首であるベッペ・グリッロの新ファシスト党。そもそもイタリア人ってファシズムが好きで、国営放送のRAIが、いまも数カ月おきに昔のファシズムの映像をガンガン流してるくらい。だから、誰かスゴい人が出てきたらみんながそれに付いてくっていう、そういうことをずっとこの2000年ぐらいやってきたわけ。

三宅:家父長制度みたいなのが強いって感じですか。

高城:ていうか、スゴい人が1人出てくれば、その人について行く。だから、ベッペ・グリッロが新しいそういう人物じゃないかと言われていて、五つ星運動と言えば聞こえはいいけど、結局はベッペ・グリッロのファシズムなんですよ。インターネットでは、環境だとか何とかだって都合のいいこと言ってるけど、実際のところ政治能力はないし。

ただ五つ星運動で唯一いいのは、議員を2期しかやっちゃいけないところなんです。2期務めたらリタイアしなきゃいけない。だから、ベッペ・グリッロは政治家にはならない。ずっとコントロールしていたいから。だから、老人たちの政党と、新しいファシズムっていわれてる五つ星運動と、割と左側の勢力の3つ。これが、イタリアの現状。で、左側の拠点がボローニャ。もともとオリーブの木も全部ボローニャからなんだけど、そこが今後新しい力を出せるかどうかで、イタリアは変わる。

三宅:今、イタリアは民主党政権で中道左派ですよね。ボローニャっていうのは……。

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高城:完全に左というか。通称「赤のボローニャ」。先月、ボローニャ市長にお目にかかって、直接歴史と現状をお聞きしましたが、何百年も左が強い地域。だから「オリーブの木」も生まれたし、新しい左側の運動は全部あそこから。だからボローニャを見ればイタリアの将来がどうなるのかが分かる

三宅:実は今度、その五つ星運動の三役をやってるリカルド議員が来るんで、会うんですよ。俺自身、五つ星運動の直接民主制度はいいなと思ってて、「これは今の日本では案外いけるな」って。

俺としては、日本でも住民投票がもっと増えてもいいと思うんです。例えば、自分の住んでいる町に産廃施設が入るかどうかは、住民に決定する権利があるべきなんだろうけど、今の日本では行政と業者で決めちゃう。だから、日本でも年に1回ぐらい重大な決定事項が住民投票で決められるようになれば、住民たちも毎年その話で持ちきりになって、意識も上がっていくし知識も増えていくんじゃないかって。

高城:インターネットで投票するのはすごくいいんだけど、五つ星運動に関しては、基本的に党員しか投票しちゃダメなんですよ。それに党員でトップになっても、ベッペ・グリッロがダメって言ったら、それでダメになっちゃうんですよ。おかしいよね。

三宅:俺ね、そこのリサーチが全然まだ足んなくて。ただ、ひとつ疑問だったのは、今の五つ星運動の党首で31歳の……ディ・マイオでしたっけ。俺、党首って投票だと思ってたんですよ、決めるのは。党の方針に関しても、全部ネット投票で決めてると。でも、その党首はベッペ・グリッロが直接指名なんですよね。

高城:そう。だから、ベッペ・グリッロのファシズムなんだって。

三宅:うーん、そうなんだ。

高城:完全にそう。だから、ちょっと裏でいろんな所と取引してる。例えばマフィアとか。

三宅:確かに、南部の貧しいほうの支持を取り付けてますよね。

高城:そう。マフィアがまとめたから、南部の票を取ってる。

三宅:貧しい人好みなことを言ってますよね。

高城:だから、ディ・マイオもナポリで教会に行ってパフォーマンスをする。先月イタリアにいた時にニュースで見たんだけど、教会で彫像かなにかにキスしたら、なんか血の色になって奇跡が起きたみたいなこと言ってたけど。イタリア人が好きそうな話で、まやかしだよね。……まぁイタリアだけでなく、ヨーロッパ中がどんどんファシズムに傾いてる。ポーランドのカチンスキー政権なんか、ファシズムとかけて、「カチズム」と言われている。景気が悪いとそうなるよね。フランスも国民戦線はダメになっちゃったけど、リノベーションして新しい国民戦線をつくると思うけどね。

三宅:でも結局、基本はみんなEU懐疑派で地域主義

高城:そうだね、分断に向かうのがトレンドだからね。

三宅:俺の考えてるのも、結構そうなんだよね。グローバリズムはなんかちょっと面白くないなあ。

高城:いまのグローバリズムは、世界ルールがないからね。だから、問題を理解したら結果的に右に寄って行く。「世界はさておき、ここの中で、俺らだけでまとめていこう」っていう発想になるから。顔が見える仲間意識が高まる

三宅:あぁ、だから俺、左派のつもりで左派の中にいたのにすげえイジメられたんだな。「あいつは右派だって(笑)。

高城:そうなんだ。ていうか、右じゃん!

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三宅:自民党のやってきたことにはおおむね納得いってないんですよ。ただ難しかろうなって思うところもある。対米従属で、何とか、だましだまし国益をって考えてきて、「言えねえことも山ほどあるよ、国民には」っていうのも分かるし、それに対して「おまえら、隠し事しただろう」って批判するのは、「それは国を守るためやんか」とも思うんです。ただ、自民党に対する評価は、俺は総じてあんまり高くない。特に原子力政策に関しては。だから「脱原発」って主張するんですが、そうなると左派寄りの立場になるんですよね。

高城:米国と原発の二軸で考えると、そうなるね。

三宅:ところが、俺自身はそれほどリベラルってわけでもないんです。日本のオールド左翼の世界では。だから俺がリベラルだと思ってリベラルの側から言ってるつもりでいると、同じ側の人たちに「おまえはあっちの回し者だ」とか言われてたりもする。

高城:どうみても右な感じするけどね

三宅:そうなんですかね。それに農業のこととかを語ると、どうしても大地だとか国の話になるじゃないですか。日本人の心っていうか人間のスピリチュアリティーとか。そういうのって結構右側の人とも意見が共通する話だから、それで安倍昭恵さんが「会いたい」って言ってきたりすると。……そもそも、うちの家系も自民党の家系だし。

高城:こうやって話を聞く限りでも右だよね。極右ではないけど。

三宅:中道右派?

高城:……のほうがうまくいくと思うけど。今日から転向したら?(笑)

三宅:よく言われます。「なんで自民党入んないのって

高城:そうだよ。どこかで入ったら?

三宅:無理っす。「巨人・ヤンキース・自民党だけはダメなんです。

高城:いや、そのうち自民党は割れるからそのときに入ればいいよ。だって、今あそこは実質的に清和会だから、自民党じゃなくて。オリンピック以降に割れるから、絶対。

三宅:うちのおふくろの実家って、橋本龍太郎が戦時中に疎開してたんですよ。だから龍太郎さんとか、子どもの頃からなんか親近感があって。かといって、彼の政策をくまなく知ってるわけじゃないですけど、なんかその頃の自民党の雰囲気って、今とは違ったなっていうのは思うし。……とは言ってもそんなに僕、国家主義ではないんですよ。ただ故郷というか、邦人としての国はすごく大事にしたい。その風土であったりとか……。

高城:なるほど、完全に保守だよね(笑)

三宅:そう考えると、今の自民党のほうがはるかに保守じゃないっすよね。

高城:今の自民党は世界的に見れば極右だからね。今の日本は2つしかない、不明瞭な左と極右。これしかないのが問題で。第三の道も権威的ではない新しい選択もない。

三宅:それは、もう本当に問題ですよね。

高城:で、「これは問題になるから、ちょっと真ん中に戻そう」ってことで、本当はオリンピックが終わったら小池総理になるはずだったんでしょ。で、小池総理の後は、そのまま小泉進次郎に引き継ぐ予定だった。そこで核武装。でも、それが失敗しちゃったから、もう一回グチャグチャになるんじゃない? だから、自民党は割れるよ、2020年前後を機に。

三宅:オリンピックまでに?

高城:だって、経済が持たないから。今日も日本の金融機関の人と話したんだけど、「もう危険だ」って彼ら自身が言ってるもんね。かなりマズいんじゃないの、やっぱり。素人じゃないじゃん、あの人たち。「このまま金融緩和とマイナス金利を続けるのは危険だ」って、ハッキリ言ってんだよ。

三宅:デフォルトしちゃうってこと?

高城:いや、デフォルトまではいきなりいかない

三宅:じゃあ、余計に厄介ですね。デフォルトしてくれたほうが、まだ分かりやすい。

高城:そうそう。でもデトロイトを見ても、デフォルトするまでに25年かかってるから、そう簡単にはいかない。

三宅:アルゼンチンとかも、一度デフォルトしたじゃないですか。

高城:2000年の12月1日に、突然ね。その後の一週間に大統領が5人変わった。

三宅:それで、インフラや社会サービスが何も機能しない状況になって、向こうの人は停電も自分で直すし、家もクルマも自分で直すのが常識になったんですよね。その後、アルゼンチンは奇跡的に復活したけど、いまだに家庭の医学じゃないけど、そのときの何でも辞典みたいのが各家庭にあるらしくて、男でも女でも配電盤とかバンバン開けていじるっていう、そんな風土が出来上がったらしくて。

で、俺としては、日本も一回デフォルトしたほうがいいんじゃないかと思ってて。そうすれば分かりやすくなると思うけどね。真綿で締められてる今の日本がそうだけど、なんか「アベノミクス、どうなの」とか言いながら、どこかで安心してるような。でも、外から見たらヤバいでしょっていう、こういう「なにも気付かない感じ俺はすごく嫌なんですよね。

高城:デトロイトも同じ状況で、真綿で首を絞められたような状態が25年も続いたわけですよ。

三宅:それはツラい。

高城:デトロイトの自動車産業と成長のピークが1960年代。で、デフォルトしたの2010年代だから、もう80年代あたりから地獄の25年間があったわけだよね。でも、日本もそうなる。今はまだ本格的には始まってないけど。

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三宅:……そうなると、音楽だけはかっこ良くなりますよね

高城:社会に大きな問題が起きれば、あたらしい表現が出て来るからね。

三宅:悪い音楽がいっぱい出てきて……(笑)。

高城:デトロイトテクノもそうだし、80年代にニューヨークの市財政が大変だったときにストリートアートが出て、ハウス・ミュージックが勃興して、ヒップホップが始まったっていうのも、やっぱり不景気のなかからあたらしい表現が出てくるっていうのが、いつの時代もあるからね。ピカソのゲルニカからイギリス病から生まれたブリティッシュロックも。

三宅:俺も田舎にいるときより都会に出て来てぶつふつと不満に満ちてる時のほうが曲のアイデアが湧くからなぁ

高城:そういう混沌とした時代背景のほうがエネルギーが出てくるから。だから今後、ヨーロッパから続々と新しい音楽が出てくるかもしれない。ヨーロッパは今ほんと景気が悪いからね。リーマン・ショック後にミニマル……あれって音楽をできる限りソリッドにしていった現代の新しいフォークソングのようなものだと思うんだけど、あれが流行りだしたのは、まさにそういう時代の表現だと思うんだけどね。


……と、これから面白くなりそうなお二人の対談ですが、公開できる内容はここまで。対談の全文は、高城さん三宅さんどちらかお一人の有料メルマガ(バックナンバー:2017年12月号)をご購読いただくと読むことができます。お二人のメルマガとも、初月無料で読むことができますので、この機会にぜひ登録してみてはいかがでしょうか。

高城未来研究所「Future Report」

著者/高城剛(作家/クリエーター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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著者/三宅洋平(音楽家/政治活動家)
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