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ビットコイン暴落の必然。大荒れの2018年相場で次に狙われる市場は?=近藤駿介

なぜ仮想通貨は暴落した? 理由を後付けする専門家たち

ビットコインは1年前に900ドル足らずだったのが昨年12月中旬には1万9000ドル台と20倍以上に上昇した。だが、急騰ぶりが様々なメディアを通じて拡散し、その仕組みの目新しさにまた新たな投資家がひかれたためという以上に、なぜ値上がりしたのかの理由は定かではない

そんな謎に包まれたビットコインブームの実態が徐々に明らかになってきたことも、投資家を幻想から覚ますきっかけになっている。

出典:ビットコイン、薄れる幻想 受け渡しリスクに警鐘も – 日本経済新聞(2018年1月17日配信)

なぜ値上がりしたのかの理由が分からないのに、実態が明らかになって来たことが急落の原因だとする分析はいかがなものだろうか。「専門家」らしいといえば「専門家」らしい分析である。

「2013年の終わりにビットコインを150ドルから1000ドルにつり上げたのは一人の仕業だったらしい」。技術系メディアのテッククランチは16日、「ビットコインはごく少数の人によって価格操作されている」という多くの投資家の疑念を検証した研究者の論文を取り上げ、こんな見出しで伝えた。

出典:同上

ドッグイヤーどころかマウスイヤーともいわれるほど技術進歩が速い中で、2013年の経験を今回の急騰急落劇にそのまま当てはめるというのは無理がある。

「ごく少数の人によって価格操作されている」のであれば、ブームは起きないし、多数の取引所ができたり、日本で多くの「億り人」が誕生することもなかったはずだ。

相場には必然性があるが、価格には必要性はない

昨年末にかけてビットコインの価格が急騰したのには「必然性」があったはずである。それを無視して必要性のない「価格」について論じても、何の進歩もない。同じ過ちを繰り返すことになるだけである。

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