偶然ではない、森友学園問題と「南スーダンPKO撤収」を結ぶ点と線=近藤駿介

財務省近畿財務局は、籠池理事長に「逆手を取られた」のか?

財務省は否定しているが、森友学園の埋設物撤去及び土壌改良工事中に出て来た産廃土に関して、財務局が場内処分するよう要請したという報道が出てきている。

学校法人「森友学園」への大阪府豊中市の国有地売却問題で、2015年に地下3メートルまでの埋設物を撤去した際、財務省近畿財務局が費用抑制を理由に、一緒に出た産廃土をその場に戻す「場内処分」を求めてきたと、工事関係者が証言した。

出典:森友学園の産廃土「財務局が埋め戻し提案」 関係者証言 – 朝日新聞デジタル(2017年3月7日)

さらに16年3月、工事関係者が籠池理事長に、財務局側の提案で産廃土を「場内処分」したと初めて伝えたところ、籠池理事長は工事関係者に不満を示したことも報じられている。

仮に業者が財務省の提案に従ったとすると、その「処分地」は校舎建設が予定されている範囲であった可能性が高い。建物が建ってしまえば掘り返して確認することが難しくなるからだ。

業者が籠池理事長に財務局側の提案で産廃土を「場内処分」したことを伝えた翌月の2016年3月、森友学園側から杭打ち工事中に大量の生活ごみが出てきたという報告が財務局に寄せられることになる。

そして、財務省と国交省は森友学園の主張を確認もせずに受け入れ、8億円超のゴミ撤去費を差し引いた「評価された時価」で国有地を払い下げることになる。

国有地が不当に安く払い下げられたのは、財務局の要請によって生活ゴミを含む産廃土が建物建築部分に埋められたことを籠池理事長に逆手に取られた結果であった、と考えれば話の辻褄が合う。

こうした想像が正しいとしたら、国にとっても森友学園が建物を解体して更地にして返却することは決して喜ばしいことではない。国有地に戻ることで再度正確な土地鑑定評価をする必要が生じ、その過程でゴミがきちんと処分されているかの確認が必須になり、財務省にとって掘り返してはいけない事実が表に出てきてしまう可能性があるからだ。

こうしたリスクを財務省が単純に負うとは考えにくい。頭のいい財務省なら他の手段を駆使してくると考える方が自然である。そしてそれは、安倍政権お得意の「解釈の変更」である可能性が高い。

国有地買い戻しの原則は「現状回復」である。ここでのポイントは「原状」をどの時点のどのような状態だと定義するかだ。

メディアやコメンテーターは校舎を解体し更地にすることを「原状回復」だと決めつけている。確かにそれは正論である。しかし、籠池理事長が「窮鼠猫を噛む」を地で行くような政府に脅しをかけるような動画を公開したのと同様に、追い込まれた財務省が「窮鼠猫を噛む」ような行動に出ないという保証はない。

Next: 「現状回復」の定義を拡大解釈?考えられる今後のシナリオ

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