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値下がり株に気をつけろ。20年後も相場で生き残るための3つの投資ルール=山田健彦

株式投資の初心者が失敗する要因に「下げ続けている銘柄を買いに行く」というのがあります。値下がりしている株を買うのは、逆転ホームランを狙うようなものです。(『資産1億円への道』山田健彦)

無計画では生き残れない。自分にあった「投資ルール」のつくり方

狙うのはヒットかホームランか?

株式投資の初心者が失敗する要因に「下げ続けている銘柄を買いに行く」というのがあります。何を隠そう、筆者も駆け出しの頃にはそのような経験は1度や2度ではありません。

業績はとても良い会社で「これ以上は、下げ続ける理由が見当たらない」とか「ここまで下げたら、いつ反転しても不思議ではない」と考え、株価の大底圏で買ったつもりが、株価はさらにズルズルと下げて損失を出して撤退することを繰り返していました。

それ以外にも、毎月定額の積立投資をしている場合も要注意です。定額積立は株価が下がったほうが、より多くの株式を購入できるので、株価の値下がりが気にならなくなるのです。

「今月、買った1株の株価が近々10倍になっても、儲けは微々たるものだ。このまま積立をして100株になってから、株価が上昇に転じれば、儲けも大きくなるはずだ。早く100株にならないかな…」と考え、株価の値下がりを歓迎してしまうようになります。

しかし値下がりし続けている株を買い続けていては、損益はマイナスで、しかもそのマイナスはどんどん膨らんでいきます。値下がりしている株を買ってはいけないのです。

値下がりしている株を買うのは、逆転ホームランを狙っているようなものです。逆転ホームランはカッコ良いし、何よりも「ヤッター!」という達成感が味わえます。ただ、投資の世界で逆転ホームランを狙うのは、ギャンブルです。

ギャンブルは退屈な日常に変化をもたらすエンターテイメントとしての価値しかなく、知的なアプローチではありません。

投資で安定的、継続的に利益を得たいなら、逆転ホームランよりヒットを狙うべきです。ヒットとは上昇トレンドに転じた銘柄を丁寧に拾っていくことです。

賢くヒットを重ねれば市場で生き残ることができますが、ホームラン狙いのギャンブルは市場から退場する近道になります。

投資ルールを持たないと生き残れない

市場から撤退することのないよう、自分なりのルールを作りましょう。ルール作りは以下の3つがポイントになります。

  1. 買い出動するタイミングと投入する資金量はどのくらいにするのか?
  2. 追撃買いするタイミングとポジションを減らすタイミングはどのようなときか?
  3. 撤退するタイミングはどのようなときか? 一度に撤退するのか、数回に分けて撤退するのか?

事前にルールを決めると、投資の楽しみ1つでもある、ある種の熱狂や興奮から自分を遠ざけることになります。しかしこの事前ルールは、10年後でも20年後でも投資の世界で生き残っていけることを保証してくれます。

筆者の場合は、以下のとおりです(いつも申し上げておりますが、これのみが唯一無二の正しい方法だ、とは言うつもりはありません。いろいろなアプローチがあって良いと思います。ご参考程度に見ておいてください)。

Next: 投資ルールの参考例:買い出動から撤退まで

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